セビリア・サンタ・フスタ(Sevilla Santa Justa)駅
コルドバからAVE(アベ、スペイン版の国鉄新幹線)に揺られて45分。
(13:45)
セビリア・サンタ・フスタ(Sevilla Santa Justa)駅に到着です。
(13:46)
乗ってきた車両。セビリア行きだったのでここからは折り返し運転のようです。ちなみに車体に書かれたRenfe(レンフェ)というのはスペイン国鉄の名前です。それにしてもこのボディと周りの雰囲気、なんかスターウォーズの初代三部作感がありませんか?
(13:48)
スペインの駅のエスカレーターはしばしば階段状ではなく動く歩道が斜めになっただけの坂道スタイルです。
(13:51)
どこも駅舎が広々で羨ましいんだよなあ……。
(13:55)
観光へ出向く前に、まずはこの手元のゴロゴロさせている大荷物ことスーツケースを今晩のホテルへ置きに行きましょう。
ところでセビリアのスペルはSEVILLAですが、スペイン語で「L」2つが続くとローマ字で言うところの「J」の発音になります。よって現地の発音では「セビージャ」となるのですが、ここでは主にSEO対策の観点からカタカナでの一般的な表記のひとつ「セビリア」を採用します。腐っても第二外国語がスペイン語だったこともあり、口頭ではいつもJ発音「セビージャ」で呼んでいます。
ホテルエスペリアセビリア(Hotel Hesperia Sevilla)
(14:10)
駅から徒歩15分ほどで宿に到着。ホテルエスペリアセビリア(Hotel Hesperia Sevilla)です。サンタ・フスタ駅から歩くと裏側からアプローチすることになるのですが、遠目に見るとなんだか団地っぽいさりげないたたずまいです。
(14:18)
(14:19)
14時からチェックイン可能だったので、ホテルバウチャーとパスポートを提示し客室へ。申し分のない設備です。例によってバスタオル以外のアメニティ類は一切期待していないのでそこは評価対象外ですが。
ネルビオン駅(Nervión)
(14:34)
ホテルの部屋に大きい荷物を置いたら、最寄りの地下鉄駅から観光へと繰り出します。
1日券4.5ユーロを購入しました。セビリアはたった10年前から地下鉄や路面電車を整備しはじめたようで、各交通機関がとても綺麗でした。地下鉄にいたっては、今後の運用エリア拡大に備えてか、ホームの長さは今現在走っている編成の倍の長さまで作られていました。
(14:38)
地下鉄は地下鉄なのですが、走っている車両はどう見ても地上の路面電車と同じライトレールでした。
カテドラル(Catedral)
(14:50)
プエルタ・デ・ヘレス駅(Puerta de Jerez)で降ります。午前中までいたコルドバとは明らかに違う雰囲気。
(14:53)
そしてあれが路面電車の駅。
(14:54)
そしてこれがカテドラルです。
(14:58)
入場待機列。テープで仕切って列をぐねぐねと効率よく並ばせようとかいう計らいが特段無いあたりが海外らしいです。
(14:59)
これを書いているのは春先なのですっかり忘れていますが、Tシャツ1枚でも日なただと汗が止まらないくらいには暑いです。
ひとり9ユーロを払いセキュリティを抜けて入場すると、まずは撮影禁止な絵画の展示エリアに通されます。その後カテドラルの内部へ。
(15:19)
ムリーリョの「サン・アントニオの礼拝」。この後もめいっぱい出てくるので先に言っておきますと、母が昔からムリーリョの大ファンでして、その結果息子の僕も人並み以上に知っているという状態です。
ちなみにムリーリョのスペルもセビリアと同様「L」が2つ並ぶので現地発音では「ムリージョ」です。
(15:21)
(15:23)
(15:39)
セビリアはコロンブスの時代前後に新大陸との貿易でブイブイいわせていた大都市で、また同時にベラスケスやムリーリョといったスペイン有数の画家を輩出した街でもあります。
(15:24)
(15:42)
ゴリゴリの貿易都市として大儲けしていたからか、カテドラルの外観や中にあるものがいちいち豪華です。銀の祭壇がまぶしい。調べたところによると、このカテドラルの建設当時(15世紀)のコンセプトが「後世の人々に『正気の沙汰ではない』と思われる大きさの聖堂」らしい。大きさはスペイン最大にして世界では第3位だそう。
(15:32)
そしてこれがコロンブスの墓。
(15:33)
当時のスペインを構成したレオン、カスティーリャ、ナバーラ、アラゴンの4国王が棺を担いでいます。どいういうこっちゃ……。
(15:41)
主祭壇。とにかく細かい彫刻がぶわぁーってなっています。細かいところがどうなっているかは画像検索するといっぱい出てくると思います(ぶん投げ)。
(16:03)
危うく回りそびれそうになった参事会室。
(16:02)
ムリーリョの「無原罪の御宿り」が掛かっています。
(16:02)
天井はものすごく豪華でそして高かったです。寒い日大変そう。
(15:45)
豪華さにただただ口をポカーンとさせた聖堂を出ると、中庭に出ます。イスラム王朝時代の遺構が現在のカテドラルに残っていて、この中庭なんかもその代表例なんだそうです。
(15:48)
たしかにコルドバのメスキータなんかと同じ雰囲気です。
(16:09)
出口は裏通りなので、どこに連れてこられたのか分からなくなりますがカテドラルの真北あたりです。
……ちなみにヒラルダの塔(鐘楼)には登っていません。別料金または予約制な雰囲気を感じて入口に近付かなかったのですが、どうやらそんなことはなく普通に行けるっぽい……?
路面電車(トラム)
次の目的地へは路面電車で向かいます。まずはカテドラル前の停留所へ。
(16:24)
(16:24)
ここの路面電車、架線が停留所の前にしかありません。電車は駅に停車するとにょきにょきとパンタグラフを上に伸ばし、停車中だけ充電します。どうりで通りの景色もすっきりしているわけだ。
(16:27)
路面電車の切符は各停留所の発券機で買えます。当初乗り放題のチケットを買おうとしていた気がするのですが、後ろに待っている人も出はじめたし画面表示もよく分からなかったので最終的に普通の片道切符を買っています。
(16:29)
終着点のヌエバ広場(Plaza Nueva)に到着。実に500mとない距離だったのですが、この先もたくさん歩くことが見込まれたので贅沢しました。
セビリア美術館(Museo de Bellas Artes de Sevilla)
(16:40)
ヌエバ広場から歩くこと10分くらいで到着しました。
(16:40)
間口は狭いですが中はとても広いです。入館料はたったの1.5ユーロ。
(16:46)
(16:52)
(16:52)
(16:53)
(17:08)
この美術館を訪れたのは他でもない、ムリーリョの世界一とも言われるコレクションがあるからです。まあ、ここセビリアの出身なんだからごく自然なこととも言えます。
(16:57)
(17:05)
順路の一番奥には、ムリーリョ作品だけの部屋まで用意されています。椅子も用意されているので、ゆっくりたっぷりここで時間を過ごしました。親が好きだと必然的に子の僕も見慣れているので「あーこれが本物かー」という感慨もひとしお。
このムリーリョ部屋以外にも彼の作品は館内に点在しているのですが、初期の作品なんかを見ると「えっこれが同じ人が描いた絵なの……?」と疑問を抱かざるを得ない違和感のある絵だったりして面白かったです。本とか展覧会で観る分にはそういった作品までわざわざカバーしませんので。
(17:05)
ちなみに、ムリーリョならこの絵『聖フスタと聖ルフィーナ』の習作(練習用)が日本にあります。上野の国立西洋美術館の常設展で見られます。
しかし彼の絵の最も特徴的かつ魅力的な部分は子供の絵(母談)なので、興味のある方は是非他の作品もご覧ください。
ムリーリョ生家(Museo Casa de Murillo)
日本のガイドブックにはほぼ紹介されていませんが、ムリーリョの生家は現在小さな博物館として整備されています。
場所はアルカサル庭園の北、Plaza de Sta Cruzから50mほど北西の場所です。セビーリャ美術館からは徒歩と路面電車でアルカサル界隈を経由して戻りましたが、迷わない自信があるなら正直全行程歩くのと距離はほぼ変わらないかも知れません。
(18:36)※後に撮影
外観はこんな感じ。
(18:22)
(18:27)
中身は……この中庭といくつかの狭い展示室があるだけで、正直大した展示がある訳ではありません。経歴を説明するような展示がありますがスペイン語がゴリゴリ読めるはずもない我々が中に入ってできることは皆無でした。
が、ともあれここが生家だというのと、入場も無料でした。どこの国から来たのかだけ訊かれました。
それと、併設されたショップはムリーリョグッズに関してはセビーリャの中でもダントツで品揃えが良く、身近にムリーリョファンのいる方はここで土産を調達すると非常に喜ばれる(実体験)ので是非どうぞ。
サンタ・クルス街(Barrio de Santa Cruz)
(18:17)※ムリーリョの生家へ行く途中に撮影
アルカサルのすぐ北側、かつてのユダヤ人居住区だそうです、15世紀にユダヤ人が追放されてからは富裕層が済んでいたんだそうで、今でも細い路地や古い町並みの残る地区です。ムリーリョの生家もこの一角です。
(19:39)
今から見て回れる場所もないし、そもそも一日歩き疲れたし、今日はこのサンタ・クルス街で早めの夕飯にしてホテルへ戻りましょうということに。
(18:57)
ポテトサラダ。おいしい。奥にあるのはガスパチョです。
(19:01)
ふだん旅先ではお酒を滅多に飲まない(日常的にも飲み会以外ではあまり飲まない)のですが、珍しくサングリアなぞ頼んで飲んでいました。肉のピンボケはたぶん酒のせいです。
(19:58)
サングリア一杯だけですっかりふわふわになってホテルへ戻りました。