(6:26)
おはようございます、利島の朝です。24時間前まで乗船していたさるびあ丸の下り便が姿を現していました。これが神津島で折り返し、上り便として昼過ぎに再びやってきた時が我々の帰路に就く時です。
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【8/23】竹芝客船ターミナル~さるびあ丸
◆【8/25】ドルフィンスイム~利島港~さるびあ丸~竹芝客船ターミナル
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(6:34)
この後の予定の都合上、朝食は通常より早めに用意してもらいました。宿のご主人に遠回しに急かされているのに残り僅かをなかなか口に運ぼうとせず喋る友人Iを見かねて急かし、本日の活動スタートです。
(7:20)
最後の半日は、観光というよりアクティビティです。イルカと泳ぎます。
(7:25)
宿の会計を済ませて部屋を引き上げたら、ダイビングショップのお迎えを宿の前で待ちます。程なくして迎えの車が到着。
利島ダイビングサービス(ドルフィンスイム)
(7:41)
店に到着するとすぐさま書類の記入にウェットスーツと足ヒレのサイズ合わせ。この日のドルフィンスイムの参加者は10名強でしたが、この半日だけ参加するのはどうやら少数派な様子。皆さんほとんど昨日から連続のようです。全体で注意事項等の説明を受けたら、2台の車に分乗して港へ移動。
(7:52)
ドルフィンスイムはシュノーケリングのイルカバージョンとでも言うべきでしょうか。シュノーケルと足ヒレ(とウェットスーツ)をつけて船から海へエントリーし、同じ海中からイルカを間近に見るアクティビティです。
(7:59)
レジャーボートに乗り込むとすぐさま船は出発。容赦ない速度で沖へ出ます。やばい、酔いそう。胃がせり上がるような気分をごまかしつつ船に揺られます。正確には揺られるなどという穏やかなものではなく、思いきり揺さぶられます。ともすればリバースを催しそうなコンディションを隣の友人Iに告げると、彼はいくぶん余裕そうな反応でした。しかしこの後彼には悲劇が待っている。
(8:00)
(8:06)
船は利島を離れ、
(8:11)
お隣の新島との間にある無人島、鵜渡根島(うどねじま)の近くまでやって来ました。
(8:12)
(8:13)
とても平地があるようには見えない地形ですが、過去には人が移り住んだ記録もあるようです。地図には神社の記号さえ記されているらしい。
(8:15)
いよいよエントリー。泳ぎなれていない我々はウェットスーツを着ていますが、半分以上は水着やラッシュガードだけです。
ドルフィンスイムは基本的に、イルカの群れの近くまで船を寄せる⇒海中へエントリーし泳いで群れに接近⇒イルカを間近で見る⇒群れが離れたら船へ戻る⇒船で移動
の繰り返しです。
この時も計5~6回エントリーしましたが、慣れていないせいか体力的にはわりとキツい感じでした。とはいえ、エントリーを見送って船の上で休憩することもできるので、そこは自分の体力と応相談です。基本的には泳げる人なら誰でも楽しめると思います。
距離で言えば水族館の方が近いし良く見える場合さえありますが、野生のイルカと同じ海の中を泳いでいるという体験は緊張もすれば楽しくもあります。自分の真下3mくらいを数頭のイルカが過ぎていく光景はテンションがブチ上がるので非常におすすめです。イルカの声も時々聞こえます。だがしかしすまない写真は無いんだ。
ドルフィンスイム自体がそれなりに体力を消費することは言うまでもありませんが、戻ってきた船もちゃんと揺れるので、なかなか休まる余裕はありません。ちなみに出航直後は僕よりも余裕をかましていた友人Iは、
(9:16)
2回目のエントリーから戻るなり鬼太郎(テーマ曲由来)モードになって海へ撒き餌をスタートしました。残念ながら僕にできることは何もありませんでした。自分だって胃は上がり気味だしともすればもらってしまう可能性も十分にあったのだから。個人的には停泊する船の上で揺られるよりも海に入った方が幾分楽だったので、なるべくエントリーし続けるようにしました。
(9:20)
そろそろ時間だしイルカはイルカで寝てしまった(泳ぎながら寝る。こうなると人間が近づいても寄ってきて遊んでくれることは無くひたすら避けてしまうらしい)ので撤収。帰り際、船と並走するようにトビウオが飛んでいる様子を目にしました。
(9:38)
港に着いても引き続きグロッキーな友人I。2人分の荷物を持って船から陸に上がる僕。かくいう僕もだいぶキていたので、次回があるならばちゃんと酔い止めは準備しようとそう思いました。ちなみにこの日はドルフィンスイムができる海況の中でもだいぶ波がある方だったようです。
(10:02)
行きと同様に車で店まで戻り、シャワーと着替えを済ませて終了です。
(11:21)
(11:26)
あとで店の前で撮った写真。少なくともシーズン中は店の中に貼り出されていたいたようです。友人Iは自らゲロを白状しました。ゲロだけに。
(10:14)
ドルフィンスイムを終えればあとは帰りの船を待つだけですが、ちょっと時間があるので一ヶ所だけ遊びに行きましょう。船が到着したら店の車で眼下の港まで送ってくれるそうなので、荷物は店に置いたまま手ぶらで散歩へ。
カケンマ浜
(8:01)※昨日撮影
港のちょっと横、全方向をガッチリ護られた海水浴場へやって来ました。白い砂浜ですがこの砂は利島由来のものではなく、新島から持ってきたそうです。島民の方たっての希望で造営されたらしい。
(10:31)
砂浜に立つと、目線の高さはどこを向いてもゴリゴリにテトラポットなのでなんだか不思議な感じです。
(10:35)
そのせいか、跳んでもいまいち高さが強調されない。
(10:39)
(10:41)
つい先程胃袋を空にした友人Iは、しきりに腹が減ったと言っていました。船を降りると存外けろっと治ったようです。
(10:47)
ぼちぼち時間なのでダイビングショップまで戻りましょう。
(11:03)
港にもう船が停まっているけれどなんか一回り小さいぞと思ったら、神新汽船のフェリーあぜりあ丸でした。下田を出て利島、新島、式根島、神津島を結ぶ航路です。そして伊豆諸島唯一のカーフェリーでもあります。東海汽船のさるびあ丸と橘丸は旅客が自ら車両を乗り入れる船ではないため定義上カーフェリーではなく、東海汽船自身も大型客船と称しています。
(11:36)
(11:37)
(11:47)
荷物だけ車に積んでおき、「さるびあ丸が入港してくる汽笛が聞こえたら乗って港へ向かいます」というなんとも素敵な待ち時間を過ごしました。
(11:47)
利島港
(11:50)
(11:50)
(11:54)
さるびあ丸が到着したのでいよいよ乗り込みます。同じドルフィンスイムに参加していた方々のうち2名が同じ便だったのですが、そのうちお一人は御蔵島の観光協会から来た方だったようです。御蔵島だけが未踏であることを言うと、お待ちしておりますと言って貰えました。行きたいです。行かせてください、頼むから。
(11:55)
船が遅れたおかげで愛らんどシャトルのヘリと一緒に収めることができました。
さるびあ丸
(12:00)
(12:04)
船内に「天気の子」のポスターが貼られていました。作中にこのさるびあ丸が登場しているのです。このさるびあ丸は2020年に新造船に置き換わる予定なので、聖地巡礼したい方はお早めに。
(12:05)
(12:08)
(12:08)
さらば利島。つくづくファンタジーな見た目をしていますが、たしかに我々はあそこに降り立ったし歩き回りました。あのてっぺんだって登りました。何も見渡せないけど。
(12:14)
あとは船内でゆっくりするだけです。
(12:15)
(12:16)
(12:17)
(12:21)
レストランでかき揚げそばを食べました。
(12:44)
帰りの船室はいつも通り特2等です。
岡田港(伊豆大島)
(13:11)
伊豆大島に寄港します。大島の停泊港の選択肢は3つほどありますが、この日は島の北側に位置する岡田港でした。
(13:13)
(13:23)
利島と比べれば待合所まわりが大都会でした。大勢の人をいっぺんに見るのは久々です。
(15:40)
寝て起きたら東京湾に入ったところだったので外に出てみると、なんと米空母がいるではありませんか。しかも海上保安庁のエスコートとヘリコプターの巡回付きでした。
(16:05)
東京湾に浮かぶ第二海堡。明治に起工し大正に完成した首都防衛用の要塞です。現在は灯台と消防演習場として使用されているそうです。
(16:42)
アクアトンネルの通気用の風の塔。
(17:45)
レインボーブリッジをくぐれば船旅もそろそろおしまいです。
(17:46)
夕日を眺めていたら、手前におがさわら丸が停まっていました。
竹芝客船ターミナル
(18:07)
(18:10)
(18:11)
飛行機のようなブリッジを渡って下船。竹芝客船ターミナルに到着です。ただいま本土。
(18:16)
ちなみに椿油関係の商品は、ターミナル内のアンテナショップでも購入が可能です。この他にもハンドクリームなどお手頃価格の商品も扱われています。利島じゃなくて大島椿って書かれているのもありますが。
(18:27)
タピオカの波がついに竹芝まで来たと思えば、なんと明日葉まで混ぜてきやがった。
スケジュールまとめ
8/23(金)
21:30 竹芝客船ターミナル
23:00 さるびあ丸出航
8/24(土)
06:30 式根島到着
07:30 集落散策
10:00 利島一周道路
10:40 南ヶ山園地
11:45 東登山口
12:20 宮塚山山頂
13:00 東登山口
15:20 前浜親水レクリエーション施設
16:40 勤労福祉会館
18:00 宿着(利島館)
8/25(土)
06:30 朝食
07:30 ドルフィンスイム
12:00 さるびあ丸乗船
18:00 竹芝客船ターミナル到着
そんな感じで、利島の旅でした。
2度の渡島失敗を経てようやくの成就となりました。まず上陸できたというその事実だけでも嬉しかったです。目玉となる観光資源は伊豆諸島の中でも正直それほど多くはなく面積も人口も控えめな島ですが、多くの人に話しかけて貰ったり会話したりができました。何より個人的にはあの椿畑の広さには感心させられましたし、それだけでも十分に一大コンテンツだと思っています。近年ではドルフィンスイムもできるようになりましたし、他の島に負けない魅力を発信されることを期待しています。
以上、最後までありがとうございました。
旅行期間 2019.8.23~2019.8.25
旅行記完成 2019.11.22