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出かけた時から帰り道

旅行記。一人旅だったりそうじゃなかったりバイク(VTR-F)だったり。

秩父三十四箇所札所巡り【2】




【第二章 札所8番(西善寺)~札所18番(神門寺)】



【8番 清泰山 西善寺 (せいたいさんさいぜんじ)】


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あれっ小僧は小僧でもなんか違う小僧がいる!?
ここにきて新キャラクターが続々登場してる!!!
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さて8番ですが、東京から国道299号で秩父に来た場合、最も手前にあるのがこの8番です。
1番からここまでは来た道を徐々に戻っていたんですね。
そして次からはまた遠ざかっていきます。


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なで佛と書いてあったのでとりあえず撫でておいた。


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お堂の前ではちゃんと笠を取るニュー小僧。
ちなみに、ニュー小僧の登場は後にも先にもこの8番だけでした。
なんだろう、旧小僧が老朽化したのかそれともあの不気味な旧小僧を住職が置きたくなかったのか……。

余談ですが、ここの駐車場は分かりづらい立地の割りにコンクリで舗装されていて綺麗です。


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国道299号を秩父市街方向へ進んで9番へ。
秋頃から頻繁に秩父へ通っていただけに、この辺はだいぶ馴染みのある道になりました。



【9番 明星山 明智寺 (みょうじょうさんあけちでら)】


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駐車場らしい駐車場がありませんが、恐らくここは境内まで乗り込んで良いんだと思います。
バス停も境内にありましたし。

畑と民家が混在するエリアにあります。
横瀬駅にわりと近いようですがあまり駅近感はなかった……。


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観音堂の形は珍しいですが、他には坊主が怖いことになっている以外特筆することもなく……。

次行きます。



【10番 萬松山 大慈寺 (ばんしょうざんだいじじ)】


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秩父の玄関口(と勝手に思っている)坂氷交差点を県道に逸れてさらに一本入った所にあります。
いやあそれにしても良い天気と良い景色である。
市街地や国道を走る気にはなれないけれど、ここのところ武甲山に見下ろされながらのんびり走れる道が多くて楽しいです。


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後から知ったのですが、どうやらここは長編アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』(通称ここさけ)の聖地なようで。
僕と同世代くらいのグループと境内で遭遇しました。


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なお僕は同作品を観ていないどころか、同じスタッフの前作である『あの花』さえよく知りません……。


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どうやらこの辺が実際のシーンに近い視点なようなので載せておきます。
実際、石段の段数がそこそこあるおかげで見晴らしは良い方です。

国道299から逸れるとはいえ、さほど遠くないので聖地巡礼も比較的楽なのではと。
ついでに札所巡りもいかがでしょうかね。



【11番 南石山 常楽寺 (なんせきざんじょうらくじ)】


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ここはガッツリ国道沿いにあります。
駐車場が実質国道に面しています。
秩父で国道といえば299号か140号ですが、今回の札所巡りはいまだ140号の通るエリアに到達していません。
だってまだ1/3にも達していないのです。

立地ゆえに訪れる人も多いのか、納経所の隣にこんな張り紙が。


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うん、まあ、色々あったんだろうな……。
札所の中でも比較的しっかりお守り等を取り揃えている場所だったので、札所とは別に単体のお寺としても著名なんだろうなと思いました。


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こういう鳥居を見つけるとテンション上がる系男子。


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次は299号を140号方面へ。
ようやく秩父のセントラルなエリアに差し掛かりました。
ここから当分は市街地の中をちょこまかと移動していきます。



【12番 仏道山 野坂寺 (ぶつどうさんのさかじ)】


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またすごく小奇麗で手の行き届いたお寺だなーと思ったら、境内の右手後方に広い墓地があって思わず「なるほど」と呟いてしまった。


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山門をくぐって振り返った時には思わず「んんっ!?」と声に出てしまった。
なんじゃこりゃ。


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@納経所。
御用のある方はこの鐘をぶっ叩けと。
いや、ビジュアル的に風情はあるんだけど、ちょっと気後れしてしまうぞこれは……。


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すぐ隣にこれもあったので、迷わず近代的な方にすがりました。


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寺社の建物の参拝者のために張り出した屋根を向拝(こうはい)と呼ぶらしいのですが、そこの上部って意外とゴリゴリの彫刻だったりするので見上げてみるといいですよ。
近所の神社なんかでも案外凝った造りになっていることがあるはずです。



【13番 旗下山 慈眼寺 (きかざんじげんじ)】


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同じ敷地内にこども園がありました。
もしかしなくても運営やっているんだろうか。


13番は秩父鉄道御花畑駅のすぐ近く。
秩父の市街地の中にあって、すぐ近くに一方通行なんかもあるのでちょっと気を遣います。
逆に言うと今までがその辺何も気にせず走って停めてができるところばかり。


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慈眼寺という名前の通り、眼に関するご利益があるらしい。

そしてここは、札所の中でも巡礼用品を取り扱っている場所のひとつです。


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納経所兼授与所(売店)兼札所連合会事務所。
中に入って御朱印をお願いしたところ、

「それ飲んでいってください」


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めぐすりの木のお茶を貰うなど。
薄味だけどおいしいです。というかあったかい飲み物が染みる。


さて、そろそろ陽が傾きはじめました。
今日どこまで打てるかを考えつつ時間配分を気にして行動せねばなりません。

しかも冬場の札所巡りは全力でオフシーズン。

それこそネットなどで知らされている納経受付時間の例外以外にも、受付終了時間が30分早く掲示されている納経所がいくつかあります。
実質16:30で打ち止めだとうなと考えつつ移動距離との相談を始めます。



【14番 長岳山 今宮坊 (ちょうがくさんいまみやぼう)】


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この辺かなーと思っていたら大胆にも横断幕が出迎えてくれた。

バイクなら13番からわりとすぐの場所。
ただしやっぱり市街地で信号や他の車が普通にいるので、所要時間もどうも今までと同じ目算ペースではありません。


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基本的に『○○寺』という呼び名でないところは、一般的なお寺としての機能というよりは札所巡り向けオンリーな雰囲気が漂う。
納経所で受付してくれる人も、なんだか普通の人っぽい印象。


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この小僧たちが時々怖いビジュアルをしているの、やめてほしい。

14番を離脱したら秩父鉄道の線路を跨いで横瀬側へ戻ります。
この時車通りの多い踏切をチョイスすると時間帯によっては混雑していて厄介ですぞ。


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踏み切り待ちでトータル走行距離4000km達成したよの図。
本日の走行はこの時点で93.8kmですね。
……そもそも秩父エリアに来るためには片道60kmくらいかかる。



【15番 母巣山 少林寺 (ははそさんしょうりんじ)】


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ここの入口と駐車場は札所の中でもトップレベルで分かりづらい。
とはいえ沿道にちゃんと看板は出ているので、大体の場所が見当ついていれば普通に見つけられるとは思いますが。


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なんだか洋風な観音堂なのが印象的です。

前庭というか観音堂の前あたりが狭いせいなのか、なんだかぽけーっと突っ立って眺めていられるような雰囲気ではなかったです……。
お参りを済ませて納経所ですいませーんと声を掛けて御朱印を貰ったら、そそくさとその場を後にしました。


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本格的に日没が迫ってきている。
納経所が確実に受付中といえるのもせいぜい残り30分程度です。



【16番 無量山 西光寺 (むりょうさんさいこうじ)】


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郵便局の脇に、札所へと続く道があります。
この先に駐車場があるのですが、停められて5台程度だから混雑時はちょっと離れた所も使ってね的な案内もあります。
郵便局の駐車スペースには参拝目的で停めるな的な断りが書いてあります。


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参拝後に納経所の戸を開けて入ったら、無人ながらもセンサー式のインターホンが自動で鳴りました。
一応目の前に呼び出し用の鐘もあったけれど鳴らさないで待っていたら、「遠慮しないで鳴らしていいんだよ」としばらく経ってから現れた受付のおば……お姉さんに言われました。


納経所は、

①入ったら納経所の受付越しに人が待機している場合
②無人センサーなり手動なりでインターホンで呼び出す場合

と2パターンあります。
前者はいいのですが、後者はわざわざ呼んで来させる申し訳なさがものすごい。
いや、①は①でずっとそこに待機してくれているから大変だろうけれど。


さて話を16番に戻しますが、ここの境内には
四国八十八箇所の本尊を全部拝めるぜ!」的な長屋があります。

ので、


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バーっと駆け抜けてきました。
すいません急いでいると言うほどでもないけれど今日のうちに回れるところまで回りたいんですでも一応見ておきたかったんです。


次の札所までは遠くはないけれど、もし16:30に受付終了するとしたら、うかうかしていると間に合わないかもしれない。

ナビはちょっと遠回りで広い道へ案内しているけれど、ここは突っ切って最短を目指すぜ!


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……なんて調子こいたら、油断即畑にスボーな細い道に迷い込んでしまった。
強引に突き抜けて無事に17番まで着きました。



【17番 実正山 定林寺 (じっしょうざんじょうりんじ)】


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駐車場と札所が離れているので分かりづらいかもしれませんが、近くまで差し掛かると駐車場まで丁寧に案内があるのでさほど迷いません。
駐車場から境内には徒歩1分程度。


どうやらここは『あの花』のロケハン地でもあるらしい。
実況していたTwitterにも反応をいただきましたが、残念ながr僕は『あの花』をまったく知りません……。


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納経所であの花ポスターまで売っていましたよ。
600円というポスターにしてはわりとリーズナブルな価格でした。
めんまとかの痛絵馬も置いてあった。

それらを脇目に御朱印だけもらう僕。
納経所の人に話を振られました。

「今日はまだ回るつもりなの?」
「いやー時間が時間なんで……18番ってまだ受け付けてるんですかね」
「たぶんやってると思うよー電話で訊いてみようか?」

気前の良さに驚きましたが電話はさすがに遠慮して、とりあえず行くだけ行ってみることに。
ちょうど折り返しの17番に来れたので今日はこれで終わりでもいいかなと思っていたところを、まさかもうひとつ行けるかもしれないとは。



【18番 白道山 神門寺 (はくどうざんごうどじ)】


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結論、間に合いました。

18番は国道140号沿いにあるためアクセスというか見つけやすさと入りやすさは札所随一。
市街地の中にあってわりと小さな境内ですが納経所は広く、巡礼グッズも多く取り揃えてあります。さすが国道沿い。


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中にはおじいさんとおば……お兄さんお姉さんがいて、御朱印をもらいつつ世間話を。

話の中で分かったのは、その方々は住職のように寺に直接関わる立場としてそこにいるわけではなく、ボランティアで納経所の受付をしているということ。


札所はたいていが檀家がいて住職がいるようなお寺なのですが、時々なんかちがうっぽいお寺がありまして。
なんだろなーと思っていたら、どうやらそういうことだそうです。
札所巡りを維持するために、地元の方々が持ち回りで札所に詰めているんだとか。
その時話をしたおb……お姉さんも「私明日は当番じゃないからいないのよ」と言っていました。

地元の力でこれだけのエリアに点在する観光資源(という表現は語弊がありますが、外から人を呼ぶきっかけという点で)を成立させ維持しているのは、決してなんとなくや惰性ではできないはず。
なにも結びつけられることなくただ34の観音がそこにあるだけでは、そこに訪れる人はゼロではないにせよ比にならない数でしょう。
きっと自治体もバックアップしていると思いますが、最終的にはそこに住む人の手に掛かっているわけで。
いわゆるコンテンツツーリズムの古くて新しい形を垣間見たような気になりました。

今でこそアニメの聖地としても知名度のある秩父ですが、そういったコンテンツ性を地域に根付かせる土壌というか風土みたいなものは、この札所巡りに端を発するのではないかなと感じました。


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地方の国道沿いのラーメン屋の看板みたいだなと思った。


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さて初日は18番にて打ち止めです。
遅めのスタートながらも18番まで回れたので、予定通り2日間で終わるでしょう。
回りきれなかったら3日目も敢行する覚悟ではいましたが……自宅からの往復だけで120kmあるので距離が馬鹿にならない。

ちなみに当初は秩父に宿を取ろうかとも検討しました。
ですが、往復できるなら宿代かけるのもなんだかなと思い、日帰り×2というハードモードを選択。


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日没を迎えると体感温度はぐっと下がる。
しかもこれから暗くてさらに寒い峠を越えなければならない。
ということで、道の駅ちちぶにて覚悟を決める。


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「あの花」と「ここさけ」推しまくりの道の駅です。
声優のサインやグッズ販売も勿論豊富。酒までありましたぞ。


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一方で僕が気になったのは「ポテくまくん」なる秩父ご当地キャラクター。
……かわいくないですか? かわいくないですか?
ついストラップを購入してしまいましたよ400円。

ちなみにポテくまくんは秩父ご当地グルメ(らしい)の「みそポテト」をモチーフにしたキャラです。


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こいつがみそポテト。道の駅でも売っています。
揚げたポテトに甘い味噌をのっけただけと言えば乗っけただけの食べ物。
しかしかわいいポテくまくんのモチーフならば僕はこいつを受け入れようと思う。



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さて峠越えである。
真っ暗な道である。
ためしに路肩に停めてライトを切ってみたら、視界ゼロの恐怖を味わった。

真っ暗なのに、地元民らしい車たちはびゅんびゅんと飛ばしていく。
暗いことよりもこの流れの速さが怖い。

そして寒い。
外はがっちり中はもこもこな冬用グローブなのに、手先は風で温度を奪われて冷たい。
あと、意外と風が当たり続ける太腿も冷たい。
首をはじめ胴体の防風防寒は完璧なのに、太腿で冷やされた血液が体中をめぐって体温を奪うというバイクならではの恐怖がここにある。


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そんなこんな言いつつも1時間ちょっとで無事山を越え、


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さらにもう1時間ほどで無事帰宅。
初日の走行距離は167km。
東京秩父間の往復を除く、札所巡りでの走行距離は50km程度といったところです。


【第二章】1日目後編 ~終~