美瑛を出た後は、本日の宿泊地留萌(るもい)へと走ります。時間的にはどうにか日没前に着くことができそうです。今回の旅では基本的に日没までにはホテルに着けるような計画をしています。
(16:53)
道の駅 鐘のなるまち・ちっぷべつで見かけたとてもさわやかなトイレ。
(17:01)
太陽を味方につけたまち
言っていることが本当なら、北竜町は絶対敵に回さない方が良いと思いました。というかそれなら天気を晴れにしてくれ。
留萌
(18:34)
18時には無事留萌に到着。本日の宿は「留萌 ホテルニューホワイトハウス」です。
(18:14)
(18:16)
どこがホワイトハウスやねん。
大規模チェーンでないビジホにありがちな謎間取りですが、広さは十分です。年季は入っていますが清潔感はそこそこ。バイクは建物のピロティ部分に停めることができ、雨風を凌げます。
装備や服が多少雨に濡れていたこと、昨晩はろくな寝方をしていなかったことから、今日の夕飯は近くのセイコーマートで買い出しで済ませて部屋に引きこもるかーと思っていたのですが、チェックイン時にフロントで「今日は港で花火大会がある」との情報を得ました。
(19:01)
花火と聞くと思わず行ってしまうよね。港はホテルから歩いて行ける距離で、雨もギリギリ降っていません。
(19:03)
オロロンサマーフェスタというイベントの一環らしい。花火までの時間、「Party Dolls」なる人たちが舞台上で音楽に合わせてふりふり踊っていました。水着並みに露出した衣装だったのですが、ウエストが滅茶苦茶綺麗に締まっていました。
(19:20)
痛車の展示までやっていました。あれっここに何しに来たんだっけ。
夕飯代わりにお好み焼きを買って食べ(一人でごはんは全然苦痛じゃないのだが、それがお祭り会場だとさすがに少しつらい)、いよいよ花火が始まる……というタイミングでザーザー降りの雨が。
傘を持たない人々が港から逃げ帰る中、花火はどうにか開始されました。念のため折りたたみ傘を持ってきていたので助かったのですが、それでも腰より下は思いきり濡れる。
(19:47)
花火は思っていたより大規模で、時間も長きにわたりました。ごめんなさい留萌のこと舐めてました。
30分くらい眺めたところで撤収。横風付きの雨は収まらず、明日以降もあるので名残惜しくも引き上げました。
(20:21)
セコマにある麺類。この省スペースな容器でしかも148円って画期的じゃないですか? 寒いので買いませんでしたが。
(21:12)
でも北海道名物ソフトカツゲンは買いました。うまい。味を例えるなら、フルーティなビックルです。
(20:55)
ちなみに現在地留萌からエリア的には道北に位置するため、留萌のスタンドにて道北の青のフラッグを入手。北海道初日にして3本を集めてしまった……。
実は、鬼門だったエリアは到着後朝早くor帰りの乗船前にしか通過しない黄色の道南でした。あっさりゲットできて一安心です。残るは道東の緑のみ。
(5:53)
2017年8月12日。
おはようございます、留萌の朝です。今日はここから北を目指します。北の果てを目指します。
花火の直前に降り出した雨はその後一向に止む気配を見せず、寝て起きればちょっとは弱まっているかなという淡い期待も何のその。
(6:19)
何時間後の雨雲レーダーを見ても、我々の上空からいなくなる気配はありませんでした。
1時間ほどホテルで待機してみるも大勢は変わらず、仕方なしフル装備でスタート。
(7:48)
屋根のない部分を10m走った時点でしょんぼりするレベルに本降り。
そんなわけで、この日の写真の撮れ高は異常に少ないです。オロロン、宗谷、エサヌカという北海道クライマックスを走るというのに、撮影枚数的には前日の半分にも満たないのが実情です。
オロロンライン
(8:15)
こんなはずではなかった。
右上に見えるのは「上平グリーンヒルウィンドファーム」。39基の風力発電が丘の上に並ぶそうで、雨の様子を待つことなく朝一で出発できたら寄るつもりだった場所です。
なんというか、もう止まりたくない。当然ながらバイクというのは常に濡れ続ける乗り物。そして、乗り降りというのは身体の動きが伴うので、身じろぎすると多少なりと雨水が侵入してくるのです。
もしこれが一度走ったことのある場所、あるいはまたすぐ再チャレンジできるような場所であったのなら、今日は何もせずまっすぐ宿か家へ向かっていたレベルの雨でした。
(8:55)
羽幌を過ぎたあたり。今走るこの道の名前となったオロロン鳥の巨大モニュメントがあります。いやあ、撮った動画をキャプチャして視界スクショにできるからアクションカメラは便利ですね……悲しい用途だ……。
道の駅てしおで一時避難。オロロンラインはとてもいい景色ですがこんな雨だと止まって写真を撮ることもできませんハイ。 pic.twitter.com/AFtkiL6W2h
— 奇行太朗 (@kiko_taro) 2017年8月12日
さらに強い雨雲が差し掛かったので道の駅に退避しつつ、いよいよオトンルイ。オトンルイは国道沿いではなく、天塩から海沿いの道道に入ったところにあります。
(10:42)
オロロンラインのハイライトともいえるオトンルイ風力発電所。28基の風車が一列に並ぶ姿は壮観です。
出発前、ネットで動画を観ながら「これ実物見たら走りながら泣くかもしれない」とまで思い憧れたあのオトンルイで、自分は今ひたすら雨に耐えながら走っている。
(10:49)
(10:54)
このあたりはひたすら平原が広がるだけなので、道は時々シェルターに覆われます。吹雪などから身を守るものですが、わりと冗談抜きでこれに助けられました。走っている中、一瞬だけでも雨に全く当たらない瞬間があるというのはありがたい。
そしてこんな環境下でも他にライダーはいるもので、すれ違う時の挨拶(ヤエー)だけでも意思を交わすことができたのは心強かったです。
中にはロードバイク(自転車)もいて、学生と思われる集団を追い抜いたりすれ違う時には、お互いものすごいテンションで手を振ったり拳を突き上げたりしました。景色と状況は散々だけれど、これだけでも北海道に来た意味はあるなと感じさせてくれるくらいには嬉しかった。
(10:58)
↑手を挙げて応えてくれているロードバイク。
やがて原生の平原は終わり、再び市街地へと入れば、ノシャップ岬はもうすぐです。
(11:51)
ノシャップ岬。稚内市街から2~3kmの場所に位置します。土産屋を軽く覗くも何も買わずに次へ。有名な防波堤ドームなんかも、雨のことで手いっぱいですっかり念頭から外れてしまっていました。
(12:38)
ノシャップ岬から最北端の宗谷岬までは20㎞以上あり、想像していたよりもだいぶ長い。ペースが早く緩やかなカーブが連続する国道でアプローチします。
(13:04)
到着しました、本土最北端。
感動に打ち震えるかと思いきや、最果ての地に来たことをじんわりしみじみと噛みしめました。バイクに乗り始めて2年。これで本土は鹿児島県佐多岬から北海道宗谷岬までをぶち抜いたことになります。
(12:42)
タイミング次第ではいっちょまえに待機列が形成されて、ぼっちには近付きがたい環境になります。
(12:41)
それを見守る間宮さん。
余談ですが、留萌を出て以降は普段のメインカメラは降雨により降板しています。半分以下の値段の完全防水カメラを使用しています。
(12:44)
というか寒いんだよ。土産屋の温度計を見てみると14℃。プラス強風と雨。さらに速い速度で走り出せば体感は何度なんでしょうか。ちなみにこのお店でのれんとステッカーを買いました。絵はがきでも買って送るなどという洒落たことをしようかと思いましたが、絵はがきの写真が明らかに古いのでやめました。
(12:58)
そんな中でもみんなして最北端を目指すのだからバイク乗りってアホなんだなって(誉め言葉)
(13:12)
宗谷岬から東方向50mくらいの場所にある、日本最北端のガソリンスタンド。
(19:56)
ここで給油すると、日本最北端給油証明書と、ライダー限定の記念品である貝殻のキーボルダーを貰えます。
エサヌカ線
北海道のてっぺんのちょっと右下の海沿いに、遮蔽物ゼロでド直線な北海道オブ北海道な道があります。それをエサヌカ線と言います。猿払と浜頓別の間にあります。
(14:15)
そんな何もない道だからって、わざわざ本降りの雨を用意してくれる必要ないんだよなあ。
これで天気が良ければ、目の前の絶景に確実に気が狂ってしまっていたに違いない。というかここに来て頭がどうかしてしまわないライダーなんてライダーじゃない。晴れていればね。
(14:20)
んんんんんんいやっふうううううううううううううう(十分狂っている)
たぶんこの道バイクだったら離陸できるんじゃないだろうか、そんな気がしてくる。天気さえよければ。
国道238号を走っていれば、沿道にエサヌカ線の入り口を示す小さな看板が立っています。その指示に従って脇の道に入れば迷わずにエサヌカ線へアプローチできます。浜頓別側からエサヌカへ向かう途中の道は、路面が大きな凸凹上にうねっている部分があるので速度の出しすぎには注意してください。
(14:17)
ひょおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!(やけくそ)