出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による旅行記群。VTR-F乗り。分割日本一周計画遂行中。

二輪教習日記【5】

 



教習5日目ー。

本日は間に2時間空けて計2時間の教習。
ちなみに、1日に受けられる技能教習の限界時間数というのがあって、第1段階では2時間、第2段階では3時間(ただし連続は2時間まで)となります。

時限数で言うところの8・9時限目。
ということはつまり、第1段階が本日で終わるということです。上手く行けばの話ですが。


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1コマ目。

今回から、使うバイクが微妙に変わります。
車種は相変わらずの定番CB400SFなのですが、インジェクション付きの車体に切り替わりました。

インジェクションってーのは僕自身よく分かっていないのですが……。
エンジンは内部で油を燃やして爆発させた力を取り出すことで動力を得るのですが、この時の燃料の供給を電子制御するのがくだんのインジェクションとやらのようです。

原理は分かっていずとも、運転してみた感覚が明らかに違う。
スロットルの操作に対するレスポンスが滑らかといえば滑らか。ただしどことなくぬるっとした感じもあって鈍いといえば鈍い。

そして、今まで乗ったモノたちとは半クラッチの位置(クラッチが繋がりだす頃のクラッチレバーの握り具合)が異なる。
最初の1時間は、このインジェクション付きとやらの半クラッチ操作に手こずるばかりでした。
しかし、試験はこちらの車体を使うという……。


まだ慣れない車体での慣らし運転で盛大にパイロンを張っ倒して突破したものの、教官は何事も無かったかのように次の内容へ。



まずは件のバイクからはちょいと離れ、AT(オートマチック)車教習になりますー。
オートマ2輪とは、≒スクーターと思っていただいてほぼ構いません。
排気量は400ccなのでいわゆるビグスク(ビッグスクーター)と呼ばれる領域でしょうか。
MT(マニュアル)では手動で行っていたギア操作が、人の手を離れ自動制御となります。


ギア操作が自動ということは要するにクラッチ(左手)とギア(左足)の操作がきれいさっぱり消滅するわけで、これに代わる操作系統が、

右手→アクセル&前輪ブレーキレバー
左手→後輪ブレーキレバー

と要するに原付とほぼ一緒。スロットルの存在しない自転車みたいなものですね。

今回お世話になる車種はホンダのシルバーウィング。400ccという排気量のわりに、600ccをも想定して作られたために同クラスの車体に比べてかなり大柄になります。
車重も、これまでのCB400SFが180kg程度であるのに対し、なんと250kgという重さ。
サイドスタンドを取っ払った段階で両腕にかかる重さはMTの比ではなく、「なんだこれ実はMTより余程難しいんじゃねーの」と思いました。

どっこい、走り出すと安定性は抜群。
車体が重いのとその車体の重心が低いのも相まって、所内のコースを走る分にはかなり快適でした。
ただしその分低速だとふらつきやすいし足はすぐに下ろせないので怖い。でもある程度速度が出れば、屋根が無くて細身の4輪に乗っているような安定感でした。

外周をしばらくぐるぐるして、軽くスラロームっぽい動きをしたらスクーターとはおさらば。
案外楽しかったし、街中を乗り回すという点では圧倒的に便利だと思いましたスクーター。


……楽しかったけどATは試験に関係ないんだ。
それよりインジェクション付きになってエンストしやすくなったことが問題だ。

しかも、よりによってこの時間の課題は坂道発進だ。
上り坂の途中で一時停止をして、そこから後退しないようにエンストしないように安全に発進する術を学ぶ練習です。

坂道発進=発進時のエンジン負荷が平地よりUP=より正確なスロットル・クラッチ操作が求められる。
しかもうちの教習所は坂の上が十字路になっており、優先させるべき左方からは4輪の坂道発進車がやって来る。
上り坂での一時停止や徐行の機会が激増するという、半クラッチ苦手君にとっては白目を剥きたくなるような環境です。

【左方優先】
交通量や道幅といった力関係がほぼ対等な道路が交差する十字路では、自分から見て左側の道からやって来る車両を優先して通してやらなければいけません。
自分が南から北上している時は、西から東に向かう車のほうが優先。逆に、東から西へ向かう車にとっては自分が優先されるべき存在となります。


具体的な坂道発進の方法ですが、原理としてはMT4輪のそれとほぼ一緒。

上り坂の途中の指定場所で一時停止(この時点でうまく停止場所を狙うのがきつい)
→右足の後輪ブレーキのみで維持(この時ブレーキを離すと、するするーっと後退します)
→ブレーキを掛けたまま半クラッチを作りエンジンの回転数を上げる。
→うまく半クラッチが作れていれば、後輪ブレーキを離すだけでゆっくり発進できる。

ちなみに、坂道の傾斜は4輪の時よりも急です☆


エンストこいたり、ちょっと後退してから発進したり、撥ねるように車体を揺らして発進したりとバリエーションに富んだ無様な坂道発進を繰り広げたものの、どうにかOKをもらえました。
残りの時間(体感10分くらい)は、次の時間に備えてスラローム平均台の練習をちょろちょろやって終了です。


……が、ここで久々に等速(40km/hを維持してからの減速をする練習)をやったところ、前輪から見事なキュイイイイイというスリップ音をかましてしまいました。
原因は前輪ブレーキを急に掛け過ぎたこと。その瞬間、両脇にいた教官2人が目を見開いていたのをよく覚えています。
教習終わりに、

「呼飛さん、あれすぐにブレーキ離したから大丈夫だったけどそのまま握ってたら転倒して大事故でしたよ」

この体験を教習所でやっておいたのは不幸中の幸いかなと。公道でかましたら冷や汗どころの騒ぎではないですな。



本日2コマ目。


「みきわめ」という、第1段階最後の時間となります。

何を見極めるのかというと、「こいつは次のステップ(第2段階)に進めるだけの技能を身につけたのか」というそういったことです。
第1段階と第2段階それぞれにみきわめは存在し、それをパスすることで第2段階進出or卒業検定移行が決定します。

教官とは1対1で、いつも通り慣らし運転を済ませると、とにかくひたすら色々な場所に連れまわされます。

S字カーブ、クランク、スラローム平均台……今まで通ってきたルートを総なめする勢いで走り回りました。
先の時間にやった地獄の坂道発進にも教官は平気な顔して突っ込ませてきて、こっちはあわあわしながら必死に付いて行く感じ。

ちなみにこの時の時間制の課題のスコアはだいたい、

スラローム:6秒台中ごろ
平均台:9秒前後

という具合。
風が強かったので平均台をわりと早めに抜けたのですが、それでも時間にはまだ余裕がある模様。問題はミス(途中での落下)がいまだに撲滅されないこと。


しばらくそうやって連れまわされていたら、しばらくして
「じゃあ今から走るコースを覚えてくださいー」
と、S字カーブとクランク、スラローム平均台を経て所内を一周するコースを走りました。

教官の先導で2周して道を覚えると、
「はいじゃあ一人で回ってきてください」
と解放宣言。
教官は平均台スラロームのところに立ち、そこで通過タイムを計って一言アドバイスをくれるだけになりました。

みきわめにパスした為に残りがただの練習時間になったのだと気付いたのは、もう2周くらいした頃のことでした。


実は僕、S字カーブとクランクがなかなかに苦手でして。
4輪でもこれら2つは存在しますが、それとは別に2輪専用のさらに道幅が狭くなったものが所内にはあります。両脇にはパイロンがずらっと並んでいて、検定ではそれらをひとつでも倒すと検定中止だとかそんな噂。
ということで、残り時間を苦手なそれらに使えたのでとてもありがたかったです。

ちなみに、スラロームは2速、平均台はローギアとそれぞれ通過時のギアが決まっています。一方、S字カーブ等にはその指定がありません。
……決まっていないとむしろ動揺するんだってばやめろよ……。

クランクやカーブに対して怖いという印象は多少薄れたものの、まだ苦手なことは苦手。
ものすごい小回りで旋回する教官のバイクが、自分の跨るそれと同じ車種とは思えない。



そんなこんなで、技能教習17時間のうち前半9時間を占める第1段階を、無事補習ゼロで通過いたしました。
これでバイクの基本的な動作はすべてマスターし(たことになっている)、次からは交通法規に即した運転を目指すことになります。

坂道発進怖いよう……。


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