出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

道南・東東北を走る。【5終】龍泉洞・八戸川内大規模林道・浄土ヶ浜

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3日目。昼過ぎの13時頃に青森県尻屋崎を離脱。ここからはひたすら南へ進みます。

最終的には東京の自宅まで走って南下します。青森県内では十和田・奥入瀬あたりも未踏で興味がありますが、今回は行きたい場所があるのでまた次回以降となります。青森編はこれにて終了。

次の目的地は岩手県岩泉町の龍泉洞。本日の宿泊地宮古のすぐ近くまで一気に走り抜けます。といってもここから龍泉洞までは230㎞程度。高速道路も満足に通っていないルートなのでワープ手段もろくに使用できず、ひたすら下道ばかりの行程です。


龍泉洞

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(17:09)

夕方17時にやっとこさ龍泉洞へ。すぐさまチケットを購入しましたが、その時こんな指示を受けました

・チケットで龍泉洞と龍泉新洞科学館の2箇所が見られる。

龍泉新洞科学館の最終入場は15分後

龍泉洞の最終入場は17:45

 ⇒今から全部見るためにはまず新洞科学館へ行け

要するに滅茶苦茶ギリギリに行ってしまったということです。

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(17:00)

言われるがまま、道を挟んで反対側へある新洞へ。新洞の方は洞内撮影禁止ですが、ボリュームとしては瞬殺です。10分くらいで見終わります。
続いて龍泉洞へ。

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(17:11)

入ってすぐにぶったまげました。

山口の秋芳洞高知の龍河洞と並ぶ日本三大鍾乳洞の一角をなしているのは伊達じゃありませんでした。ということでしばらく龍泉洞の内部をご覧ください。

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(17:16)

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(17:17)

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(17:19)

そして龍泉洞の特徴的な点は豊富な湧き水と地底湖。洞内では至る所で水の滴る音や足場の下を流れる水の音がざばざばと聞こえます。地底湖は現在見つかっている8つのうち3つが公開されています。↑の第一地底湖は水深35m

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(17:19)

第三地底湖。水深98m。……待ってくれ規模がおかしい。この狭さでその深さはにわかに信じがたい。足場の上に立っているのが急に怖くなります。

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(17:25)

地底湖の後はひたすら登り峠越え。見学コース最高点の三原峠は水面から35m。ここから第三地底湖に沈めばその差133m。

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(17:27)

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(17:29)

はるか眼下に地底湖の水面が見える。

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(17:27)

そんな見晴らしのいい場所は、ただの絶壁に無理矢理カチ込んだ足場の上だったりします。こんな無茶なつくりの鍾乳洞は初めてです。

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(17:29)

終盤、写真を撮りながら歩いていると後方から人の気配が。……洞内に残る人を確認するいわゆる追い出しの人でした。最終入洞時刻は17:45って書いてあったじゃないか! まだじゃないか!

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(17:29)

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(17:30)

どこがビーナスなのか全然分からないよ……。

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(17:35)

案の定、僕が洞を出るやいなや入口を閉めました。この日最後の客は僕でした

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(17:35)

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(17:35)

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(17:37)

水害にあった川沿いの園地の復旧工事。

龍泉洞は2016年9月、台風10号の被害により水没どころか鍾乳洞の入口から水が派手に溢れだす事態になり、しばらく公開を中止していました。当時から興味はあったのですが、こうして無事営業を再開しているところに行けて良かったです。

 

【バイク駐輪場情報 龍泉洞

観光客向けの駐車場があります。無料です。

 

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(19:38)

本日の宿は「ホテル宮古ヒルズステーション店」

屋根付きの駐車スペースは一部存在しますが、バイク専用スペースが設けられている訳ではないので早い者勝ちになります。多少の年季を感じる建物で、大手ビジホチェーンのような統一的なレイアウトではないためわずかに不便さは感じますが、ソロツーリングで寝る分には十分です。

今回の4日間のツーリングで唯一の揺れない・静かな空間での宿泊。やはりビジホは良い。明け方から走り通しで疲れていたので、夕飯どころを探す気力もなく近くのコンビニで買い出しを済ませ早々に就寝しました。

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(19:46)

ローソンの前で見かけたにゃんこ。


八戸川内大規模林道

一夜明けて出発。本日は東京へ帰る日ですが、寄り道は思いきりしていきます。ホテルを出たらまずは真西へ。東北道ではなく、途中にある林道へ行きます。

八戸川内大規模林道は決して知名度のある道ではありませんが、ライダーの間では徐々に認知されつつある優秀なワインディングです。その中でもハイライトゾーンとされるのが川内~岩泉の区間。川内方面からの入り口は、国道106号沿い「道の駅 やまびこ館」の500mほど東側にあります。地味ですが案内標示があります。

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(8:56)

峠にある幹線林道記念碑。道なりではなく、この記念碑の右脇にある道を5分ほど走ると、見晴らしの良い場所に出ます。

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(9:06)

4輪同士ではこれよりもずっと道幅が狭い、すれ違うのが困難な場所もあるのでお気を付けください。

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(9:03)

川内から走ってきた沢沿いの谷間がずっと続いているのが見通せます。空気遠近法すごい。

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(9:02)

ちらほらとカーブの端が見える。

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(9:10)

道をさらに200mほど先へ進むと、ロックされたゲートが現れ行き止まりに。でもこの風景嫌いじゃない。

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(9:17)

先へ進むとどんどん帰り道から遠ざかるので、幹線林道に復帰後は来た道を引き返しました。さっき見えたカーブから見上げると、脇道の見晴らしスポットの法面が白い線のように見えました。

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(9:20)

見渡せる場所はポイントポイントでしかありませんが、岩泉から宮古または盛岡方面へ移動がてらちょっと寄り道する分にはかなり良い道だと思います。路面は非常に綺麗で走りやすいです。


浄土ヶ浜(宮古)

ほぼほぼホテルへと引き返す道をたどり、宮古の海沿いへと出ます。事実上いまだ帰り道に就いていません。

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(10:32)

浄土ヶ浜の駐車場に停めてから、5分弱の山道を歩かされます。行きは下りで帰りが登りです。

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(10:34)

遊覧船が出ていてすぐ乗れる状態でしたが、時間もないしぼっちだしでパスしました。

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(10:36)

波打ち際の歩道(?)を歩くと、

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(10:42)

到着です。駐車場から10分強、思っていたより歩きました。

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(10:47)

 

【バイク駐輪場情報 浄土ヶ浜

第一駐車場が恐らく最寄り。場内では手前より奥側の方が浄土ヶ浜に近いです。

 

さて、宮古を出たら本格的に帰路です。が、まっすぐ東北道には出ずにそのまま三陸海岸沿いの国道45号を南下。リアス式海岸なので道が入り組んでいて、直線では40km程度ですが2時間半ほど掛けて走りました。

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(13:46)

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(14:11)

本当に最後の経由地は陸前高田。わざわざここまで来たのは、僕が初めて単身かつ泊りがけで訪れた場所だからです。つまるところ、初の一人旅の行先を今回の締めとしてみました。バイクを買う直前の頃の話で、家の車で真夏の車中泊を敢行したことは今でもはっきりと覚えています。

当時は高台移転工事の最中で、山から切り崩した土砂を運ぶコンベアが、更地となった旧市街地を縦横無尽に走っていました。今ではそれも終わり一本松だけが立っている状態です。

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(21:25)

そんな大規模な寄り道をするものだから、帰宅は久々に遅くなりました。4日間で総走行距離は2145km。1日あたり540kmは、毎日東京から神戸まで走っているような距離です。そう換算してみるとアホみたいに走ってますね。

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北海道→本州のように、複数の本土をメインに据えてルートを組むのは今回が初めて。移動するにしたがって気候や地形、その他諸々の雰囲気が変わっていく(走行ルートは実質ほとんど帰路なので、ある意味「東京へと戻っていく」)様子を肌で感じることができて楽しかったです。雨の降っていない北海道も楽しめましたし。

 

一昨年の8月にバイクを買い、昨年のGWに九州、夏に四国、秋に東北の西半分と北陸。今年はGWに中国地方、夏に紀伊半島と北海道、そして秋の今回には北海道の残りと東北の東半分。

ということで、これにて(おおむね)日本一周達成ということにしたいと思います。

……沖縄はどうしたって? 知るか!!!

ともいかないので、自分のバイクでは無いながらも、補完計画としてその後すぐ訪れることとしました。

沖縄だけでなく、実は大分も通過しただけで全くと言っていいほど観光していません。震災直後だった阿蘇も満足に走れていません。そしていつの間にかサブミッション可していた現存天守12城制覇」も、愛媛の宇和島城だけ取りこぼしているのでそのうち走りに行くつもりでいます。

 

とりあえず分割日本一周を目標に全国を走り回って来ましたが、達成後も引き続き全国を走り回りたいと思います。回り切れなかった場所、天候不良などで心残りのある場所が沢山あります。特に北海道、君だ。

それに、一周目を終えたこれからが本番です。「行きたい所は一応一通り行った」を強みに、改めて自分が本当に行きたい場所、じっくり楽しみたい場所に絞った旅ができるようになると思っています。むしろ、「とりあえず一周する」ことを目標に掲げたのはそれが大きな理由です。

 

そんなわけで、「2周目」からもどうぞご期待ください。

以上、最後までありがとうございました。

 

旅行期間 2017.10.6~2017.10.9

旅行記完成 2017.12.28