出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

雨の北陸ソロツーリング【1】彦根・丸岡・福井

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2016年9月17日。

 

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(5:38)


おニューのシートバッグと共に出発です。
今までこの位置には普通のリュックを自転車の荷くくりゴムで留めていたのですが、時間的にも積載的にも効率が悪すぎたのでついに買いました。

今回の行先は北陸。
2泊3日という行けなさそうでギリギリ行ける日程で、北陸を西から東へ走っていきます。

ということでまずはおなじみ東名を走ります。
福井→石川→富山と攻めて、帰りは上信越道から関越を通って東京に戻ります。

 

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(8:38)

あえて藤枝PAなぞで休憩してみる。
特にいい景色が見えたりするわけではなかった。


毎度のごとく岡崎SAで給油を挟み、名古屋からは名神高速道路へ。
そして、米原JCTを大阪方面へ。
高速道路が頭に入っている方ならおかしいとお気づきかもしれません。
今回は北陸へ行く前にちょっと寄り道をします。

 

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(11:53)

お昼直前に目的地の駐車場に着。
ここから少しだけ歩きます。

 

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(11:57)

長い上り坂を進む。

 

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(12:02)

職員さんが正午を知らせる鐘を撞いていた。

 

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(12:03)

そうです、お城に来たのです。

 

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(12:05)

www.hikoneshi.com

彦根城 - Wikipedia

 

その名を彦根城という。
れっきとした藩政の頃からの建築で、いわゆる現存天守と呼ばれる全国12城のうちのひとつ。
ちなみに手前のひこにゃんが雑コラのようになっているのは、実際にこの書き割りが写真を切り抜いただけのものだからです。

 

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(12:06)

つくしい。中へ入ります。

 

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(12:08)

素材の味を生かした梁。

 

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(12:08)

 

 YA ZA MA

 

彦根城天守は比較的小ぶり。(現存天守だけで比較すればそうでもない気がする)
なのにその人気度たるや言うまでもなく、2階以上へ上がる階段の手前で5分ほど並びました。
ただ、天守の外の誘導用の縄の張り方なんかを見ると、この程度の並びはたいしたことなさそうです。

ようやく並び終えると、なかなかに急な階段をよじのぼります。復元ではない現存天守はえてして階段がハードモード。

 

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(12:19)

並ぶのは階段が急だからで、上はそこまでの混雑っぷりではありません。

 

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(12:19)

見下ろす街の向こうに琵琶湖が見える。
地理上琵琶湖だというのは分かっているのだけれど、ぱっと見で海かと思うほどにでかい。水面の波の立ち方を抜きにすれば、間違いなく海ですこれ。

 

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(12:23)

 

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(12:26)

 

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(12:30)

ひこにゃんTシャツは欲しかったけれど我慢しました。
学生時代(とくに大学)毎日のようにジャージ代わりのネタTシャツを着用していたけれど、会社員の今ではほぼ使い道がないのでやめておきました。
なお、手ぬぐいは購入した模様。

 

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(12:44)

 

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(12:46)

ひこにゃんと会えるステージが1日に数回開催されていますが、時間が合わないため惜しまれつつも断念しました。


彦根城は、日本ではかなり珍しい「登り石垣」を持つ城です。
その名の通り、山の斜面をつつーっと駆け上がるように造られた石垣のことです。

 

登り石垣 - Wikipedia

 

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(12:51)

これがその部分。
実際に見てもちょっと分かりづらかったけれど、登り石垣です。

 

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(13:01)

駐車場で誘導されたのがここだったのですが、芝生の上に駐輪ってなんか素敵じゃないですか。
ふかふかしている分スタンドが地面に食い込んでいくんでちょっと怖いんですけどね。

 

バイク駐輪場情報 彦根城
付属の駐車場に停められます。バイクは1日100円でした。


さて、彦根城でしたが、ここは滋賀県です。
今回の目的は北陸です。
再び高速に乗って、福井県へ突入です。


越前市鯖江市、福井市を次々と通過し、丸岡ICを降りてやって来たのは坂井市

 

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(14:35)

駐車場には、明らかに日本一周中なスーパーカブがいた。

ここに……またしてもお城があります。
だって現存天守があるんだもの、行くしかないじゃない。
福井県のみならず北陸地方唯一の現存天守、その名を丸岡城といいます。

 

www.maruoka-kanko.org

丸岡城 - Wikipedia

 

天守安土桃山時代の建造とされ、愛知県の犬山城と「日本最古の現存天守」の座をめぐって論戦を繰り広げています。
丸岡城が最古とする根拠はその建築方式が古いものであることのようですが、実はこの天守は1948年の福井地震によって一度倒壊しています。
その後1955年に再建されますが、これが当時倒壊した天守の部材の大半を用いての修復という形だったため、今でも現存天守としてラインナップされているんだとか。

 

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(14:40)

地元高校の放送部が作ったという丸岡城紹介ビデオを律儀に観てから入城。300円です。
入城料には歴史資料館の入館もセットで付いてきますが、行ってませんごめんなさい。

 

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(14:45)

券売所から坂を上ると天守です。
ああー確かになんか古いっぽいですなー。

 

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(14:46)

雑なRPGにありそうな、城へのまっすぐで長い階段。

 

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(14:48)

ジオラマ。

 

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(14:49)

NINJAのいる遊び心。

 

現存天守と呼ばれる城の階段は現代人にコミットした規格ではないので、非常に急かつ危険なのは彦根城でも紹介した通りです。
そして、ここの階段は彦根を超えました。
ごらんください、

 

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(14:51)

 

このアスレチック感を。
驚きを超えてわくわくせざるをえない。

 

きつい階段改めやや易しいハシゴを、補助のロープを使って上り下りします。
さすが現存最古の天守(を争う2城の片方)。

もはや建造からの古さは階段の急さで判断すればいいのではないだろうか。安土桃山でこの角度なら、城郭建築に天守閣が誕生したばかりの頃の階段は垂直を通り越して雲梯のように登ったに違いない。

 

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(14:51)

しゃがみこんでカメラを構えていると、
「この向きなら階段が2つとも入るよ」(=1→2階と2→3階のふたつの階段がいっぺんに撮れる)
と言われたのでなかば否応なく撮ったんだけど、たいして写らんぞい。
ちなみに写真は1→2階の階段ですが、2→3階の方が狭くて急です。

 

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(15:00)

しかもこの右側はすぐ壁で、万が一下りでつまずこうものなら逃げ道がなくV字に挟まれます。
そして、これらの階段を幼女があまりにも無邪気に駆け上がるもんだからその気がなくてもふと上を見た拍子に(以降検閲により削除)

 

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(14:52)

階段のみならずこの天守閣が面白いのは、屋根瓦が石で作られていること。寒冷地ゆえ温度差に強い材質でという説があるらしいです。
石瓦は笏谷石(しゃくだにいし)と呼ばれる加工性に優れた軽い石だそうですが、石であることには変わりなく、天守には6000枚が使われていて総重量120tにも及ぶ計算だとか。

 

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(14:54)

なんだか北陸らしい景色が広がります。まだ北陸に来て1時間くらいですが。

 

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(15:03)

丸岡城、なかなかにおすすめでした。

 

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(15:19)

駐車場に戻ったとたんに土砂降りにさえならなければ、丸岡城はいい思い出だけで終わったものを……。

 

バイク駐輪場情報 丸岡城
広い無料の市営駐車場あり。


2泊3日の旅程ですが、予報ではほぼずっと雨模様。
むしろここまでほぼ降られずに来たことの方が幸運と言わざるを得ないレベルの天気予報でした。

……これが、雨との長い戦いの始まりでした。
以後帰宅時まで、特筆しない限りは常にそこそこ雨が降っていると想定していただいて構いません。

 

あれこれ書きましたが、この時の土砂降りは走り出して15分くらいでほぼ完全に止みました。
わざわざカッパを上下装備し荷物にレインカバーを取り付けましたが、完全に走り損といった具合です。

 

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(16:04)

見事なまでにウェットな身なりになって着いたのは、福井県立恐竜博物館です。
家族やカップルや友達連れが次々駐車場に現れる中、ぼっちでバイクでしっとりしている人間は明らかに浮いていた。

 

www.dinosaur.pref.fukui.jp

 

福井県が日本においていかに恐竜大国であるかという話はここでは割愛します。

 

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(16:08)

いくら恐竜大国福井の県立だからって、正直言って多少舐めてかかっていた部分はあるんですよ。
ところがどっこいなかなかのクオリティでした。すいませんかなり楽しかったです。
この質と量で首都圏にあったらとんでもない来客数になっているんじゃないだろうか。

 

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(16:09)

特別展も恐竜。
こっちはティラノとトリケラトプスに特化していて、どうやらNHKの番組とのタイアップらしい。

 

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(16:18)

鳴き声(というか低い唸り声まで再現している)と共にぬるぬる動くTレックスさん。
ちびっこたちがくぎ付けになっていました。

恐竜博物館は展示内容もさることながら、博物館そのものがかなりかっこいいです。

 

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(16:21)

 

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(16:23)

 

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(16:26)

 

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(16:45)

かっこいいんだから。

 

館内は順路っぽい順路があるようで無いので、見たいところにぽんぽんと飛んで見に行くことができます。
ちびっこたちもかなりテンション高めです。
完全にお子様向けかといえばそんなことはなく、家族連れから僕と同世代のグループやカップルまで来ていました。

 

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(17:05)

恐竜たちがあまりにも見事なので、ふてくされて起動していないペッパーくん。

 

バイク駐輪場情報 福井県立恐竜博物館】
広大な無料駐車場あり。
バイク専用のスペースはなさそうなのでデッドスペースを探して停めると良いと思います。


時間的にはそろそろいい具合ですが、最後にもう一ヶ所回って行きます。
できれば夕陽を拝みたい。
そして福井で海岸といえば東尋坊
東尋坊に沈む夕日が――

 

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(18:35)

拝めませんでした。
海の向こうに光っているのは夕陽ではなく船です。

 

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(18:32)

海は真っ暗なわりにはかなりの人数が突っ立っているなーと思ったら、どうやらみんなリリースされたばかりのポケモンGOをプレイしているらしい。
写真は撮影後かなり明るく加工しています。肉眼ではほぼ真っ暗なので、事情を知らないとかなり不気味な光景です。

 

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(18:41)

昼間は賑わっているであろう土産屋たちもすっかり静かで、ちょっと間違えるとだいぶ怖い雰囲気。

 

バイク駐輪場情報 東尋坊
翌日また訪れるので次編にて解説。

 

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(20:11)

本日の宿泊先は「ゆけむり温泉 ゆ~遊」。

 

onsen-yuyu.com

 

いわゆるスーパー銭湯
それにしてもここ、客の数の割に駐車場足りていない。
バイクはどうにか隙間があったので停められましたが、車の人で空きが見つからずずっとぐるぐるしている人もいました。

 

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(20:10)

駐輪場の脇に、見覚えのあるスーパーカブが駐車してありました。
これは……丸岡城で見かけたやつだ……!
思わず嬉しくなる偶然の再会ですが、乗り手の顔も分からないためこれ以上は特になくそれっきりです。
本当に時間に余裕があるなら、カブで日本一周とかとてつもなくやりたいです。

 

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(20:31)

スーパー銭湯に泊まりますが、共有スペースでの仮眠ではなく宿泊施設(個室)を予約済みです。
スーパー銭湯の仮眠での利用は何度か経験済みですが、1人でちゃんとしたところに横になれるとやっぱり体力の回復が違います。

1泊程度ならそんな無理もきくのですが、遠出して連泊となるとそこまでの勇気はありませんでした。実際降雨だけで体力と精神をだいぶ持っていかれているので、個室は大正解でした。

 

部屋の綺麗さや設備は可もなく不可もなくといった感じ。広い共有スペースと広い風呂と完全なるプライベートゾーンのコンビネーションが可能なスーパー銭湯泊は、そんじょそこらのビジネスホテルに泊まるより断然楽しいです。

 

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(21:54)

風呂の後、館内の食事処で天ぷらと刺身の定食をがっつりいただき就寝。

 

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走行距離:500㎞以上
丸岡城到着前にGPSロガーの電池切れが起きたため、最終的な距離が不明です。