出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

はじめての富士登山(吉田ルート)2018【1】新宿⇒八合目

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一度くらいは富士山に登っておこう。

そんな思いがあるうちに、そしてそれが実現可能そうなうちに、やってみました。

 

新宿~富士スバルライン五合目

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(6:58)

5時台に家を出て、7時前に新宿西口へ到着。

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(7:01)

事前にツアー会社から伝えられていた通り、集合場所の新宿センタービルの南側へ。

今回は、1日目昼に5合目を出発し、8合目の山小屋に宿泊。翌未明に8合目から山頂へ向かい、2日目昼までには下山するという最もベタな行程を取ります。ちなみに登山ルートも最もベタな吉田ルートです。

富士登山に当たって予約関連で準備しなければならないのは主に2点。

①交通手段:富士山の開山期間と5合目までの道がマイカー規制されている期間はほぼイコール。よって、5合目から登山の場合はバスに乗るのが一般的です。

②山小屋:弾丸登山(控えましょう)でもない限りは必須。ここしばらくの富士山はとても混んでいるので、基本予約した方がいいようです。

それぞれ自分で手配しようとあれこれ調べていたのですが、面倒になって一括でぶん投げられるツアー会社にネット予約しました。5合目到着以後の登山まですべてガイド付きの団体で行くプランもありましたが、登山はフリーな最低限のプランを選択。

集合地点は新宿の他に横浜などもありました。しかし、どこで集合しても結局一度新宿に集められる関係上、手前の集合場所へ行くよりも電車でそのまま新宿へ行ってしまう方が最も出発時刻を遅くできるという本末転倒っぷり。

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(7:01)

ということで新宿からバスに乗車。席が決まっており座席表が貼られていたのですが、このバスでおひとり様なのは僕だけでした。おかげで横の席が空いていました。

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(9:22)

車中で山小屋の宿泊券を受け取るなどしながら、途中談合坂SAで休憩。

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(10:52)

ほぼ予定通りの時刻に富士スバルライン5合目へ到着。富士スバルラインに差し掛かったあたりからは、高山病予防のために起きた状態での乗車を推奨されました。

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(11:02)

5合目に到着したら、フリープランなので明日の帰りのバスまで自由行動です。それにしても5合目は人が多い。登山目的の人だけでなく、この5合目を目当てに外国人を乗せた観光バスがじゃんじゃか出入りしています。見るだけなら登らずに見た方が綺麗なのに……。

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(11:14)
これから挑む山頂は雲の間から見えたり見えなかったり。

さて解散している以上いつでも登山をスタートできるのですが、高山病予防のためここで1時間ほどゆっくりしてから登り始めます。この5合目の時点で標高は2,305m。空気の薄さは既に感じられます。ここから山頂までは標高差だけで言えば1,471m。

距離と地形的には問題なく登山できるだろうなという標高差ですが、ネックになるとしたら高山病。逆に言えば高山病にさえならなければ体力的にはおおむね行けると踏んでいたので、しっかりと対策をしていきましょう。

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(11:30)

待機時間のうちにお昼ごはん。うどん。800円。

高ぇってお思いでしょうが、5合目の時点で水500mlは200円です。お水の値段は今後もうなぎのぼりですのでお楽しみに。

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(12:03)

登山口の手前で、環境保全の協力金を募っています。1,000円です。払うと証として木札が貰えます。どうやら毎年デザインが違うようです。ちなみに木札は富士山界隈のお店や施設でサービスを受けられるクーポン代わりになったりもします。

 

五合目(2,305m)⇒六合目(2,390m)

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(12:06)

さて登山開始ですよ。このパネルの前は常に誰かが記念撮影しているのでぼっちにはなかなか難しい被写体です。

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(12:06)

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(12:05)

驚いたことに登山口には馬が待機しています。乗れます。ビューポイントを回って戻ってくるコースもありますが、6合目まで片道1万円という標示を見て驚くなど。

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(12:09)

スタートから険しい道などにはならず、道幅はたっぷり。そして平坦もしくは下り始めるような状態。

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(12:10)

5合目だというのにこの視界の広さはさすが。

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(12:16)

ここで分岐に差し掛かります。山頂へはシンプルに登り方向の道をチョイスします。

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(12:24)

スコリアとでもいうのか、細かい火山岩に足元を取られます。これが上り坂になると見事に進みが悪くなります。下手に大股で踏み出しても、残った足がずぶずぶと持っていかれる。

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(12:31)

石畳の歩きやすさがありがたい。

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(12:32)

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(12:36)

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(12:37)

程なくして六合目に到着です。子供らが沢山いてビビるなど。まさかこの先も登るんじゃないよな……?

登山口からここまでは、正直かなり無理がきくというか、ハイペースでも十分どうにかなる道でした。傾斜がきつくないゆえに、特に外国人男性なんかはグイグイ歩いて行きます。

しかし、本番はこれから。ここでついた差なんてこの先を考えれば本当にどうということはないので、六合目まではとにかく焦らず体力を温存することをお勧めします。切実に。分かっていても急ぎがちになってしまうのですが、自分の思う以上にセーブしていきましょう、切実に。

 

六合目(2,390m)⇒七合目(2,700m)

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(12:37)

これが小説『スーパーカブ』にも登場した、かのブルドーザー道路。登山者のための道ではなく、山小屋や山頂へ物資を運ぶブルドーザーのための道です。登山道とは近づいたり離れたり時には交差したりして、共に山頂へと延びています。

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(12:42)

六合目を見下ろす。ちょっと歩いただけでこの高低差って恐ろしい。

六合目からが本格的な登山です。足元は細かいスコリア。必要以上に消耗しないよう、なかなかに急な斜面をつとめて小股で進んで行きます。

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(12:43)

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(12:45)

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(12:49)

霧が晴れてきたのは、雲がいなくなったからなのかそれとも自分が雲の上に出てしまったからなのか。

晴れてきたがゆえ、直射日光が暑いです。この先は頭上を遮ってくれるものがない世界。帽子は必需品です。サングラスもあった方が圧倒的に楽です。

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(12:51)

山頂まで4.7kmと書かれるとすごい楽そう……ですが、そのすぐ下の所要時間を見てげっそり。そうです僕は今日明日とかけてこの山を登るのですから。

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(12:52)

なんだか空を飛んでいるかのようです。ちょっと空いたスペースでは外国人さんがドローンを飛ばしていました。

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(12:52)

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(13:08)

尾根に連なる山小屋たち。八合目はあの辺かな……などと先が見えてしまうことは果たして幸か不幸か。

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(13:19)

地道に一歩一歩歩いていると、着実に山小屋が近付いてきました。七合目に着かんとするその最後になって岩場が出現します。

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(13:19)

思えば遠くへ来たもんだ。さっきまで見えていた六合目は雲の下へ。

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(13:24)

そして7合目最初の山小屋へ到着。せっかくなので焼印を入れて貰いましょう。

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(13:25)

5合目の土産屋や山小屋では金剛杖という木製の杖を売っています。これに各山小屋で焼印を押してもらうことができます。料金は山小屋によって違いますがひとつ300~500円。金剛杖は通常100cm以上の道中突いて使える長さの杖ですが、上の写真のように記念での持ち運び専用のサイズもあります。ただしこのサイズだとすぐに杖じゅうが埋まってしまうのであまり沢山は押せません。

 

七合目(2,700m)⇒八合目(3,040m)

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(13:27)

七合目の先はなんかもう見るからにえぐい岩肌です。

六合目~七合目がスコリアの坂道耐久レースで着実に息を上がらせてきたのに対し、ここからはルートそのものの険しさで勝負といった感じ。

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(13:31)

また、七合目に来て初めて山小屋をまともに目にしたのですが、山側は完全に山肌に埋まっていました。この地形に対しどれだけ無理くり建てているかを物語っています。

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(13:46)

つづら折りの道の途中にこうして山小屋と休憩のベンチがあります。というかそのベンチ、横から見るとすごいスリリング。

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(13:58)

そしてまたもや岩場。ポールではなく四つん這いになって進む場面も出てきます。

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(14:02)

斜面とはいえ平坦だった七合目手前が眼下に。もはや懐かしい。

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(14:08)

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(14:09)

山小屋のトイレは誰でも使えます。吉田ルートはだいたい24時間使えるみたいです。ただし200円です。山頂になると300円。

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(14:13)

岩場ともなれば後ろがつかえて渋滞気味になることも。というか前を歩くツアーの先導者がちょいちょい立ち止まって植物の話とかするからなのですが。

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(14:17)

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(14:23)

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(14:39)

麓に見えているのは山中湖です。

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(14:41)

八合目最初の山小屋(太子館)に到着。今回利用する山小屋は八合目と本八合目のほぼ中間に位置するため、そこまでもう少し歩きます。