完全にうっかりなのですが朝食の写真はありません。
相変わらずたっぷり(というものの、野菜類が多いのでぱっと見ほどのヘビー感は無い)な朝食をいただいてから、本日も元気に出発です。朝信レンタバイクで借りたままの原付に跨り繰り出します。
伊豆岬②
(9:10)
昨日三宅島内をひととおり巡った我々は、これから昼過ぎの出港時刻までの間、昨日行った中で特に良かったところを再びかいつまんで見て行くことにしました。ひとつめがここ、伊豆岬です。
(9:11)
伊豆岬灯台のそばの東屋でぼんやり。トイレもあるので休憩がてらゆっくりできます。
(9:15)
友人Iは昨日一日のツーリングで、首元と顔面をガッツリ日焼けしていました。昨晩の温泉でも痛そうにしていました。ハイネックのインナーを着て、ヘルメットを脱いだ時にはつば付きの帽子をかぶった僕は全く痛みを覚えなかったので、多少でも日焼け対策をすると大きな違いが出ます。肌を出すにしても日焼け止めを塗りましょう。
(9:16)
日差しや雲の具合といい、今日は昨日以上のコンディションです。まるで北海道のような開放感。
(9:22)
都道から分岐した後の海沿いの道を行って帰ってして、次の場所へ。
七島展望台②
(9:58)
伊豆岬から30分ほどの時間を掛けて、七島展望台へ。我々の選んだ三宅島絶景スポットは、議論の余地なく「伊豆岬」「七島展望台」の2トップでした。
(9:58)
御蔵島の見た目があまりにもファンタジーすぎて、見えるたびに構図に入れてしまうんです。
(9:59)
そして、ご覧ください雄山のこの雄姿を。上辺が平らになっているのは火口部です。
1983年の測量で標高814mだった雄山は、2000年の噴火を経て標高が775mになり、火口部は500m以上陥没しました。今僕らが立っている七島展望台は二男山という名前がついており、標高は500m弱。すると、あの向こうには僕らの足元よりもずっと下の高さまで落ち込んだ火口があるということです。ちょっと信じがたい。
(9:59)
そしてこのお方は、我々と同じく「民宿 遊」に泊まっているお方。昨日見かけた水泳大会のために島に来られた方です。食事のたびに顔を合わせるので、毎回三宅島のスポットについて情報交換をしていました。
七島展望台まではものすごい上り坂であることを朝食の時に言っていたのですが、僕らが七島展望台に着いてみると、この方もちょうど到着直後でした。しかも電動自転車で。電気アシストとはいえここまで自転車で来る体力は、さすが水泳大会に参加するだけのことはあります……。(僕らとこの方を除いて、この場所には皆車で来ています)
(10:02)
昨日は雲が乗っかってしまっていた雄山の全貌が露わになると、360°パノラマな七島展望台でももうそこだけに心が奪われてしまって、ひたすら写真を撮りました。
(10:13)
(10:13)
(10:15)
もちろん普通な写真のはずがありません。
(10:20)
(10:23)
(10:25)
遠くには神津島。その向こうに大きな積乱雲が。あんなスケールの積乱雲の全貌を何の邪魔もなく見られる凄まじさ。
(10:28)
(10:28)
いい時間になってきたので七島展望台を後にしましょう。
1日目に一通り回って2日目に再訪というのは、連日好天でなければ成し得ないスケジュールなので、ラッキーだったとしか言いようがありません。
朝信レンタバイク②
(10:42)
10分ちょっとで朝信レンタバイクまで戻れるあっさり具合。なんとも呆気ないものですが、今回の原付旅はこれにて終了。しかし三宅島はまだまだ続きます。
(10:43)
ところでこのお店、ホンダFTR(223cc)なんかも置いてあります。動くみたいです。僕が本土で250ccに乗っていることを言うと、「なんだよこっち乗ってけばよかったのに」と言われました。軽二輪を置いていることは知っていたのですが、島の大きさと原付のスピード感の組み合わせが好きなのです。
ちなみに返却の時、たまたま借りようとしている人がいたタイミングだったのでお店の方が在店していましたが、いなければお店の番号まで電話を掛ければいいようです。
(10:54)
さて、この後の流れですが、これからしばらくは錆ヶ浜港はじめ阿古地区を散策し、時間になったら村営バスで三池港に向かう予定です。宿のご主人が昼にはご予定があるそうで、ギリギリまで観光しようとすると車では送れないとのことから、バスの利用を決めました。
(10:54)
ということで僕と友人Iは一度宿に引き返すと、あらかじめ部屋から玄関先に出しておいた荷物を回収。歩いて坂を下り、阿古地区に向かいました。チェックアウトというか、宿代の支払いは朝食時に済ませてあります。
阿古漁港船客待合所②
(11:00)
バスは一日5本しかないようですが、乗り継ぎ先の船なんて一日に上り下り各1便ともっと少ないです。必然的に船の方に合わせた便があるので、別に不便はしません。
(11:01)
港の近くでつうかあのポスターを発見。放送終了から半年程度なのにものすごい焼けようです。
(11:05)
錆ヶ浜港の待合所まで下りてきました。ここで、あらかたの荷物を置いていきます。コインロッカーもありますが、我々は建物内の椅子の上に置いておくだけというセキュリティレベルゼロな保管方法をチョイス。決して他人にお薦めできる行為ではありませんが、盗られたところで逃げ道は船か飛行機しかないですし、そもそもアラサー野郎2人組の荷物に金目のものは何もない。
(11:08)
待合所に興味深い資料が掲示されていたので写真を撮っておきました。月別の就航率と停泊した港の割合を示したグラフです。伊豆の各島は年間の就航率に差はあれど、月別の相対的な値としては参考になるかと思います。やはり春先から台風が来る前までが、観光的にも就航率的にもベストシーズンのようです。
(11:10)
2階のサバサンドカフェ。来る前から店の存在は知っていて、ちょっと楽しみではあったのですが開いてません。
(11:11)
なぜなら昨日に続き今日も船はこっちの港に着かないからです。
いきいきお魚センター
(11:26)
阿古漁港船客待合所のすぐ向かいにある、恐らく漁協直営の施設です。
(11:26)
この獲れ高次第な感じが良いですね。
(11:23)
お魚センターと銘打っておきながら牛乳煎餅なんかもお土産として置いているので、ありがたく買わせていただきました。
民宿「夕景」
お土産を一通り買いそろえてなおバスまで時間があったので、ここに来て『つうかあ』の聖地巡礼を最後に挟んでみます。
(11:33)
離島の神社の鳥居はかなりの確率で塩ビ製です。
原付で走り回った島を歩いてみると、それなりの大きさとアップダウンがあることを痛感させられます。
(11:33)
(11:35)
僕らの感覚とスケジュールではとうてい原付などの乗り物に頼らなければ観光をなし得ないですが、歩いたら歩いたでこういうところにもカメラを向けられるのが楽しいです。
(11:45)
やって来ました。民宿『夕景』さんです。ここはアニメ『つうかあ』で2人いる主人公のうち、片方(宮田ゆり)の自宅のモデルとなっている民宿です。
(11:46)
外から見た感じ、実際の風景をそのまま使われていました。制作陣ははるばる島までロケハンに来たんだろうか。
(12:00)
お魚センターのところまで戻ってきて、東京国体トライアスロン開催記念碑の前で「ゆりーと」の真似をする自分。あ、ゆりーとっていうのは東京国体のイメージキャラでありその後そのまま招致活動のキャラクターにもなった子です。2次元だとあまり可愛くないですが、着ぐるみになると結構可愛い子です。
三池港
(12:40)
その後船客待合所で時間を潰しつつ錆ヶ浜港入口バス停へ。5分遅れで村営バスがやって来ました。
(12:41)
船に乗る予定のだいたいの人がバスではなく宿などの送迎を利用するので、たとえマイクロバスだろうと車内には十分な余裕があります。窓の外を見て、あーこの道走ったなーなどと思い返しながらバスに揺られます。
(12:45)
三宅島一周道路沿いの、新澪池跡より少し西側の歩道には、一部囲われた区画があります。ごろごろしている岩はアスファルトに刺さった火山弾で、噴火の被害の恐ろしさを覚えておくためという意図であえて直さず保存している部分なんだそうです。
(13:03)
三池港の待合所に到着です。バス路線は基本的に都道沿いなのですが、昼間のこの便だけは東海汽船の寄港予定港の前まで乗せて行ってくれます。
(13:06)
(13:06)
(13:17)
なんというか、もう、最高に海って感じでした。
防波堤の縁に立って写真を撮ったりぼーっと目の前に広がる景色を眺めたりしていたのですが、たまたまやって来た大きな波が足元の防波堤にぶつかって大きく打ちあがって頭から波を引っかぶりました。昨日の長太郎池に続き引っかぶりました。
(13:26)
サタドー岬をバックに入港する橘丸。実に昨日ぶりという弾丸っぷりなのですが、そうは思わせないくらいに充実した三宅島での1泊でした。あー帰りたくねー。
(13:34)
乗船口へ。チケットは往復で予約してあったので、出発時の竹芝客船ターミナルで発行済みでした。
(13:35)
どうせ全席指定なので、デッキの場所取りをしたい方以外は早々から並ぶ必要は基本的にはありません。列が動き出したなと思ったら船へ向かうくらいのタイミングでも全然間に合います。
(13:40)
さようなら三宅島、そして昨日ぶり橘丸。
(13:45)
帰りの客室は特2等です。雑魚寝の2等から1段ランクアップさせた寝台の客室です。当然ながらさるびあ丸よりも綺麗。そして心なしか換気能力も高いです。寝て過ごす分にはかなり快適で、寝台としては文句なしのスペックです。
(13:47)
寝床に荷物を置いたら外に出て出港を見届けます。定刻の13:35より10分ちょっと遅れて、橘丸は三池港を離れました。
(13:47)
(13:49)
この時雄山にはガッツリ雲が掛かっていました。午前中にあれだけの展望を目にできたのは運が良かったとしか言いようがありません。
(13:49)
(13:50)
(13:52)
(13:53)
人が島を去る感傷に浸ってる時に誰だてめえ。
(13:56)
それにしても太平洋はお手本のような青空です。
(14:34)
気が済んだら船内のレストランへ行き、遅めの昼にします。友人Iと島へ行ったときはこの流れが固定となりつつあります。
(15:14)
デッキで海パン一丁になって肌を焼きはじめる少年たち数名。
(15:03)
定期航路として三宅島、御蔵島、八丈島を結ぶ橘丸ですが、夏季の復路だけは伊豆大島に寄港します。
(15:14)
ということで伊豆大島の岡田港。僕たちの島旅も一番最初はここがスタート地点でした。
その後は寝台で寝て過ごし、夕陽の時間になったところで再び外へ。
(19:03)
(19:04)
(19:14)
久々に良い夕焼けを見ることができました。
(20:44)
すっかり夜になった頃に竹芝客船ターミナルへ到着。これから家に帰らなければいけないと思うと気の重い時間ですが、船内でたっぷり寝ているのでわりと元気に帰れます。
(20:48)
余談ですが、同じ宿に泊まっていて七島展望台でお会いした方は、三宅島の三池港で再会し、橘丸の特2等船室では真向かいのベッドでした。竹芝に着いてなお見かけました。
(0:02)
今回のお土産はこちら。途中で不気味な乳牛を見つけた場所で作られている牛乳煎餅と、宿のご主人が作って(企画して)いる岩のりうどんです。牛乳煎餅は素朴な味ながら程よい甘みで止まらない美味しさです。伊豆諸島のお土産としては最も無難かつお薦めと言っていいかもしれません。岩のりうどんの方は、色以外の部分では岩のりっぽさを正直そこまで感じませんでした。
そんな訳で、三宅島でした。
お分かりいただけると思いますが、正味たった2日間の旅とは思えない内容の濃さでした。
伊豆諸島の島々は一見どこも同じかと思いきや、島によって全然キャラが違っていて、行くたびに強く印象に残っています。新造船橘丸の好環境、三宅島の程よい広さとポテンシャル、そして気象条件と全てがベストコンディションだったように思います。
そんな時間と速度のバランスを僕にとって程よくもたらしてくれるのが原付です。正直本土で50ccに乗る気は全く無いですが、交通量も少なく移動速度がそこそこ限られている中での原付は島めぐりに持ってこいな乗り物でした。
これで踏破済みの島は北から大島、新島、神津島、三宅島、八丈島、青ヶ島。未踏が利島、御蔵島、式根島。原付で回れる系の島はこれが最後でしょうかね。しかし伊豆諸島制覇の旅はまだまだ続きます。
以上、最後までありがとうございました。
旅行期間 2018.7.6~2018.7.8
旅行記完成 2018.10.27