出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

雨の北陸ソロツーリング【3終】千里浜なぎさドライブウェイ・富山

 

東尋坊を後にしたら、海岸線を(高速で)ひた走ります。
なおこの時、ものすごい雨で視界もろくに開けない&横風がすごい中をバイクで走り続けました。
他のバイクをたまにしか見かけませんでした。

 

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(12:29)

途中の道の駅高松で、寒さに耐えかねて休憩。
おいまだ9月ですぞ。どうしてあったかい飲み物をありがたそうに飲む人がいるんだ。

向かっているのは能登半島
本来は輪島の方までぐるっと行く予定だったのですが、主に雨のせいで行程が大幅に遅れています。
この時まだ能登半島の付け根部分にあたるかほく市にいます。写真の撮影時刻からも分かるように、当初のたくらみ通りぐるっと回ってくるのはほぼ絶望的です。

……いや、時間的には無理なこともない距離なのですが、体力と天候を考えると多少の無理を超えて無茶レベルになることが明らかでした。

 

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(12:58)

そんなこんな考えつつ、千里浜なぎさドライブウェイに到着。

 

車で走れる砂浜 千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ|各課・施設|羽咋市

 

本当に砂浜を走れる……!!!


砂の粒が小さく海水を含むと引き締まるため、車やバイクや自転車や大型バスでも通行が可能です。
とはいえ天然の砂浜なため、時折激しい凹凸があり速度には要注意です。

ちなみに、まだまだ普通に雨が降っています。
雨も本降りといえる状態です。テンション上がっていいんだか下がっていいんだかとてつもなく迷う状態です。
↑の写真はそこそこ明るく加工しましたが、撮ったままだとこんなもんです。

 

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(13:01)

中には波打ち際へ寄せすぎて、砂の中にタイヤがどっぷり嵌まっている車もありました。
うわー大変そーと半ば他人事に感じながら走って停めて写真を撮っていました。

何枚か撮ったところで、バイク抜きの写真も撮ろうとシャッターを切ったその時。
視界の端で、白い影が傾きました。
それだけで何が起きたかを察しましたが、もう手遅れでした。

 

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(13:04)

 

「もうゴールしてもいいよね」

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!???!?!?!??????

 

スタンドが支えているはずの方向にガッツリ倒れこんでいます。
慌てて引き起こそうにも、なかなか持ち上がらない。

普通、アスファルトの上で倒したときにはスライダー(エンジン周辺を保護するために張り出した部品)等が、倒れこむ角度をある程度和らげてくれます。
しかし今回はそれらが思いっきり砂へと刺さっているために、バイク本体はほぼ水平状態になってタイヤも浮ききっている状態。引き起こすには通常よりもかなり力が必要です。
車体に取り付けているバッグ類を引きはがし、火事場の馬鹿力でえんやこらと引き起こし。

途中、先ほど波打ち際でスタックしていた車の一行に「大丈夫ですかー?」と声を掛けられつつも(なんという皮肉)、なんとか立ち直らせることに成功しました。
……その代わり、車体と身体が砂まみれになりました。


バイクでお越しの際は、スタンドの接地面積増大のために必ず丈夫な板を用意しましょう。

 

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(13:00)

何も用意せず、手元にあったペットボトルをとりあえず差し込んでおくようでは倒れてしまいます。
曲がりが少なめで、手のひら大以上の大きさの板が望ましいと思われます。
千里浜なぎさドライブウェイバイクを停めたい人には必須のアイテムです。こうなりたくなければちゃんと用意しましょう。


その後の展開は特に写真もないのでダイジェストにしますと、

千里浜での横倒しでHP・MP共に尽きる
→とりあえず七尾までは回って帰ろう
→千里浜で引き起こしの時にかぶった砂がカメラ2台のレンズやスイッチ類に侵入し不具合発生、のち電源が入らなくなる

 

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(14:23)

七尾美術館に到着するも、びしょびしょのライダー浮きまくり
→止む気配ゼロの雨にもうやだ帰りたいモードに突入
→迷いなく富山のホテルへ進路を取る
→土砂降りで視界最悪の中高速を使って移動
→さむい
→16時というかなり早い時間帯にチェックイン
→荷物や装備品を乾かしまくる
→故障・修理を覚悟していたコンデジとアクションカメラを復活させる

 

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(18:15)

本日の宿は富山駅前にある「ホテルアルファーワン富山駅」。


タワー駐車場が併設されていますが、バイが入れるはずもなく、徒歩2分くらいの公営駐車場を案内されます(富山市営桜町駐車場)。
バイク用の駐輪場スペースはなく、車の一枠分にぽんと停めてOKな模様。恐らく宿泊者以外のバイクの一般利用もOKでしょう。
ホテル利用者の割引がきいて一泊500円
チェックイン前に停めて、駐車券をフロントに渡せばその場で精算してもらえます。

 

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(18:17)

 

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(18:31)

前回この富山駅に来たのは、北陸新幹線開通直前の2013年夏。
その頃工事中だった駅前がすっかり綺麗になっていたのでびっくりびっくり。


その後、駅からすぐのところにある「いきいきKAN」なる場所へ行ってみました。
ビルの上の方のワンフロアがそうらしい。

 

いきいきKANホームページ

 

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(18:47)

いきいきKANには、各市町村の観光案内スペースの他に、

 

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(18:40)

ます寿しミュージアム
ミュージアムと呼べるほどの広さと内容があるとは思えない)

 

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(18:40)

チンドンミュージアム
ミュージアムと呼べるほどの以下略だけど面白いので許す)
などがあります。

 

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(18:43)

チンドンミュージアムの中には「チンドンカラオケ」なるものがあって、どうやらチンドン太鼓の演奏体験ができるらしいです。ボタンを押せば体験スタート。

 

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(18:43)

本当のチンドン屋がやっているような譜面がナチュラルに流れてきて、ハイパー初見殺しな様相を呈しています。なお、譜面の映像が単に流れているだけで、筐体のチンドン太鼓とはリンクしておらず採点機能などは一切備えていないのであしからず。


観光はこの辺にして、夕飯へ。

 

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(19:16)

西町大喜 富山駅前店です。

 

元祖富山ブラックラーメン 西町大喜 【西町大喜の富山ブラックを、是非お召し上がり下さい!】

 

労働者のために、濃い味付けでチャーシューのたっぷり入った「よく噛んで食べるおかずの中華そば」をつくろうとしたことに端を発する「富山ブラックラーメン」。その元祖の店がこの西町大喜なんだとか。

 

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(19:03)

見るからにライスが必要なこのスープの色。
当初それを知らずにラーメンだけでも十分かと思い注文。すると店員さんが「えっライス無しでいいんですか?」的な雰囲気を発したので、慌てて小ライスを追加しました。
味は色の通り濃いめ。チャーシューが多く、麺のコシも強くてまさにもぐもぐ食べるような感じ。
雨の中走ったりバイク横倒しにしたりでヘトヘトだった身体に染み渡りました。

 

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(21:04)

ホテルに戻ってテレビを観ていると、NHKではティラノサウルスの特集が。
「……あ、これ昨日恐竜博物館の特別展でタイアップしていた内容のやつだ」と思いながら、コーヒー牛乳片手にぼーっと眺めていました。

 

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走行距離:251㎞
宿から永平寺まではGPSロガーつけ忘れで記録にありません。

 

 

 

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(7:46)

おはようございます、富山の朝です。
雨は相変わらずです。止むなんてありえないんです。

 

警報:大雨
注意報:雷、強風、波浪、洪水

 

ここまで豪華メンバーが集結している中で晴れ間を期待するほど狂ってはいません。
「雨だし心折られたけどそれでも観光できないのは寂しい」
という意識をどこかしらで持ち続けていた自分も、朝起きてこの情報を見て
よし帰るぞー!
と踏ん切りをつけられたのは果たして良かったのか悪かったのか。

 

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(8:21)

チェックアウトを済ませ市営駐車場から発進。

そのまままっすぐ帰ってもいい、もとい帰るべきなのですが、ひとつだけ寄って帰ることにします。

 

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(8:59)

富山県営渡船発着場
山新という、海岸線をえぐって造成された港があるのですが、それによって寸断された陸路を補う渡し船です。この経緯からも無料で利用できます。
現在となっては同様のルートに大きな橋が架かっているのですが、渡船がいまだに営業しているのはなんでだろう。歩行者用なのかもしれないけどやっぱりなんでだろう。

ちなみに、250㏄までなら船に載せて貰えることを確認済み。なのですが、

 

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(8:59)

 

ですよねーーーーー!!!!!!!!!


よくよく考えたら警報注意報出てるんだからそれくらい察しろって感じですよねーーーーー!
ちなみに、運休時は申し出ると発着場同士を行き来するタクシーを(たぶん無料で)手配してくれるようですよ。

さて、今回の旅での観光は以上になります(白目)

 

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(11:43)

松代SAで食べたかき揚げそばが、彼の最後の記録となっている。

新潟でぷらっと城跡に寄ってみようかなと考えていた時期が僕にもありました。遠い昔の話です。
今となってはおくびにも出さず、まっすぐ上信越道を走って帰りました。
山越えのところでは50m先がリアルに何も見えなくなって、恐怖と共になぜか笑いが起きました。
土砂降りだったのは言うまでもありませんが、長野市を過ぎたあたりから雨がすっかり止んだのが逆に悔しかったです。

 

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走行距離:491㎞ 

 

以上、北陸の旅でした。


バイクでこそないものの富山と金沢は3年前に観光済みなわけで、それを考えると福井をしっかり見て回れただけマシだった……と思わないとやってられない旅でした。

能登半島を一周できなかったことが非常に心残りです。千里浜も晴れた中を走りたい所でした。
いつか北陸リベンジを果たしたいですね。それと永平寺は本当におすすめです。

以上、最後までありがとうございました。


旅行期間 2016.9.17~2016.9.19
旅行記完成 2016.11.15