出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

山口県2泊3日の旅【3終】




【第三章】お茶漬け、れんこん、ピラミッド



おはようございます3日目の朝です。
昨日同様ホテル内で朝食を済ませてから車で出発。
来た国道を20分ほど戻ると、さっそく今日ひとつめの目的地に到着です。


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錦帯橋

そう、最終日のスタート地点は岩国です。
車を借りた場所、返す場所、そして帰りの新幹線に乗る場所である新山口駅までは直線40km。
夜には東京に戻る予定だというのにとんだ移動距離での観光です。

車で移動の場合、橋のすぐそばの駐車場(=河原)に止めることができます。


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だいぶ長さのある橋なので上手くその感じを撮るのが難しい。
それにしても綺麗な橋だなー遠いから行程に入れるか迷っていたけど良いなーこれは。

とはいえ、


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こればかりはだいぶ厳しいんじゃないかなーと思うんですよ。

さてさて、橋まで来たら渡りたくなるのが人の性ですが、もちろん渡ることができます。
渡るだけのチケットもありますが、端の先にはロープウェー、さらにその先には城が待っている。


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ということで、錦帯橋~ロープウェー~岩国城入館が往復でセットになってお得なチケットを購入。
往復しているうちに横長なチケットの両端が徐々にもぎられていき、最終的には標準的な半券の大きさに落ち着きます。

さて橋を渡るよ。


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ご覧の通り橋がてぃうんてぃうんと波型なので、アップダウンがいちいち細かな階段状になっています。渡り切る間に誰もが一度はこの段差にけつまづくと思います。(※あくまで個人の感想です)


橋を渡った後は、その先にあるロープウェー乗り場へと向かいます。城のある山を登るのです。

ところがその途中にこんなものが。


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シロヘビ(仮説)観覧所。
仮説の名の通りプレハブ小屋。中へ入るための観覧料は100円です。


○岩国白蛇保存会

○Wikipedia - 岩国のシロヘビ

古来よりこのあたりにはアルビノのアオダイショウが自然繁殖していたようで、現在は天然記念物にも指定されているんだとか。
当然ながら神聖視して崇める風習もあるようです。


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しろへびさんです。先の分かれた舌をチロチロさせていましたが撮った写真たちにはひとつも写っていませんでした。


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さてさてロープウェー。
ちょうどいいタイミングでやって来たので乗り込みます。
携帯の広告が入った無料のうちわが乗り場に設置されていて、わずかな待ち時間で前に並んでいたおっちゃんが手渡してくれたんだけど、ごめん僕扇子持ってるんです……。


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ロープウェーの窓から。向こうに錦帯橋が見えます。ロープウェー内では自動の音声ガイドがずっと喋ってくれていたけれど何を話していたかさっぱり覚えていない。


ロープウェーを降りても、すぐに城の目の前というわけではなく少し歩きます。
その歩く道が舗装路と山道っぽいのと2ルートありまして、だんぜん山道っしょと行ってみたところ、


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ハチが出るとかで塞がれていました。
とはいえ途中から山道が解禁されていたので嬉々としてそちらをチョイス。

歩くこと10分程度で、


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岩国城に到着しましたー。

○Wikipedia 『岩国城』

別名横山城。詳しくはウィキペディアさんを見てください(丸投げ

江戸初期の一国一城令により建設からわずか7年で廃城となったかわいそうなお城です。
現在あるのは、1962年に再建された鉄筋コンクリート製の城です。

復元天守なので、内部の様相はまあ割愛。


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例によって城の中は展示があるわけですが、日本三大橋の解説が手書きなのが印象的でした。

さて、もったいぶらずに最上階からの景色です。


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錦帯橋から岩国錦帯橋空港航空自衛隊岩国基地の滑走路を供用)まで、言葉通り岩国市街を一望することができます。

ここ数年ちまちまといろんな城へ行っていますが、天守から見える景色という点では屈指ではないかと。
山城で、なおかつ城下の都市化がそこそこ進んでいて目立つランドマーク(=錦帯橋)があるというのもきっと大事な要素でしょう。


天守が復元なのは先述の通りですが、建っている場所も元の場所とはちょっと違う所だったりします。
現在の天守は麓からの見栄えを重視した場所に造られたそうで、かつての天守は同じ山頂でも数十m離れた所にあったんだとか。


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元の場所には石垣だけ残っています。
ぼろぼろに崩れていたのをわざわざ積み直したようです。


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天守から少し山を下ったところにある広場となぜか設置されている遊具。
撮影後、僕がこの滑り台で遊んでみたことは言うまでもない。


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帰りは行きと違う道をちょっと遠回り。
すると、石垣と白壁を発見。これはいつからあったんだろうか。旧天守の建設当初の遺構か再建時のものか。分からないけれど眺めていると少しわくわくします。たとえ周囲をアブが飛んでいようと。


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帰りも当然ロープウェーのご利用です。
内容こそ覚えていないけれど、行きと帰りでちゃんとアナウンスの内容が別物だった。



錦帯橋の城側の岸に、「食事処むさし」という店があります。
ここはTV番組でも紹介されたことのあるソフトクリームが有名なのですが、何が有名たらしめたかって、


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その種類の多さ。
100種類以上ある! と巷で紹介されていますが、僕が見た2015年8月現在には150種類を突破していました。

そのバリエーションを構成するのは、「バニラ」「チョコ」「夏みかん」「ラムネ」といった無難どころから、

「梅」

「カレー」

「にんにく」

ビフィズス菌

クレオパトラの涙」

「地鮎」

という謎のラインナップまで。
ちなみにクレオパトラの涙というのは、普通のバニラの高級版のようです。

そんな中で僕がチョイスしたのは、


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岩国れんこん。

……案外普通においしく食べることができました。
外に乗っている分だけでなく、ソフトの中からも時折砕いた素揚げのれんこんがこんにちはするのですが、元の食材がそこまで主張の激しい味をしている訳でもないためあっさり食べられます。

問題は同行者が頼んだ味であった。


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 お 茶 漬 け 。


とにかくしょっぱい。書いている今でさえ、思い出しただけで頭痛がぶり返すしょっぱさ。
外に振りかかっているのがお茶漬けの素の具であることは言うまでもないと思いますが、ソフトクリームそのものにお茶というか塩気が存分にぶち込まれているのです。

食べ物に関してはだいたい普通に食べられる僕ですが、こいつばかりはもし自分が頼んでいたらギブアップしていたかもしれない。いや頭痛が起きるしょっぱさって何事だよ冷静に考えて。


余談ですが、この『食事処むさし』の隣の食事処の名前は『佐々木屋小次郎商店』。こちらも一般的に考えればかなりの種類のソフトクリームを揃えています。が、武蔵の方が錦帯橋に近いし種類が多くてとにかく目を引くしで、残念ながら武蔵の方が盛況。店内の食事処はさておき、ソフトクリームの客入りに関しては確実に武蔵の圧勝でしたなあ……(流されたその一人である)
ちなみに、この地に最初にできたのは小次郎の方らしい。ますますなんとも。



錦帯橋を渡って向こう岸に戻ると、河原の駐車場から車を走らせ出発。
それにしてもこの駐車場、ガチで石がごろついた本格的河原なので走りにくい。

岩国を出発し、車を走らせること約1時間。


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山道を抜けてたどりついたのは、「美川ムーバレー」という謎の施設です。


○美川ムーバレー 公式サイト


乗る予定の新幹線の帰りの便は夕方なので、岩国を観光した後の時間はどう使おうかとガイドブックから見つけたのがここ。
謎の地底空間テーマパークというなんとも胡散臭い冒険心くすぐるうたい文句にさそわれました。

テーマパークというわりに、とてつもなく山奥にあるこの美川ムーバレー。
何を隠そう元々は廃鉱山なのです。その名も玖珂(くが)鉱山。
使わなくなった坑道を利用し、謎解きのテーマパークとして利用しているといった具合。


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並びます。
コンセプトと公式サイトの雰囲気からだいたいお察しかとは思いますが、小さい子連れが多いです。時々同じくらいの年代層も見ますが圧倒的に子連れが多いです。

宿泊や温泉の施設も併設されていて、それらとセットになったプランもある模様。ノーマルな謎解きアドベンチャーでの入場はひとり1350円でした。テーマパークと名乗る場所でこんなにリーズナブルなのお兄さん初めてだよ。


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<地底王国のおきて>

その1 ちょっとがまん
王国内は少しひんやりしているけど
寒く感じるのはさいしょだけだ。

その2 がんばってのぼれ
ここから50mほど先に20段の階段、
さらに坂道が100mほどつづくぞ。

その3 がまんをするな
王国内ではトイレが発見されていないぞ。
冒険の前にトイレにいっておいてくれ

その4 ちゅういしてくれ
通路が湿気でぬれている。泥はねや転倒に注意、
また天井が低い場所がある、岩にぶつからないようにな。


冒険のわりにずいぶんとご丁寧な地下王国である。
坑道なんだから当然っちゃ当然なのですが、トイレは本当にひとつもありませんでした。


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受付で料金を支払い、その場でペン付きのライトと手引書を受け取り進みます。
謎解きは難易度が3段階に分かれていて、受付時に選ぶことができます。ちなみに一番難しいものにしてみました。

早速坑内へ突入し、しばらく歩くと講堂のような空間に出ます。


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前方で延々と繰り返されるシュールな解説ムービー。

というかここ、鉱山として営業していた時の娯楽施設か、あるいはその後公共施設として整備された講堂と思われる。ムーバレーとか謎解きとか持ち出さなくても既に遺跡探検的な要素強いぞこれ。


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そして王国内へ。

ゲームの流れとしては、

手引書のヒントと坑道内のキャラクターのヒントを元に鍵を探す
→鍵を手引書の中の地図に当てはめていくと、目指すべきポイントが分かる
→そのポイントに書かれた回答を応募用紙に書き、専用ポストにぽい
→正解者の中から毎月抽選で商品送るよー

という感じ。


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上級の場合はこのじーさんばーさんが案内役。

投函した答えが合っているのか確かめる術はQRコードか何かであったはずなのですが、ひととおり終えて満足してその後何も見ていません←

それでは、いかつい旧鉱山の面影とどことなくほんわかしたテーマパークの融合をご覧ください。


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どうだこの坑道のリメイクっぷり。


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立ち入ることは出来ませんが、トロッコとそのレール跡がはるか彼方に見えたり。


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思いきりテーマパーク感出しにきたり。


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地底湖がやたら綺麗だったり。


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これどうやって掘ったんだろうと巨大な地下空間で思いを馳せたり。


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ざばざば落ち続ける滝の水はこの後地中のどこへ行くんだろうと考えてみたり。


そうやって歩くだけでも楽しかったので、冒険の答えなんて別に気にするようなことじゃなかったんだよ(言い訳


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外界に出るとくそ暑い。
写真の下の方で浅瀬にいる人たちは、砂金取りの体験を行っている方々です。


ちなみに、最後の答えを投函するポイントには、世界や日本の不思議スポットを紹介するパネルが隣にあるのですが、


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いや、しれっと自分とこの変なの混ぜるなよ。


さて、地底王国を冒険すればお腹も減るので、遅いながらもごはんです。
地底王国の出口から歩いて100mくらいの場所にある「レストラン ムー」というなんのひねりもない名前の店で食べたのがこちら。


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ピラミッドカレーーーーーーーーー!!!!!!!!


……普通のカレーです。



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ダーって。……ダーって。


ピラミッドを無事攻略し、美川ムーバレーを離脱。

いよいよ新山口駅まで帰る時です。

基本的に道はカーナビ任せで行きましたが、沿岸の国道ではなく山間の道をちょいちょい選びながら走りました。


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ゆえに道中ではこんなのどかな光景も目にしました。

それなりに時間に余裕もあったので、道の駅を物色するなどしながら、


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18時前には新山口駅へ到着し車を返却。
3日間での総走行距離は441kmでした。長いのか短いのかよーわからん。


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さらば山口県。もうしばらくは来ないだろう。
新幹線でちょいちょい寝ながら、約4時間ちょっとで東京駅に戻りましたとさ。



……ということで、2泊3日の山口県の旅でした。

今回は列車移動の現地レンタカーという、旅行としてはかなりオーソドックススタイル。
とはいえ僕自身は初体験なわけで、その便利さを実感した3日間でした。今回の行き先のチョイス的にも、この移動方法でないとそもそも組めなかった旅程でしょう。
まあ便利な分多少余分にお金が掛かるのだけれど、せっかく社会人になったんだしその辺は言いっこなしだ。
社会人といいつつムーバレーなどという謎スポットに行ってしまったが……しかも錦帯橋よりよほど写真を多くアップしてしまっているが……。

萩は大河ドラマの影響で激混みかなーと思っていたら、案外そうでもなく普通に見て回ることができました。これでも人が来ている方なんだとしたら、うん、まあ、そんな感じだ。


ちなみに当初は「せっかく中国地方に行くなら出雲大社行ってみたいなー」と思っていたのですが、案外距離が離れていたので今回はパス。
いつか行きたい。伊勢には4回も行っているんだから。


以上、最後までありがとうございました。


旅行期間 2015.8.13~2015.8.15
旅行記完成 2015.11.13


山口県2泊3日の旅 ~終~