出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

青ヶ島旅行記【7終】東京愛らんどシャトル(ヘリコプター)・八丈島空港・帰還

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おはようございます、2回目にして最後の青ヶ島の朝です。

前夜遅くまで酒を飲んでいたのもあり、朝食時間ギリギリな8時起床でした。というか叩き起こされました。

お仕事で長期滞在のお客さんに叩き起こされました。客同士のやり取りとは思えません(誉め言葉)。

昨晩入らずじまいだった風呂に入り、朝食(撮り忘れた)をいただき、さっさと支度をして出発です。

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(8:55)

出がけのギリギリに絵はがきをしたためる。昨日商店で買っておいたもので、自分と祖母に宛てて書きました。

東京愛らんどシャトル

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(9:10)

帰りの日は船の欠航日なので予約していたヘリを利用します。

宿の車でヘリポートまで送っていただきました。その前に絵はがきを出すため郵便局へ寄って貰ったのですが、それならとついでにヘリに積む郵便物を女将さんが預かっていたのには驚きました(正当なプロセスは踏んでいる模様)。さすが人口の少ない共同体は持ち回りでやるんですね……。

ちなみに青ヶ島の郵便局は日曜日でも営業しています。

 

東京愛らんどシャトルの待合所ではまずカウンターで名前を告げて予約の確認をし、荷物の重さを測ります。案の定、既定の重量(5kg)をオーバーしていたので超過料金を支払いました。とはいえ青ヶ島八丈島間では「5kgを超えた場合に1kg毎に230円」なので、ヘリの運賃11,530円から考えると微々たるものです。

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(9:12)

待機なう。パトカーはジムニーです。警視庁です。品川ナンバーです。

ヘリポートまで送ってくれた宿の女将さんは昨日の宴会で二日酔い気味。「ちょっと水飲んでくる。見送りまでには戻るから」と告げ、宿まで車で帰って行きました。ヘリポートからぷらっと(2分未満で)自宅に戻れるのすごいです。

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(9:36)

チケット確認と共に身体チェックを受けます。待合所の中で金属探知機をかざされるだけ。それをクリアするとロープ沿いに並ばされます。

やがて、遠くから聞こえるヘリの飛行音。

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(9:42)

普段遠くを飛んでいるだけのヘリがみるみる近付き、ヘリポートに差し掛かると風が凄い。距離のわりに風が凄いです。そりゃそうだ金属の塊が扇風機だけで飛んでいるようなもんなんだもの。

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(9:42)

客室の後部にある荷物用のスペースから荷物が搬出され、次いでワゴンで持ってきた荷物を荷室に搭載。

それが済むといよいよ我々の乗り込みです。

(ここからヘリを降りて空港に行くまではアクションカメラの録画切り出しなので、水平の概念を失います)

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(9:48)

ちなみに女将さんは宣言通り戻ってきて見送ってくださいました。

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(9:48)

ドアが真正面に来る位置まで遠巻きに移動してから、真っ直ぐにヘリへと近づきます。

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(9:48)

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(9:51)

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(9:51)

乗客定員は9名。一人分のスペースは観光バス程度で、狭すぎるということはありませんでした。座席は決まっておらず、基本的にはセキュリティチェック後に並んだ順に好き勝手座っていきます。飛び立った時に島が良く見えるのは右手側ですが、くれぐれも席取りに躍起になりませんよう。

乗客全員が乗り込むやいなや、パイロットも早々に発進準備。プロペラの回転音がちょっと上がったなと思ったら、エレベーターのようにふわっと上昇していく感触がしました。そして離れていく地面。

余談ですが、待合所でおっさん3人くらいの観光のご一行がスタッフに「(ヘリは)島をぐるっと周遊したりしないの?」などと聞いていました。島民にとってはゴリゴリの生活路線なのにこの人たちは何を言っているんだと思いつつ、自分も観光で利用している身なので何も言えない。

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(9:51)

ジョウマン(草原地帯)を眼下に見ます。

高度を上げている間は、エレベーターの上りが滑らかにずーっと続く感じでした。

機体は思っていたより安定していて、不安さは感じられませんでした。以前神津島から乗った飛行機(ヘリではなく固定翼)の方が桁違いに怖かったです。あれは怖かったです。それに比べればほぼ揺れていないので全然怖くないです。

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(9:51)

これが最後に見た青ヶ島の姿。2泊して、一通り練り歩き、それでも現実離れ感はそのままな地形です。そんな場所でも160人の人が住んでいて、その人たちにとってはこの島が日常。昨晩の宴会に混ぜて貰ったことで、その日常を少しだけかじらせて貰えたような気がしました。……伊豆諸島には何度か足を運んでいますが、一番島民の方と接した島がよりによって最も行きにくい島という。

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(10:14)

ものの20分ちょっとで八丈島へ。

 

八丈島(八丈ビジターセンター)

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(10:16)

島に差し掛かったと思えば二分後には着陸を済ませ地面を歩いているのだからなんとも展開が早いです。心理的にはもっと長く感じていました。

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(10:17)

そして空港へ突入。

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(10:31)

しましたが、羽田行きの飛行機まで3時間以上あるのでちょいと遊びに出ます。

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(10:39)

空港を徒歩で出ると、ちょうど降りたヘリが飛び立っていきました。

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(10:56)

八丈島とはいえ、広い真っ直ぐな道路があってそこを悠々と車が走りすぎていく光景があるだけで都会チックに見えてしまう。

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(11:01)

徒歩圏内かつ時間内に行ける場所ということで、ほぼ他の選択肢なく八丈植物公園へ。

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(11:05)

八丈ビジターセンターに突入。

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(11:08)

光るきのこ。昨晩の宴会で八丈島まで見つかってるから青ヶ島にもあるはずだ」と話に挙がっていたのはこれか。

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(11:20)

さあ、探検隊の出発だ!

昨日の方がよほど探検してたわ!

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(11:22)

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(11:23)

なぜかキョンが飼育されていました。寒そうでした。

 

全日空(八丈→羽田)

そこそこいい時間になってきたので空港へ戻り、チケットを発券。

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(12:04)

職場や家族などへのお土産を調達し、空港のレストランで昼食。八丈島の郷土料理である島寿司とうどんのセットです。島寿司は寿司のネタが醤油漬になっていて、その色味からべっこう寿司とも呼ばれます。ちなみに、わさびの代わりに練りからしが使われます。

おいしい。ただし、からしが利きすぎである。

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(13:09)

エプロンには飛行機が今しがた飛んできた1機だけで、次は自分たちがそこへ乗り込むというなんとも分かりやすい図。

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(13:09)

人が……人がいっぱいいる……。

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(13:53)

あとは普通にセキュリティを抜けて搭乗。往路よりも内装が気持ち古いです。

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(13:59)

八丈島でさえどこか帰ってきた感を感じていましたが、今度こそ本当に帰りの便です。

……基本的に寝て過ごしました。

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(14:53)

着陸間際、新日鐵住金君津製鉄所をガッツリ拝めました。

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(14:55)

アクアライン

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(14:56)

川崎人工島と風の塔(アクアトンネルの換気塔)。

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(15:19)

そして東京に着いてしまいました。

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(15:53)

ものの6時間前までは日本で最も人口の少ない村にいたのに、今はその村の全人口よりも多い人数が視界に収まっています。これはこれで非日常なのかもしれない。

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2日後、仕事から帰ってくると、自分で島から送った絵はがきが届いていました。

自分宛てのはがきは郵便局で直接料金を支払ったのですが、消印と切手が住所に被らな

いよう配置してくれたあたりに優しさを感じました。

 

ということで、青ヶ島上陸記でした。

島に対する感想はこれまで述べてきた通りです。「伊豆諸島制覇するためにいっぺん行ってみるかー!」くらいの気持ちだったのに、最後の夜ですっかりまた行きたさが芽生えてしまいました。

その気と天気さえ整えば2泊3日でも行ける場所です。少しでも興味のある方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか。アクセス的に存外近い場所であるとは思いますが、絶海の孤島と呼ばれるにはそれなりの理由があります。万が一のことを考えたスケジュールと装備をご用意ください。

 

そして、僕とコンタクトのあった島民の方がもしこの旅行記を読んだら、ひょっとすると僕であると分かるかもしれません。特定できてもなんら不思議ではないレベルの人口と観光客数と距離感な場所です。というか、日時と宿名を出した時点で100%可能ですね。

その節はお世話になりました。暮らしていくには大変な事も多そうな場所ですが、それでも良い場所だなと感じることができました。

 

以上、最後までありがとうございました。

旅行期間 2018.2.16~2018.2.18

旅行記完成 2018.4.25

 

 

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