(5:25)
おはようございます、愛媛県西条市の朝です。ものすごい早い朝です。早朝出発で朝ごはんを食べてしまうとだいたいお腹を壊すので、こういう時は朝ごはん用にパンやおにぎりを1,2個持ったまま何も食べずにホテルを出て、2~3時間ほど経った休憩時に食べています。
さて、今日も今日とてまずは山奥へと向かいます。昨日ホテルへと向かってきた道をしばらく引き返します。
UFOライン(町道瓶ヶ森線)
かめがもり、と読みます。当初「びんがもり」と読んでいたのは秘密だ。
(5:59)
国道194号を南下し寒風山トンネルを抜けてすぐに入口があります。町道瓶ヶ森線は別名UFOライン。知っている人は知っている、絶景道として有名な道です。
(6:12)
UFOラインのクライマックスは尾根伝いを走る高所の道。そこへ向けて山の間を縫いながらぐいぐいと高度を上げます。どうやらここまでは雲の中ですが、裏を返せばこの雲の上に出られれば素晴らしい景色が待っているということ。
(6:25)
待っていると……
(6:25)
いう……こと……。
待っていませんでした。それどころがこの霧の中を走ると完全に雨に降られたみたいになります。寒いです。前が良く見えません。寒いです。どこいった絶景。ある意味絶景。ちくしょう。
ちなみに今回、UFOラインは寒風山トンネル側(東側)から入りましたが、町道入口からの上り道はえらくきつい傾斜とカーブの繰り返しでした。逆に行くとこれが下り坂になって非常に怖いわけですが、山道に不慣れな方は東⇒西に走ってこの部分を上り坂で攻略することをお勧めします。後述する西側のアクセスロードは走りやすいので特に気にする必要はないかと思います。
(7:01)
UFOラインの西側には国道194号方面に戻る県道もアクセスしていますが、もう一本の石鎚山スカイラインへ向かいます。石鎚山スカイラインは道幅たっぷりな完全2車線のワインディング。走りやすすぎて、そして特に視界の開けるような区間もない道だったので、写真も撮らずに通り過ぎてしまいました。
(7:32)
石鎚山スカイラインの入口まで下りてきました。途中の写真は本当にありません。
(7:32)
ですが、自分のバイクの総走行距離が43,000kmになった瞬間は逃しませんでした。
四国カルスト
石鎚山スカイラインを終えたら、最短経路で四国カルストへ。UFOラインは散々でしたが、今度こそ絶景を拝めると信じています。
(8:47)
信じた僕が馬鹿でした。
UFOラインは残念でしたが、次は四国カルストに来ました! pic.twitter.com/R7TJSsneFd
— 奇行太朗 (@kiko_taro) August 12, 2018
(8:47)
さっきからずっと写真が白い。
これでも視界はマシな方で、ひどいタイミングでは50mくらい先も怪しいレベルでした。というか雨がパラついています。過去何度かカメラを水没させた僕としてはこれ以上の取材は困難と判断し、カメラを雨から保護してそそくさとカルストロードを後にしました。
(8:57)
前回「ここまた来てえええええええ」と思っていた場所なはずなのに、今はもう一刻も早く離脱したい。
四国カルストをまともに紹介できるほどの素材も天気も揃わなかったので、2年前に初めて行ったときの旅行記をご参照ください(ぶん投げ)。
(9:41)
高度を落としたらあっさり雲の下に出て、霧もなくなりただの曇り空になりましたちくしょう。国道197沿いに神在居(かんざいこ)の棚田というのを見つけましたが先を急ぎます。
宇和島城
(11:06)
今回の旅の中でもメインの目的のひとつ、宇和島城です。メインどころなはずなのに、入り口はこんな地味です。
宇和島城は全国の城の中でも「現存天守」である12の城のひとつです。現存天守は江戸時代以前から現在まで残っている天守閣を指します。戦前には20あったのですが、主に戦災によって現在は12にまで数を減らしています。そんな貴重な12のうちの1つなのに、入り口はこんな地味です。
(11:09)
(11:10)
(11:11)
石段を上る。わりと石段フェチなのですが、こういったクラシカルな整然としていない石段が特に好みです。
(11:13)
井戸。城に行くと、たいてい井戸跡には説明板があってその重要性を説いています。
(11:15)
(11:17)
ちなみに自分、これで現存天守12城全制覇となります。連休のたびに遠出して分割日本一周を試みる僕の計画ですが、そのサブミッションともいえるのがこの12天守の制覇なのでした。前に四国へ来た時は現存天守をそこまで意識していなかったのと、スケジュール上宇和島まで寄れなくてカットしていました。
(11:19)
さて登りましょう。ここまでは無料で来られますが、天守入場には200円が必要です。
(11:19)
観光客がいることにはいるのですが、同じ現存天守でも姫路城あたりと比べたらほぼ無人と言っても過言ではありません。というか姫路城が混みすぎなんだよちくしょう。
(11:21)
これも城にありがちな木製スケール模型。
(11:22)
これはあまり見ないお手製展示。
(11:26)
城の中でも現存天守にありがちな急な階段を登って上へ行きましょう。現存天守の階段は当時の設計基準のままなので、たいてい現代人にはハードな斜度と壇の高さです。特にスカートを履いた女性はご注意ください。
(11:26)
人も少ないし小ぶりな天守なのであっさり登頂します。宇和島の街はきゅっと小ぢんまりめな感じで可愛らしいです。このぐらいの規模の方が街の城といった感じで好きです。
(11:28)
しかも入り組んだ海に面していて非常に見ごたえがあります。これでもだいぶ埋め立てているようです。
(11:41)
天守を出てもまた同じアングルで眺める。
宇和島城。これで現存12天守制覇したことになります。 pic.twitter.com/kq2WkQLi1s
— 奇行太朗 (@kiko_taro) August 12, 2018
(11:44)
ちなみに、宇和島城を眺める形で一番気に入ったアングルはこちらです。宇和島城のような小ぶりな天守は同じレベルから眺めても正直パッとしないので、こうやって石垣ごこひとつの構造物としてみなして見上げると、わりと簡単に格好良くなります。
(11:50)
帰りには天守から歩いてすぐの資料館にも立ち寄りましたが、客が皆無で資料館にいるスタッフのおじさんとサシになってちょっと気まずかったです。
【バイク駐輪場情報 宇和島城】
(12:04)
自転車や4輪向けのオフィシャルな駐車場はあるのに、バイクにはそれがありません。北東部の城山公園入口前の道に路駐しました。というのも、
(11:06)
2輪だけは駐車が許されているんですよね。おかげで助かりましたが、人通りや車通りが全く無いわけではないので停め方は要注意です。
国道378号線
宇和島からは四国最西端へ向かうべくそのまま海沿いを北上します。これが国道378号なのですが、この道が端的に言って滅茶苦茶楽しいです。四国の有名なツーリングスポット同士のアクセスにはどうにも組み込みにくいロケーションではあるのですが、それでもわざわざ通りに行く価値のある道だと思います。
(12:31)
みかん研究所。さすが愛媛。
(12:34)
海だー! 磯くせえ! すぐ近くで昆布(のようなもの)を干していました。
(12:37)
車がすれ違えない幅のトンネルが突然現れる、これが3ケタ国道の醍醐味。
(12:43)
港の向こうに見える山の斜面につづら折りの道。起伏の激しい海沿いの地形を縫うように走ります。
(12:52)
(12:54)
くり抜いたような急斜面の湾をいくつもパスします。眼下にはみかん畑。
(13:39)
朝立ちトンネル……!?
(13:47)
まるい。
この島(巴理島)、地図の上だと全然丸くないのですが、本土から見えるアングルがちょうどこの細い向きなんですね。
(13:47)
せっかくなので思い切った構図にしてみた。
(14:10)
ザ・夏な風景。この先の八幡浜市街を抜けると、いよいよ佐田岬半島へ突入です。