出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

男3人の伊豆大島・神津島【3】天上山(白島登山口、不入が沢、山頂、裏砂漠)

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条件付き運航のさるびあ丸に乗って神津島に向かった結果、海況不良で欠航となり初日は伊豆大島止まりとなった我々。

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(5:49)

朝6時前に港へ向かい、下り便に乗って今度こそ当初通りの目的地である神津島と向かいます。

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【3/19】竹芝客船ターミナル~さるびあ丸乗船

【3/20】大島岡田港~椿花ガーデン~椿まつり~大島公園

◆【3/21】神津島~天上山~島内観光

【3/22】神津島村落~さるびあ丸~竹芝客船ターミナル

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大島岡田港

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(5:50)

21時間ぶりに戻ってきました岡田港。レンタカーは借りたときの指示通り、港の駐車場に停めておきました。

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(5:44)

神津島へ行く切符を持ちながら昨日は欠航で大島止まりとなりましたが、翌日その続きに乗る際には追加料金が掛かりません。乗船券販売所で昨日の半券を見せて神津島に向かう旨を伝えると、名簿の紙を渡されます。これが再乗船時に半券の代わりに回収されます。手持ちの半券は大切に取っておきましょう。

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(5:49)

時間はようやく日の出を迎えたあたり。

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(5:49)

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(6:05)

ガスでかがり火が焚かれていました。ガスボンベに繋がっている……。

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(6:19)

乗船後に埠頭を見下ろすと、かがり火の間に伊豆大島のキャラクター「あんこ猫」が。これ知ってる、4つの火を全部消してからでないと猫にダメージが届かないやつだ。

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(6:35)

部屋は当初乗船した等級が空いていればそこに回されるようで、竹芝からと同様に特一等に入ることができました。部屋のポットで湯を沸かし朝食を済ませ、船内では基本寝て過ごしました。

 

利島

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(7:31)

基本寝て過ごしているはずなのに、船内放送で島が近いと言われれば起きてしまう病。

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(7:40)

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(7:43)

これ接岸できるのかなとちょっと不安になるほどざっぱんざっぱんと波が押し寄せる中、船と陸側で丁寧にタイミングを見計らった必死の接岸作業が行われました。これを見ると、他の島での接岸が幾分マイルドな雰囲気に感じられてしまう。

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(7:50)

離岸の時もロープは一斉に外さず、船首側のロープを先に外し、船首が岸壁が十分に離れてから船尾側のロープを外していました。

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(7:52)

利島は接岸前後にとても写真映えします。

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(8:02)

この後、新島も発着を見届けたはずなのですが、なぜか新島だけは接岸時の写真をろくに残していませんでした。

 

式根島

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(9:16)

外部甲板に出てみると、太鼓と笛の音が。島の子供たちが歓迎&見送りで演奏してくれていました。たまに子供たちを手伝っているのは恐らく先生。週末なのにご苦労様です。

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(9:27)

望遠でギリギリ抜けるくらい離れるまで続け、最後は手を振ってくれました。式根島は(あくまでデータではなく感覚ですが)人口のわりに観光で下船する人数も多い島。集客には相応に努力をされているのかもしれません。

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(9:28)

下ろされたコンテナから中身を出す人々。あんなにみっちり段ボールが詰められているんですな。

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(9:38)

次がいよいよ神津島です。

 

多幸湾

神津島の接岸港は、島の東側に位置する多幸湾三浦港でした。神津島集落最寄りの港は西側の前浜港ですが、今日はずっと各島の西側の波が荒いので接岸ができなかったのでしょう。

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(10:02)

客船では三浦港側に来た時にしか見られない島の東側の断崖真ん中に走る黒い層は、縄文時代に矢じりや刃物といった石器として用いられた黒曜石の層です。この神津島産の黒曜石は関東圏をはじめ静岡、愛知でも出土していて、当時の交易の広さを知る大きな手掛かりになっています。ただ、写真で見えているエリアの黒曜石は石器としてはあまり質が良くないとか何とか。

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(10:19)

荷物をまとめて下船。今度こそ神津島に無事到着です。

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(10:19)

湾越しに荒々しい絶壁を見せているのは神津島で最も高い天上山です。

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(10:23)

これから、あそこの頂上まで登ります。とはいえ、港から全行程歩きで行く訳ではありません。事前にレンタカーを予約してあったので、電話で店舗までの送迎をお願いしました。

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(10:24)

送迎の車を港の待合所で待っているところ。

今回利用したのは「神津島レンタカー(ダイハツ商会)」。公式サイトは見当たらないので村のWebサイトの紹介ページを記載しておきます。

神津島:神津島レンタカー | 神津島村役場オフィシャルサイト

返却する日曜日はガソリンスタンドも開かないため、今日の夕方のうちに給油を済ませておくようにとの事でした。返却は鍵を刺したまま港の駐車場に停めておくだけでOK。

店頭で手続きを済ませたら、さっそく天上山に向け出発です。

神津島の観光スポットについては、3年前に訪れた時の旅行記も併せてご覧ください。

 

天上山 白島登山口

↑観光&トレッキングのマップ観光協会のサイトにあります。

天上山には主要な登山口が2つあります。名前をそれぞれ「黒島登山口」「白島登山口」と言います。南側から登る黒島登山口の方が景色が良いとも言われますが、こちらは2合目からの登山(10合目まではおよそ50分)。対する白島登山口は車で6合目まで行けて、そこから10合目までは30分程度。我々は車があるのをいいことに6合目からスタートしました。身体的に楽だし早いのは間違いないですが、車でここまで行くのにも直線距離のわりに意外と時間が掛かります。

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(11:11)

これが6合目の登山口。車を停めるスペースはそこそこありますが、後から何台も来る可能性があるので詰めて停めましょう。

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(11:15)

登山道に入ってしばらくは、木々に囲まれた階段をひたすらに登ります。

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(11:19)

ガンガン歩いていれば10分程度で、周囲の木が急に低くなり見晴らしの良い道になります。

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(11:21)

一定の高度以上で突然木が木と思えないぐらいの低さになってしまうのは、風が強いからだろうか……?

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(11:23)

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(11:24)

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(11:25)

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(11:25)

眼下に村落を見ながらのトレッキング。伊豆諸島の中でも屈指の見晴らしの良さで気持ちのいい登山道です。

 

不入が沢

はいらないがさわ、と読みます。

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(11:26)

通常30分と呼ばれる白島登山道6~10合目をハイペースで進み15分そこらで攻略した我々。天上山トレッキングの本番はこれからです。山頂部は広く台地のようになっていて、細かなアップダウンをしながら歩いて回ることになります。山頂部各所に見所が点在し、これらを見て回るのが結構時間が掛かるもの。天上山を歩くときには、ただ10合目まで登って降りてだけではなく、山頂をトレッキングする時間を十分に確保するようにしましょう。

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(11:26)

神津島水配り伝説において、神々が集まり会議をしたとされる場所。地形的には天上山の火口のひとつです。

↓水配り伝説についてはこちら。

水配り像|神津島観光ガイド公式WEB|神津島観光協会運営

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(11:28)

中は神聖な場所なので足を踏み入れてはいけないらしい。

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(11:32)

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(11:33)

不入が沢の脇を抜けて、まずは神津島最高点方面へ向かいます。

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(11:36)

この先、どこがルートなのか分かりにくいところがちらほら出てきますが、黄色い塗料のマーキングがあるのでこれを辿りましょう。

 

天上山山頂

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(11:39)

天上山の上は台のようになっていて、縁から内側に入るとこんな景色が広がっています。この中で周囲より小高くなっている部分(写真に向かって背中側)が山頂にして島の最高点です。

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(11:40)

着きました。標高は572mです。

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(11:43)

三脚を立てて記念写真しましたが、山頂はいつ来ても風が強いので注意してください。前回はここでカメラごと三脚を倒しました。友人Iはこの後帽子を吹っ飛ばしたので三脚に引っかけて回収しました。

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(11:47)

前浜港を見下ろすこのアングルばっかり撮ってますが好きだから仕方ない。

 

表砂漠

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(11:57)

山頂を離れたら高低差のある風景とはしばらくお別れ。岩場を縫って歩くと、表砂漠と呼ばれる平地に出ます。

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(12:02)

テーブルとベンチが置いてありますが、見晴らしスポットではないのでぶっちゃけここで休憩している人は見たことありません。

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(12:04)

ただ、ここの案内板にある地図がものすごく分かりやすかったです。

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(12:13)

高山植物ちっくな背の低い植物がみっしり生える地面の、ルートの部分だけ獣道のように地肌が露出した道を歩き裏砂漠方面へ行きました。

 

裏砂漠

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(12:18)

草木の生えないだだっ広い平地が広がっています。なかなかに不思議な光景。

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(12:19)

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(12:23)

盆地状になっていてどこへ行けば良いのか分からなくなりそうですが、通るべきルートは石で示されています。

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(12:24)

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(12:27)

天上山でもわりと好きなエリアです。

 

裏砂漠展望地

名前のくせに、裏砂漠から少し外れた場所にあるので注意。白島登山口の10合目から見ると、山頂一周のだいたい正反対に位置します。

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(12:38)

若干のガレ場を抜けた先に、いきなり絶壁に面した展望所が現れます。肉眼で三宅島と御蔵島まで見ることができるスポットです。

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(12:32)

ちょうどお昼時で休憩がてら食事をとる人々が多く、ここだけやたら人が多かったです。しかし展望の邪魔になるほどではありません。

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(12:37)

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(12:34)

神新汽船のフェリーあざれあ神津島を離れていくところをちょうど見かけました。

 

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(12:44)

裏砂漠展望地から不動池までの道は、木々の中を突っ切る道をまるで塹壕のように進んだり、

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(12:53)

ガレ場の斜面を登ったと思えば降りたりの繰り返しであまり景色は開けません。

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(12:56)

でもたまに尾根に出て視界が開けます。

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(12:59)

案内板の向こうに見えているのは先程通過した表砂漠ですね。

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(12:59)

裏砂漠展望地と不動池の間には新東京百景展望地と呼ばれる展望スポットがあります。

式根島や新島、利島、大島といった伊豆諸島北部の島々を一度に見ることができ、確かに展望スポットではあるのですが、このアングルなら他にも良いポイントはあるので正直どうしてここが新東京百景に選ばれたのかがよく分からない。

 

不動池

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(13:05)

池です。池なはずですが、大半を苔がむしています。

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(13:08)

真ん中のこんもりしているのは島で、龍神を奉るお社があります。

この池がハートに見えるポイントが山頂のどこかにあるらしいのですが、こんなに苔むしていてはハートに見えるものも見えないしそもそもハートに見えたところでふうんって感じなのでパスしましょう。

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(13:11)

不動池から不入が沢へ戻る途中、天空の丘への分岐あたりから再び景色が良くなります。

 

天空の丘

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(13:14)

名前からして見晴らしが悪いはずがない。

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(13:16)

式根島や新島、利島、大島もしっかり見えます。個人的には新東京百景よりこっちの方が全然良い景色だと思うんですけどね。

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(13:19)

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(13:19)

良い感じの岩があったので遊び始めるアラサー。

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(13:19)

見渡せる具合では最高点にも匹敵するスポットです。

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(13:23)

天空の丘界隈は見晴らしが良いですが、

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(13:26)

不入が沢方面に進むと、膝~身長程度の木々の茂る谷をひたすら進むことになります。先が見えなくてやたら長く感じます。

 

ババア池

まずは3年前に来た時の同じ場所を見てほしい。

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(2017年3月)

そして3年後の今日。

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(13:34)

なぜ黒く塗った。

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ババア池を過ぎると、山頂周遊をスタートした不入が沢もすぐそこです。

 

白島登山口

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(13:41)

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(13:41)

山頂の周遊に要した時間はおよそ2時間20分くらい。村のトレッキングマップを見ると120分程度が目安のコースだったので、写真を撮って遊んだりしている時間を考慮すれば、おおむねガイド通りのペースで歩いたようです。

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(13:43)

来た道をせっせと下山し、

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(13:53)

ものの10分で6合目まで下りました。この6合目~10合目の移動だけはMAPの目安時間よりやたら速く歩いているので、我々の時間はあまり当てにしない方がいいです。