2017年3月24日。
(21:46)
竹芝客船ターミナルでサカサカと歩く野郎が一人。
電車の乗り継ぎ方によっては出港時刻に間に合わない可能性まであるレベルにギリギリの時間に家を出て、ここまでやって来ました。路線検索の想定を超えるスピードでの乗り換えや、スマホに引けを取らない己の経験を活かして、22時の出港までわりと余裕のある時間(当社比)に到着です。……皆さんは出港の30分前には発券手続きを済ませ、余裕を持って乗船しましょう。
本日は金曜日。仕事を終え、一度帰宅してスーツを脱いでからの出発です。脱いだだけではなくきちんと私服に着替えております。
(21:51)
乗船したのは東海汽船「さるびあ丸」。
伊豆諸島をむすぶ航路のひとつを担う船です。
実はこの船、半年もしない過去に乗船しています。
さるびあ丸は、
東京⇒横浜(一部運航のみ)⇒伊豆大島⇒利島⇒新島⇒式根島⇒神津島
という航路で運航しています。ゆえに以前は伊豆諸島最初の停泊地である伊豆大島までの乗船でした。
――が、今回はこの航路の一番果てまで乗ってみたいというコンセプトのもと、神津島を目指します。ちなみに前回は2人でしたが、今回はいつもながらのぼっち旅です。
(21:52)
(21:55)
(21:56)
(22:02)
時間になるとタラップが切り離され、船は離岸します。
(22:07)
30分遅れで三宅島や八丈島へと向かう橘丸を残し、さるびあ丸は先に東京を発ちます。……いや、これから向かう先も東京っちゃ東京なんですが。
(22:11)
レインボーブリッジをくぐり抜ける。皆さんがあまり目にしたことがないであろうアングルからお送りします。
(23:17)
(22:23)
比較的最近ほぼ同じ光景を見て写真を撮っているので、レインボーブリッジを越えたら船内へ撤退します。寒いですし。
(22:23)
本日の客室でーす。右手前上段でーす。
チョイスした等級は特2等。東京を出た時はこの一帯僕だけでしたが、横浜からはほぼ全部埋まります。
(22:29)
毛布一枚と固めの枕が支給品です。ちなみにこれよりも客室の等級を下げると支給品はゼロになったかと思います。
(22:35)
これから約12時間、ここだけが僕のプライベートゾーン。
人数分のロッカーというか棚みたいなものが8人分ずつくらい固まって設置されていますが、僕は使ったことがありません。身長172cmでも足元や枕元にバッグを置くことは可能です。
(22:49)
中層の甲板に出ると一角に荷物が固められていますが、これみんな輪行されたチャリンコです。だいたいのチャリンコの方々は伊豆大島で下ります。伊豆大島は島の外周をぐるっと都道が結んでいるのでコースとして恰好なようです。僕も原付で走りましたが楽しいです。
(2回目)
(22:54)
前回は気付きませんでしたがさるびあ丸船内にはWi-Fiが飛んでいます。
階段ホールに出るとだいたいどの階層にいても電波を拾えるのですが、Wi-Fi自体は拾えても回線そのものが非常に脆弱なようで、電波強度MAX表示でもTwitterすらままならないです。
ところで夕飯がまだです。仕事が終わってから一時帰宅しましたが、本当に着替えて出てきただけです。
船内にはレストランやニチレイ(冷凍食品)・カップ麺の自販機など食欲を満たす機能はある程度備わっていますが基本割高。なので今回は、乗船前にターミナルから50mの場所にあるすき屋で牛丼をテイクアウトしてきました。ですが写真はありません。
(23:22)
横浜のベイブリッジを見覚えのあるアングルで撮影。
(23:34)
ブルーライトヨコハマ。撮るだけ撮ってすぐに客室に撤退。だって寒いんだもの。
部屋に戻ったら、1冊だけ持ち込んでいた本を読みつつ就寝しました。
(5:38)
日の出前には起きるかと思っていたら存外ぐっすり寝られたようで、惜しくもギリギリ日の出を逃しましたおはようございます。というか、「もうすぐ伊豆大島に着くよ」的な船内放送で起きました。
(5:39)
って、もうかなり近くじゃないですか伊豆大島。
(5:45)
(5:46)
(5:49)
朝焼けの入港。以前はこの島で船を下りましたが、今回の目的地はまだまだ先なのでジャージ&持ってきていたスリッパという超ゆるだらスタイルで甲板に突っ立っています。
(5:56)
乗客の半分かそれ以上はこの伊豆大島で下りるので、下船口周辺以外はガラガラです。
(5:56)
下船開始。ぞろぞろとタラップを渡っていきます。それをジャージ姿で見届ける謎の優越感。
(6:00)
船からあふれ出た人々が島の中に散って溶け込んでいくのを見るのが楽しいです。
(5:59)
人が降りる横ではクレーンに吊るされたコンテナがどんどこ下ろされてくる。
(6:05)
バイクも下ろされてきました。250cc未満であればこうして貨物扱いで載せることもできます。ただし自分で乗り入れるわけではないので、さるびあ丸は厳密にはフェリーではありません。
(6:11)
もう降りる人いないよね? 状態の下船口。
(6:11)
手持ち無沙汰だったので近くにあったスタンプを捺してみた。
大島から先は、伊豆諸島の島々に立て続けに停まります。
ということでまずは利島。
(7:35)
島のシルエットがびっくりするぐらいにベタでかえって異様に映る。
(7:39)
各島には1時間かそこらのペースで到着しますが、このうちの結構な時間が接岸と離岸に掛かっているので、島同士の距離はわりと近いです。島から次の島が普通に見えています。
(7:56)
利島を離れたところで朝食にしましょう。
船内のレストランは高いので、持ち込んだカップ麺で済ませます。この手の食事、歳のせいかあるいは食べまくったからか分かりませんが、大学時代に入って少しした頃から身体が量を受け付けなくなってきました。
(8:10)
船内には自由に使える給湯器があるので、カップ麺を持ち込んでも食べることができます。箸は自前で用意しましょう。
(8:32)
次の新島に接岸せんとする時にもしっかりと見える利島。この形どっかで見たことあると思ったら分かった、キスチョコだ。
(8:34)
新島港。
(8:39)
各島必ず警官がパトカーで港に来ていて、タラップの出し入れを手伝っています。
(8:46)
残り2島ともなると船内はだいぶガラガラ。
(8:49)
せっかくなので、よその等級の船室も覗いてみましょう。
(8:55)
2等椅子席。広々とはしているけれど、空気がこもり気味です。気持ち特2等よりも薄暗いです。
(8:55)
2等和室。要するに雑魚寝。1等和室と仕組みは一緒ですが、寝床に仕切りがないのと1人あたりがやや狭いのと1室あたりの人数が多いのと船室が旅客エリアの最も下の階にある点が違います。結構あったぞ相違点。
ちなみに特1等。写真は以前大島へ行った時のものです。1等と特1等(特2等も)はその等級の切符がないとそのエリアに行けないので今回写真はありません。
(9:07)
そうこうしているうちに式根島。
(9:14)
ところでこのあたりの寄港地を逐一写真付きでツイートしていたら、
式根島。神津島まで1時間を切りました。 pic.twitter.com/QicgUEmb6F
— 奇行太朗 (@kiko_taro) 2017年3月25日
この発言を式根島観光協会にふぁぼられました。ごめん……違うんだ……君はあくまで通過地点だ……。
(9:50)
(9:53)
ようやくジャージから着替え、神津島を臨む。見るからに険しい。
(10:04)
港と町が見えてきました。集落は島に一箇所とのことなので、人口1900の街ってのは見たまんまこの大きさなんでしょうなあ。大きくはないけれど、決して小さくもない。
(10:05)
いよいよ上陸です。でもここは東京都です。横浜に寄港した以外に都内からは一歩も出ていません。