自転車東京湾一周210km【4終】
【最終章】東京
【凱旋】
どうにか国道246号線を探し出しました。
大きな川を渡る時にありがちな「自転車は車道をそのまま通らずに階段&スロープを使って歩道を通行してね☆」の洗礼を受けながらも、どうにか橋まで到達。
橋から見下ろせば眼下は真っ暗で、かろうじで川面だけが向こう岸の建物の明かりを映している程度。
家を出てから16時間。もうすぐ日付が変わろうかという時刻。
(23:29)
東京都に戻ったのはそんな瞬間でした。
自分は世田谷とそんなに縁もないし知らない道ではあるけれど、なんだろうこの戻ってきた感は。
都内という響きだけで「どうにか帰れそうな気がする」という気持ちになるから不思議。
(23:32)
橋を越えたら越えたでこんな地元の道に出て早速迷子になりましたが。
かんぱちどこぉ……ふえぇ……。
車道と切り分けられるが故に本来の道を見失うのが大きい橋の最大のリスク。
地元の商店街を抜けて246号線に復帰すると、間もなくこの道路に当たります。
(23:40)
環状8号線。
往路で目白通り笹目通りのぶつかる谷原交差点をご紹介しましたが、そこから道なりに南へ約15kmの地点まで戻って参りました。
スタートから既に16時間が経過。しかし精神的な支えが大きくペダルを漕ぐ脚は止まりません。
疲れていたはずの身体もなんのその。ゴールである自宅に向かって着々と帰路を辿るのでした。
……さて、これ以降はお見せできる写真がございません。
そこそこ自宅に近付いてきたというのもありますが、それ以前に環境として撮影ができなかった。
というのも、ここまで小降りと本降りを繰り返してきた雨が土砂降りになってきたのです。
まあ道も記録するまでもないルートだしということでカメラは雨に濡れないように奥へしまい、パンツの隅々までしっかりと濡れる程の豪雨の中をひたすら家に向かいました。
帰宅したのは日付を跨ぎ、午前1:15頃。
家に帰っても土産話をするくらいの体力は残っていましたとさ。
最終的なルートとしてはこんな感じ。
【所感】
大 変 無 茶 な 企 画 で し た 。
以下教訓。
・やるならその翌日は終日養生のために費やされると覚悟した方が良い。
・いわゆるママチャリレベルのマシンで挑んだ日には詰む。ロードバイクくらいでようやく良い塩梅の経路になると思われる。
・それでもやると言うなら時計回りをしろ。千葉を後回しにすると絶対に心が折れる。
・しかし達成すれば話のネタとして困らない。
・10時間自転車を漕いでると手のひらが痛くなる。グローブ推奨。
・疲れていなくても序盤から1時間に1度は休む。後々体力切れを起こす。
・食料と水分(と塩分)は多めに持っておく。特に千葉は沿道にコンビニが少ない。
・市原君津あたりは精神的にも肉体的にも魔の地帯。
・ペダリングのペースを維持する事が大切。
・歩道より車道、さらに白線の上が最も路面の状態が良い。路面が良いと漕ぐ力も節約できる。
・上り坂はどんなに緩やかだろうとつらい。
・下り坂はさらに漕いでスピードを上げるよりも休憩に使うべし。
・絶対に紙の地図を用意する。液晶画面は明るいところで見えないし電池が切れたり壊れたりしたら終了。
・言わずもがな、ある程度方向感覚を持っていることが求められる。
・細々とショートカットを狙うよりも分かり易い道をざくざくと進む方が最終的に楽。
・そもそも人力ではなく原動機が付いた乗り物で行う事を推奨する。
・海サイコー。
・神奈川さんイケメン。
・次は熱海まで往復かなーとかいう馬鹿な事を考えているが、やるならもう少し今回の苦しみを忘れてからにしたい。
以上最後までありがとうございましたー。
自転車東京湾一周210km ~終~