西港の周辺には住宅が多く、神社や郵便局などもある集落になっています。その集落をなんとなくふらふらと歩いていたら、二六荘さんの近くで島民の方と思われるお姉さまに道の反対側から声を掛けられました。
(10:37)
「シークヮーサーいる?」
(10:39)
「好きなだけ持って行きな」
(10:38)
「そこにいっぱいなってるからね」
(10:39)
ということで、おすそわけ(?)をいただきました。観光していて地元の方に何かを貰うのって初めてです。
(20:53)
皮はみかん同様手でも剥けます。皮がぼこぼこしている分、皮と実の間にちょっと隙間があって剥きやすい。ジュースではしこたま飲んでいますが、元のシークヮーサー果実を食べるのは初めてでした。みかんよりはすっぱいですが、甘みもあって味は夏みかんに近いですというかそのままジュースと同じ味です。
※北大東に滞在したのは1/1の昼から1/4昼にかけてですが、連日時間帯を変えて何度も同じ場所を訪れています。よって、当記事は時系列ではなく何度か訪れた分の写真などをまとめてスポット毎にご紹介していきます。
全体の行程は別途データ編をご参照ください。
金刀比羅宮
(10:42)
西港そばの集落の中にある神社です。鳥居を抜けると、
(10:43)
鳥居が分裂します。
(10:44)
すぐ脇には屋根付きの土俵があります。南大東同様、神事として盛んなのでしょう。
(10:49)
驚いたのは、神社のためと思われる綺麗な駐車場とその向こうにある綺麗なトイレ。お祭りの時なんかには使われるんだろうか……?
(10:46)
すぐ脇にとても正直な立て看板がありました。
玉置半右衛門の碑
(10:58)
金刀比羅宮の裏手側に回り込み階段を登った丘の上にあります。鏡餅が供えられたお正月スペシャルバージョンでした。
(11:01)
その他にもNTTの電波塔を見たり、
(11:02)
コンテナを見たり(同じ大東海運でも南大東と北大東とで色が違う……?)、
(11:04)
タコの実を見つけたりしながら集落を練り歩きました。
秋葉神社
(8:48)
空港の近くにある神社ですが、面しているのがメインの通りではない上に奥まっていて目立つ建造物も鳥居くらいしかないことから、車で走っていると見落としそうになります。
(8:49)
(8:48)
屋根こそ無いものの、ここにも土俵がある。
(8:53)
そしてやはりトイレと駐車場が綺麗。神社にあるトイレや村営の宿泊施設(ハマユウ荘)の新しさを見るに、北大東島は観光系インフラがここ最近で一新されたと思われます。
上陸公園
(11:19)
1903(明治36)年、北大東島の開発に着手した玉置商会の一行が初めて上陸した港の跡です。西港と江崎港(島の南側)の間に位置します。上部の道路と同じレベルには上陸公園が整備され、駐車スペースも数台分ながら確保されています。
(11:19)
東屋の隣にあるのが開拓百周年記念碑。
(11:20)
島の南西側に位置するため、南大東島を望むこともできます。そして眼下には上陸港。脇の通路から下に降りていくこともできます。
(11:28)
(11:35)
港というわりに結構波が来る。
こんな場所でも港とされていたあたりが、周囲を岩壁に囲まれた北大東島の過酷な地形を物語ります。戦前まで砂糖の積み出しに使用されていたらしいです。
(11:33)
通路を外れてその辺の崖っぷちに立つこともできますが、やはり足場は安定しないので十分気を付けてください。ここから落ちたら間違いなく命は無いどころか見つけてさえ貰えない気がします。ともあれ、波打ち際という概念のある場所にアクセスできる、島内でも数少ないスポットのひとつです。
江崎港
(14:35)
北大東島の南側に位置する港です。コンクリートの岸壁以外には特に何もない港です。
(14:36)
ただ釣り客はたくさんいました。
台風岩
北大東島と南大東島は同じ成り立ち方をしていますが、道を走っていて決定的に違うのが海の展望具合です。
(14:14)
北大東の沿岸の道は、非常に見晴らしのいいシーサイドラインになっています。こういった景色が、北港~西港~江崎港(南)~空港近くまでのほぼ全周にわたって楽しめます。海を見渡せるというだけでなく、高台になっているのがまた絶景度を高めている気がします。
(14:31)
景色が素晴らしすぎてついスルーしがちなのがこの台風岩。江崎港のすぐ東側にあります。平成21年の強い台風でこの大きな岩が吹き飛ばされ、道の縁にぶつかって止まったそうです。大きさは幅4.5m、高さ3.3m。でも正直道の方が圧倒的に楽しい。
北港
大東諸島の港は波が高いと手前のゲートが閉められて海に近付けないようになりますが、実は北港は滞在中ずっとゲートが閉まっており近づくことができませんでした。
ゲートの手前には東屋とトイレが合体した建物がだだっ広い駐車場付きであるので、休憩には使えます。
(14:38)
そして、北港から西港へと向かう沿岸の道はこのように絶景です。
(14:36)
(8:35)
駐車場から海に向かって左斜め前あたり、道路と海の間からたまに水しぶきが真上に吹きあがります。えぐられて反り返った岩に波と空気が押しやられて、波まじりの空気が吹き出していたようです。ゴリゴリの岩場の向こうだったので何が起きているのか近くへ見に行けなかったのが残念ですが、シュゴーッと音を立てて吹き出していてなんだかテーマパークみを感じました。
大東ピラミッド
北港~西港の沿岸を走っていると、陸側にものすごく人工的な法面擁壁の丘が現れます。これが通称大東ピラミッド。
(8:43)
丘の奥側に登っていく道があるのでそこを進むと、丘の上に出ることができます。未確認ですが沿岸の道路から直接階段も伸びているらしいです。
(9:16)
(8:50)
景色自体はいい景色ではあるのですが、ちょっと目線が高くなるだけです。
いったい何のために造られたものなんだろうと思いましたが、掘り込み漁港を造った時の残岩処理場だというお話がネット上にありました。
北大東漁港(南大東漁港北大東地区)
上の岩が掘られた場所というのがこちら。
(14:20)
南大東にあったのと同じ、地面を開削して造られた掘り込み港です。正式名称は南大東漁港北大東地区。南北あわせて一対の漁港としてほぼ同時期に整備されました。本格開港したのは昨年のことだというから本当に出来立てホヤホヤです。
(14:25)
漁港を見下ろせる位置には展望台兼トイレの建物があります。1階部分は休憩所的な部屋になっていましたが入れませんでした。
(11:12)
約100万㎥(東京ドーム0.8杯分)を掘削した10年がかりの大事業。総事業費は122億見込みだったらしいです。
(14:17)
漁港には中まで車で乗り入れることができます。何がある訳でもありませんが、ふた昔くらい前のゲーム画面のようなシンプルな景色はそれはそれで楽しいです。
(10:27)
(10:34)
(10:37)
(10:43)
海と漁港の間の堤防(のようになってしまったかろうじて陸地が残る沿岸部分)の上も歩けるので行ってみてはいかがでしょう。ただし、漁港の出入口があるので当然往復する羽目になります。
(19:50)
夜になれば遮蔽物も少なく星を見るのに良いんじゃないかと来てみたところ、夜になっても滅茶苦茶明るかったです。星を見るスポットは車での行きやすさと真っ暗具合を兼ね備えた沖縄最東端の碑付近が個人的ベストです。
(14:15)
でも、北大東島から南大東島の全景を見るならこのあたりが一番確実です。
あくまで素人の思い付きですが、南北大東の2つの漁港がおおむね向き合った位置関係なのって、ひょっとして領海や経済水域を決定する海岸線を避けた結果なんだろうか……?