出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

船と原付で行く伊豆大島【3】裏砂漠・筆島・地層大切断面

 

伊豆大島元町から原付で出発し、大島一周道路を使って時計回りに進み、岡田港を通過したあたりまで来た我々。

 

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(9:51)

岡田港から東はぐいぐいと高度を上げていきます。大島一周道路は島の外周をぐるっとめぐっている道ですが、水平線を望みながら海沿いを走れる道というのはある程度限られてきます。もちろん見られる場所はいたるところにあって、そこからの景色は良いものですが、必ずしもシーサイドラインではないとでも言うべきでしょうか。
もう少し「片側ずーっと海」感があるものかと思っていましたが、火山の島ですものね、海岸線は険しすぎて道が通せないですよね。

 

そんな具合に、大島一周道路の東半分は大半が山の中の道になります。ほど良い具合のカーブとアップダウンが続き、交通量も少なく快走路。ただし自転車の方々が多いので飛ばしすぎは注意です。

 

島の南半分へ差し掛かったところで内陸側に現れるのが「月と砂漠ライン」。

 

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(11:31)
大島一周道路のこんな部分から入って坂を登ります。

途中にはゲートもありますが常時開いているっぽいので構わず進むのです。

進むこと数百m、

 

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(11:26)
こんなところに出ます(写真は戻る時に撮影したので時間が前後しています)。

写真の左の方に小さく白い看板がありますが、

 

月と砂漠ライン駐車場・展望台」「徐行」

 

と書いてあり、看板の案内通りここを右折します。直進方向は10mくらいで通行止めになっているので迷う余地はないかと思われます。

右折ポイントからさらに数百mほど進んだところに駐車場があります。ただ進む勇気を持つのみです。

 

月と砂漠ライン駐車場への道は傾斜も急なら路面状況もせいぜい舗装林道レベルで、車幅は1.0~1.5車線。自動車どうしのすれ違いはなかなかに大変だと思われます。原付ですら車とのすれ違いの時には脇の藪に突っ込まないと回避できませんでした。

 

大島一周道路を外れてからのべ1.5kmほど進んだところで駐車場に到着。その先は車両の乗り入れができないので歩いて進みます。

 

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(10:23)
厳密にはここからが月と砂漠ラインらしい。
チェーンが張られていますがあくまで車止めとしての機能なため、いったん外すなり跨ぐなり避けるなりして通って構わないようです。

 

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(10:25)
最初は山道。
ただし地面の土が普段見るそれとはちょっと違う

 

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(10:29)
次第に樹木や茂みが減り、ススキか地面が露になっている場所が目立つように。

 

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(10:30)
そして、いつの間にか目の前には広大な景色が。
ここが大島屈指の観光スポット『裏砂漠』です。
日本の地図上において砂漠という語が用いられているのはここ裏砂漠だけだそうです。鳥取のは砂丘ですものね。

 

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(10:33)
名前は砂漠といえど、一般的に思い浮かべられるような砂ではなく、スコリアという、火山噴出物の一種で構成されています。勝手に表現するなら出来そこないの軽石みたいな感じです。
さらっさらの砂よりはだいぶマシですが、歩きやすいとはあまり言えないコンディション。

 

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(10:34)
男の子はおばかさんなので、やたらと広い場所に降り立つと変なポーズをしたくなります。

 

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(10:37)
変なポーズを、

 

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(10:40)
したくなります。

 

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(10:40)
日常では出会うことのないスケールで「何もない高低差だけのあるだだっ広い場所」が広がっているので、人物を抜いて写真を撮ってもいまいちその規模が分からないし伝わりません。

 

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(10:52)
こればかりは自分の目と肌で感じる他ありません。そして是非変なポーズをしましょう。

 

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(10:48)
あんなに遠くのてっぺんまで歩いて行けるらしい。
いや、遮るものは何もないのでそれこそどこまでも歩けるのですが、いちおうあのてっぺんが第2展望台ということになっているようです。

 

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(10:51)
道中あまりに風が強いので、手ごろな岩を見つけてその上でT.M.Revolutionごっこをする僕。さすがに寒いのでこれ以上は脱げない。

 

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(10:59)
てっぺんに着きました。火山の活動を観測するための装置などが設置されていますが当然ながら触れてはいけません。

 

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(11:01)
水準点。

 

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(11:02)
来た道は戻らねばならない。
いわば広大な砂利道なので登りは小刻みにずり落ちながら進むことになり無駄に体力を奪われますが、下りは下りで余計にずり落ちながら進むのでそれはそれで怖いです。

 

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(11:12)
丘のてっぺん第2展望台、その手前にある尾根部分第1展望台になっています。
体力があるならやはり第2まで行くことをお勧めします。丘の頂点で見晴らしが良いですし、風が強くてつらいです。

 

駐車場まで歩いて戻ったら、登ってきた狭い道を今度は下る。
まったくスロットルをひねることなくブレーキオンリーで大島一周道路へ到達できます。ただし路面はガタガタですし見通しも悪く対向車来たら恐ろしいことになるので、速度はそこそこにしましょう。

 

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(11:44)
大島一周道路に出たら山下りの道。ちょうど月と砂漠ライン入口のあたりが一周道路の峠部分な気がします。
このすぐ先に筆島という有名スポットがあるのですが、その手前にちょっと良さそうな景色があったのでUターン。……原付でUターンすごい楽ううううううううう。

 

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(11:45)

 

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(11:46)

 

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(11:47)

 

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(11:48)
この時の我々のはしゃぎっぷりは、これらの写真でお分かりいただけましたでしょうか。

 

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(11:54)
再びUターンして時計回り一周を再開します。
次のスポットは、先述の通り『筆島』です。どういうところかというと、

 

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(11:55)
こういうところです。まんま筆型の島がスコーンと突っ立っているだけでした。それを少し離れた海辺の展望台から眺めました。

 

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(11:56)
筆島を身体で表現する人。
各所で観光スポットとして取り上げられているわりに個人的にはもっさりスポットでした。が、この時の我々のはしゃぎっぷりなら、そんなもっさりスポットでも逐一拾いに行くのです。

 

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(11:58)

筆島を過ぎれば大島一周も6割程度が終了。後半戦もごりごり進めます。

 

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(12:05)
クダッチ。下地とも書くそうですがこれは後から漢字を当てたもので、当初の語源は不明のようです。
大島は島全体で大島町ですが、おそらく字(あざ)ごとに標示があります。

 

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(12:09)
このあたりから友人Iのコース取りが怪しくなりはじめます。明らかに眠そうな顔をしている……2輪ほぼ初心者でこれだけ走りまくっているならそりゃ疲れもするでしょう。
どうしたもんかなと思っているうちに、次の立ち寄るポイントに到着。

 

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(12:25)
地層大切断面

すごい。教科書で見たあの縞々がくっきりはっきりと目の前に。
工事で道をかっぴらいた時に偶然発見され、そのまま見える形で残したんだとか。ただし地層がうねっているのは褶曲したからではなく、もともと起伏のある地形に火砕物が堆積したからだそうです。


この地層大切断面ですが、車はここに停めてねという旨の案内があるのでそれに従いましょう。道はカーブが続くので、途中で路駐はなかなかに危険です。……まあ、原付ならエンジン切って歩道に乗り上げれば済む話ではあるのですが。

 

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(12:32)

地層切断面から6㎞ちょっと走れば、一周スタート地点の元町港へ到着です。

 

 

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