【第四章】くるら、コルネ、御浜
北上していると間もなくぶつかるのが、昨日も通った国道136号。
実はここの道中が「富士見彫刻ライン」と名付けられた道になっています。
(10:18)
(10:19)
お、おう……。
彫刻といっても基本裸婦で、異常なまでに躍動感あふれるポーズと物理法則を無視した乳がしばしば見られます。
そんな彫刻を脇目に見つつ、恋人岬の前も今日は通過してさらに北へ北へ。
すると次に現れるのが土肥という街。
(10:57)
若山牧水の像と碑がある。
よく泊まりに来てよく詠ったらしい。
(11:02)
旅人岬という岬があった。
僕は一人でまごうことなく旅の最中でしたが、カップルが多くて肩身の狭い岬でした。
まだまだ北上します。伊豆半島の付け根くらいまで行きます。
(11:13) (11:14)
河津桜は今回の旅で初めてまともに意識したけれど、花の形や葉桜の色合いが好きになりました。
海沿いの道をうねうねと走り続けると、今度は戸田という街へ。
ずっと心の中で「とだ」と呼んでいたのですが、戸田を去るころになってようやく読みが「へだ」であることに気付いた。
(11:48)
道の駅「くるら戸田」
「くるらへだ」です。
「くるらとだ」じゃありません。
名前の由来については、公式のサイトに説明がありました。
――“くるら”とはこの地方の言葉です。
多くの方に戸田に来てもらいたいというおもいがこもったネーミングです。
で、どういうニュアンスなんですかあああああああああああ ……
「来る」的な言葉なのは分かります。
そしてお腹が空いてきたので、
(11:47)
アイスコルネ。
アイスのコーン部分が、コロネになっています。
揚げてあります。
注文してから揚げてくれる、ほかほかさくさくのコロネにアイス。
たまらなくおいしい。これはもっと流行るべき。
手をべたべたさせながらアイスコルネを間食し、さらに北上。
地域としては既に沼津市なので、伊豆半島の付け根はすぐそこです。
(12:07)
夕映えの丘という展望台から。
右手にぐにゅっと突き出ているところを「御浜岬」といいます。
(12:18)
どーですか。 いーですね。
けど2km先はそのまま走り去ってしまいました。
伊豆半島の西側の付け根ということは、半島の中でもセントラル静岡に近づいているということ。 つまりはアングル的に富士山が拝める。
(12:26)
はずでした。
お天気にもかかわらず素晴らしいガスり具合でした。
さて、富士山は拝めませんでしたが、そろそろまた伊豆半島の先端方面へと方向転換。
これまでは沿岸メインで走り続けてきましたが、ここからは伊豆の内陸を走るのです。
道としては、今まで走っていた沿岸が県道17号、これから入るのが県道127号。
船原西浦高原線~西伊豆スカイライン~西天城高原線~伊東西伊豆線と県道を走り継いでいきます。
火山活動で生まれた陸地なだけに海岸線はごつごつでしたが、内陸も負けじと険しい地形。
(13:00)
最後に海を見て20分走っただけで凍結注意の看板を目にするくらいに、ぐいぐい高度を上げていきます。
しかもなぜか路面はウェット気味。
(13:03)
海沿いから30分。
もはや山あいでもなく、高原である。
空気の肌寒さが高原である。 景色も高原である。
なのに、ちょっと向こうの方には海がちらついていて不思議な景色。
(13:06)
尾根伝いに肌寒い道をひたすら孤独に走り抜ける。
西伊豆スカイラインと西天城高原線は、なんだか現実感の薄い道でした。
(13:25)
牛に注意な仁科峠。
最後に走った海沿いからここまで、内陸寄りに直線距離でも20㎞くらい。
その道のりを45分で来ている。
異常な速さだ……そりゃ次の交差点まで5㎞以上あるような道が続きましたからな……。
仁科峠を過ぎると、また山あいというか木々に囲まれた道に戻っていきます。
(13:42)
……似た看板をさっき見た気がするけれど、よくよく見ると別のお店の看板である。
(13:50)
山を下りて久々に人里へ。
ここは国道414号。伊豆半島の内陸部を縦断する主要な国道です。
この国道が越える峠、その名も「天城峠」。
言わずもがな、あの「天城越え」の舞台です。
一言にあのと言っても、
と、連想できるものは色々ありますが。
この伊豆半島の旅へ出るにあたって、
①と②を読み、③をヘビロテしながら旅の計画を練るという用意周到っぷり。
つまるところ、今回のメインともいうべきスポットがこの「天城越え」なのです。
【第四章】戸田→仁科峠編 ~終~