続いては村の中心部の様子を見ていきましょう。人口1,600程度の島ですが、主な集落は一ヶ所、島の南西部に集中しています。
※南大東に滞在したのは12/28の昼から年明け1/1昼にかけてですが、一部のツアーやイベントを除いて、連日時間帯を変えて何度も同じ場所を訪れています。よって、当記事は時系列ではなく何度か訪れた分の写真などをまとめてスポット毎にご紹介していきます。
全体の行程は別途データ編をご参照ください。
南大東村中心部
(13:53)
(13:53)
まずは村役場。島でも主要な道路同士の交差点(と言っても信号がは無い)に面しています。これまた随分と立派な建物です。
(13:10)
(13:52)
役場から道を挟んだ向かいには郵便局。向こうに見える高い建物は、おそらく両方とも配水塔です。年末年始を含むこの時期は雨期らしいのですが、乾季にはそれなりに水不足になることもあるようです。
(13:54)
ちゃーがんじゅー。「いつも頑丈」⇒「健康」という意味で使われる言葉だそうです。
(16:16)
(12:38)
郵便局の脇を進むと、2軒のスーパー(商店)が道を挟んではす向かいに建っています。片方はコープです。
(12:46)
生鮮はじめ食品関係は当然ながらコープの方が品揃えが良く、もう一軒の与儀商店さんはホームセンター的な品揃えの面積が広かったです。宿は素泊まりだったので、朝食はここで買っておいたものを自分たちの部屋で食べていました。
写真を忘れていましたが、島唯一のガソリンスタンドもこの辺りにあります。
(12:38)
年末年始だから当然っちゃ当然なのですが、商店や飲食店、ガソリンスタンドなどはお休みが多くなります(しかも休みの日程を張り紙等で告知していないことも多い)。各種商業施設の営業時間については随時島民の方や店舗に直接確認するなどして情報収集や事前の買い込みをしないと、下手すると冗談抜きで食いっぱぐれる恐れがあります。
(13:11)
最新のいすゞと古い日野が並ぶ消防署。
(14:02)
交通量の一番多い部分からは外れた場所にある、島唯一の信号。すぐ横が小中学校なので、離島にありがちな教育用の信号でしょう。
(14:44)
(12:43)
すぐ脇の森の中には開拓者(玉置半右衛門)の顕彰碑などがあります。
(16:14)
信号の前の電気屋。この雰囲気たまらない。
(16:13)
島の皆さんは「溶⇒容」であることを誰も指摘していないんだろうか……読まずとも既にそこがなんだか分かっているから気にしないんだろうか。
南大東島地方気象台
(8:27)
村役場に引けを取らないかなり立派な建物です。
(8:31)
敷地の隅にあるこちらはラジオゾンデという観測器を使用した気象観測装置。このコンテナのような設備から水素ガスの気球を飛ばし、上空の大気の状態を観測するのです。
(8:36)
上部の蓋がゆっくりスライドし、「かちょん……」という超控えめな音とともに気球が放たれました。
(8:36)
観測は一日2回、世界中でおおよそ毎日決まった時刻に行われます。南大東だと8:30くらいになります(厳密にジャストその時間ではない様子)。離島だとこんなものでもいっちょまえの観光スポットになりうるもので、そこそこの人数がいました。
ふるさと文化センター
(8:43)
気象台のすぐ隣がふるさと文化センター。年末年始なので本体の民俗資料館は閉館していましたが、ここのもう一つの目玉はシュガートレインです。南大東島ではかつて、収穫したさとうきびの運搬用に鉄道が敷かれていました。
(8:36)
こちらが蒸気機関車。
(8:36)
(8:34)
1900年頃に島の開発が始まり、1917年には鉄道が導入されていたらしい。そして1983年の収穫期を最後にトラック輸送へ置き換わったそうな。
(8:47)
文化センターの周りには、各種公的施設が集中しています。こんなイベント広場とか、
(8:40)
歯科診療所とか、
(8:40)
児童館とか、
(8:42)
農産加工所とか、
(8:50)
琉球列島高等弁務官を務めた米軍人ポール・W・キャラウェイの像とか。それまで企業所有だった大東諸島で、住民(従業員)の土地所有権を認めた人だそう。沖縄全体では忌み嫌われる采配が多かったようですが、こんな土地開放の経緯から南大東ではたいそう評価されているらしいです。
(8:39)
(8:39)
この山車は車で引くんだろうか……?
線路跡
シュガートレインが登場したので、島内各所に残るシュガートレインの線路跡をご紹介しましょう。
(14:18)
(14:19)
ひとつめ。
(13:15)
ふたつめ。
(13:20)
みっつめ。基本的には道路の舗装時にそのまま取り込まれたパターンが多いようです。
実はこの線路跡、村のガイドマップを見る限りではもう一ヶ所あるようなのですが、残念ながら後まで見つけることが出来ませんでした。というか村のガイドマップが大味すぎて、地図だけでは道のどのあたりに何があるか厳密な位置を把握することが難しいです。実際のところGoogleMapと併用していました。
闘牛場跡
(16:44)
廃墟つながりでこちらもご紹介。集落と空港を結ぶ県道沿いにひっそりとあります。
(16:43)
完全に藪となっていて中に立ち入ることはできませんが、ゲートの向こうはすり鉢状の観客席とステージになっているようです。
月見公園
(9:07)
人の身長くらいあるでっかい村章が据えられているのは、島の中心部からちょっと外れた場所にある公園です。公園といっても離島のそれには島の方はほぼいません。
(9:03)
遊具(?)はわりと新しめです。フィットネス器具系が多めですがあまり使われている形跡はなく、どちらかといえば海風でボロボロになっているものならありました。
(9:03)
公園は瓢箪池という池に面していて、展望台が設けられています。台というか、池に浮いています。
お盆状の形をした南大東島は、中央部に池がたくさんあります。これらは水面近くは淡水なのですが、底の方は海水なんだとか。しかも池の水位は外海の潮位とイコールで、満ち引きと一緒に上下するんだそうです。島は石灰岩の地層で鍾乳洞のように隙間が多いため、その細かい隙間を通して池と外海が繋がっているとも言われているようです。これら南大東のカルスト湖沼群は日本最大規模なんだとか。
(9:08)
展望台は池が見渡せて、特段絶景という訳ではありませんが池越しに製糖工場が見えます。
グレイスラム
(13:01)
中心地からさらに離れた場所にあるのがこちら。建物には南大東空港と書かれていますが、
(13:02)
ラム酒工場です。ただし年末年始は休業していたので中には入れていません。
現在の南大東空港は島を囲む高台の東側に造られていますが、かつての空港は中央部の低地にありました。その旧ターミナルを活用しているのがこのラム酒工場です。
ラム酒の原料はさとうきび。さとうきびが主力産業な島としてはごく自然なことで、島の名産品でもあります。
島まるごと館
(13:03)
滑走路の跡地は活用されていて、村のビジターセンターがあります。が、年末年始は開館していませんでした。
南北大東島にしか生息していないダイトウオオコウモリが館長ということになっていて、実質的な館長職の方は副館長を名乗るようです。後ほど、長年ここの副館長を務めていた方と会うことになります。
農業新規就業者用定住型住宅
(15:12)
(13:08)
同じく滑走路跡を活用しているのが移住者用の住宅。かなり安価に購入できるようです。ご興味があれば是非どうぞ。