出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による全国(時々海外)の旅行記群、分割日本一周の記録です。VTR-F乗り。(子育てのため長期旅行お休み中)

イタリア卒業旅行7日間【7終】




【第七章】路地、広場、猫



おはようございます。
人生2度目のローマの朝でございます。


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そして今日が最終日にして帰国の日。


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麦だらけのパッサパサの連日コンチネンタルもこれで最後かと思うと愛着すら……ありませんでした嘘つきました。
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一品何か買って持ち込めたらいいなとは思いつつも、地下鉄の駅から徒歩20分=近くに食料を買える店がないので結局やらずじまい。
……なお、同じツアー客(日本人学生)が集団で朝食をとっているど真ん中で赤いきつねをこしらえる勇気はさすがになかった。


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さて、今日も今日とてローマの町に繰り出しますよ。
地下鉄A線に乗り、オッタヴィアーノ駅で下車。

今日は帰りの飛行機に乗る日ですが、フライトは19時頃。よって、16時頃まではホテルを出て観光することができるのです。同じツアーでも帰りの便によっては早朝出発になることもあるようで、かなり運がいい方だった模様。


さて、最初に行った場所ですが、こちら。


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また来ちゃった☆

ということで今日はバチカンからローマの中心部へと路地を攻めてまいります。


2日ぶりのサン・ピエトロですが、朝9時にして既に聖堂内部への待機列は広場を半周ほどしていました。もし団体客としてゲートを素通りでなければこういう目に遭う。

曲がりなりにも内部は既に見ているので、さっそく寺院を離れて歩きます。


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広場の端っこ。この柵より広場側がバチカン、外側がイタリアの領土になります。
広場の外にもバチカンの国旗を掲げた建物がちらほら見えるのですが、それらはバチカンの所有物なんだそうです、


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聖堂の正面からまっすぐに伸びるコンチリアツィオーネ通り
時間帯のせいか、ガラガラなお土産屋さんが通り沿いに何軒も立ち並びます。
ひやかしまくりながら通りを東へ。


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もちろん教会も入っていくぜ。
同じ通り沿いにある、サンタ・マリア・イン・トラスポンティーナ教会
とりあえず写真と記憶と地図を照らし合わせて教会名を書いていますが、なんかこう必殺技みたいだ。


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ということでコンチリアツィオーネ通りでした。
打ち込むのすら苦労するのに、絶対一発で発音できないよコンチリアツィオーネ。


……ちなみに今更ですが、この日は朝から6人各自行動ということになっています。
サンピエトロからずっと東に歩いていくと着くのが、こちらサンタンジェロ城


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城と同じ名を冠する、サンタンジェロ橋より。

ここまで来るとまた人通りは増えてきますが、それでもまあ昨日歩いていたようなところよりは圧倒的にのびのびしている。
近くに住んでいるっぽい人たちの姿も結構目にします。そんな中を怪しい東洋人が一人、カメラを片手にぽけーっと歩く。


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1km近く離れていても、サンタンジェロ城の向こうには大聖堂がしっかり見える。相変わらずの存在感です。


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サンタンジェロ城の隣(といっても300mくらいある)は最高裁判所テベレ川の西側で見るものはこのぐらいで終わりなので、目の前の橋を渡って反対岸へ。


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……行こうとしたら、サンタンジェロ橋の向こうに大聖堂が見えるという、なかなかいい景色があったのでおすすめしておきます。


イタリアにいる変な物売りのことはいくつかご紹介してきましたが、ローマではこういう光景もわりとザラです。

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滞在時間の関係もあると思うのですが、ローマでしか見なかった。その代わりローマではわりと見た。
写真は道端ですが、わりと多いのがまさに僕が狙って回っているような比較的小さな教会の前。
ぼろぼろの紙コップを片手にこっちをじっと見つめてくるので、なんとも言えない気持ちになります。


さて、テベレ川を渡った後もそのまままっすぐ進めば、もはやおなじみナヴォーナ広場
ですが、今朝はここからさらに路地を突いて行きますよ。

ナヴォーナ広場にぶつかる前に、右の路地へ折れる。


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ローマでもかなり気に入った路地エリアの入口、コロナーリ通りがそこにあります。

特別何かがあるわけでもない。けれど、その道幅から雰囲気から人のまばらさまでもがいい感じである。


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なんか時々マリオカートばりのトラップもありましたけれど。


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コロナーリ通りを端から端までひと通り歩ききって、次に突撃したのはバンキ・ヌオーヴィ通り(Banchi Nuovi)という名前のこれまた路地でした。

テベレ川に対して突き出たこのエリアはパンテオン周辺に比べ教会こそ少ないものの、いい感じに狭い路地がそこらじゅうにあります。


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たまらん、たまらんよこの界隈。

……と、お洒落な雰囲気に身を浸しているにもかかわらず、ここで小用を催す。
ということで、トイレがてらこのバンキ・ヌオーヴィ通りにあるバールに突撃しました。


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さりげなさすぎるたたずまい。

商売っ気のなさというか、いかにも「地元の人たちのためのお店ですけど何か?」という雰囲気に二の足を踏まないはずもなかったのですが、そこはせっかくの海外旅行。


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店主はそんなに愛想がいいわけでもないおっちゃん。
というかどこ覗いても店内はお洒落だなおい。気後れ具合が尋常じゃない。

さーて何頼むかなと思いつつメニュー表を見たら、


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コーヒー類の相変わらずの安さ。
基本的に日本より物価は高いものの、ワインとコーヒーだけはその例外となる国イタリア。


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おっちゃんからハートもろたで。

カウンターで立ったまま飲んでいたのですが、結局最後まで落ち着くという感じではなかった……。


バールでトイレも済ませ再び路地を散策。


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しばらく歩いていると、ごみ収集の現場に遭遇しました。
オープンな荷台のついた2tトラックで路地を走り、蛍光色の作業着を着た人たちが一軒一軒ごみを手渡しで回収し、新しいごみ袋を手渡す。これって回収のタイミング逃したら辛いな……?
観光先で思わぬ生活観あふれる光景との遭遇に、日常を飛び出してこんなところをうろうろする自分の浮き具合を感じる。


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次にやって来たのはこれまた生活感の塊ともいえる市場。
カンポ・デ・フィオーリ広場です。

ガチ野菜から調味料やジャム、土産物まで色々売っていたので、買う気がないのにずっとぐるぐる歩いていました。
やっぱりこの色合いは日本にはないよなあ独特だよなあ。


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果物をその場でジュースにしてくれる屋台。
買ってみたかったけれどカプチーノ飲んだ後だったのでパスしました……。


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惜しまれつつも広場を抜け、次に出会ったのはすぐ北東にあるサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会
何度も言いますが、実際の心境としては「うおーなんだここでかい教会がある入るぞー!」です。


ここの教会がすごいのは、わざわざ天井を見る用の鏡を用意してること。

ど真ん中に姿見をさらにふた回り大きくしたような鏡が寝かせてあるので何かなと思って近付いたら、そこには天井画が。
うおーさすがだなーと思ってさらに覗き込むと、別に見たくもない自分の顔が拝めました。


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鏡を置くのも納得の堂々たるたたずまい。

というかそろそろこの構図にもそろそろお飽きかと思いますがご安心ください。教会内部の写真はあと2枚ほどです。


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昨日も前は通ったものの、中には入らなかったサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会
ローマで唯一のゴシック式教会とのことですが日本史選択のおらにはよくわからねえ……。
でもなんとなく雰囲気は違うよね。天井の色のせいでしょうか。


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同じ道を通ったら昨日もいたクラリネット吹きが今日もいた。
とてもお上手なのですが、この人は普段なにをしているんだろうか……。


次に向かったのはトッレ・アルジェンティーナ広場
この広場は隣接する形でサッカーコートくらいの広さの遺跡があります。
人間が立ち入ることはできないのですが、その代わりの住民がこちら。


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ねこがいます。


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近くにいただけでも5匹ほど。
ちょうど地元のおっちゃんがねこ缶を開けていて、そこにわさわさ集まっていました。
一番無防備な奴を撮りまくりました。


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広場を南に抜け、うねうねした路地をハァハァしながら選び歩いて向かったのは、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会
名前よりも、恐らくこれを見ていただくのが一番早い。


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真実のおくち

元の役割はマンホールだったとかなんとか。
これを真正面から撮るには並ぶ必要がありまして。でもぼっちだし並んでまで撮る気はなかったので、斜めからのアングルでご容赦ください。
にしても、みんなに手を突っ込まれすぎて口周りツルッツルやんけ……。


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ちなみに外観はこんなもん。
ここだけ人がわさっといるので、近くまで行けばどこにあるかがすぐ分かって探すのが楽です。


大通りをぬるっと北上しぶつかったのは、カンピドーリオの丘


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階段を上ってカンピドーリオ広場へ。正面は市庁舎なんだとか。
両脇は美術館、左手奥には教会もあるのですが、ごめんなさい何をするでもなくしばらくぼーっとしてから丘を下りました。


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ヴィットーリオ・エマヌエレ2世記念堂の真正面に伸びていく道を進み、右手にたまたまあったS. Marcello al Corso教会(カナ表記が見当たらないのでそのままの記載)へ突入。

はからずも今回の旅行で教会の中に入るのはこれが最後になりました。


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入ってみると残念なことに工事中。

教会のスタンダード的なものを知らないしそもそもそんな概念自体あるか知りませんが。
縦長に作られた建物の真正面はもちろんですが、両脇もひとつひとつお祈りの場所になっているんですよね。
そこにこんなものが。


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一瞬トレーディングカードの類かと思ってしまった僕を許してください。

中央の部分にはOFFERTEとありまして、英語ではofferに相当する模様。まあつまり言うまでもなくお気持ちを入れてくださいと。



教会を出てシンナー臭いと思ったら、道端でこんなことをやっている人がいました。


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画材がスプレーオンリーのイラスト。重ね塗っては指で削りを繰り返して描いています。
人だかりができていて、もちろん売っているんだろうけれどこういうのっていくらになるんだろうか。ちなみに訊く勇気はない。


最後はまたパンテオン周辺の路地をうろついていようと思ったので、途中で西側へ。
下院のところに警察がいたのでこそこそとカメラを向けました。


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アルファロメオのパトカーってなんだよすげえ格好良いじゃねえかよ……。
日本だとクラウン的な……いややっぱりなんか違う……。


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イタリアの門番は基本服装がかっちょいい。

この時すでに、同行者の仲間らとの集合時間まで1時間を切っていました。
最後の最後まで路地を堪能しに行きます。


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店番。

時間めいっぱいまで歩き尽くしてから、集合場所の共和国広場まで歩いていきました。


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全員揃っての最後のランチは、共和国広場に面したテラス席にて。


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最後の最後までチーズ小麦粉トマトの鉄板ラインナップは崩れない。
しかしそれが美味い。


ツアー全体の再集合場所はホテルなので、再び地下鉄に乗ってホテルへと戻ります。


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ホテルの外で出迎えてくれたにゃんこ。
なんだろう、明らかに日本っぽくない雰囲気を感じる。


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さて、集合してしまえばバスに乗ってしまい、バスに乗ってしまえば空港に着いてしまうわけです。

荷物を預けてセキュリティを抜けた後、


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日本的なんだけど意味が分からない広告に首を傾げたり、


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ローマ法皇グッズのコーナーに感心したり、


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残った小銭は日本円に両替できないのでジェラートを買ったりして過ごしました。


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そしてさようならイタリア。
あわただしい行程だったけれど十二分に楽しかったです。


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…………っていうのでさくっと日本に帰れているとサマになるのですが、フランスで中継挟むんですよねー。


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シャルルドゴール空港で、5ユーロくらいと高い割にはパサパサで量もそんなに多くないサンドイッチをもそもそ食べながら飛行機を待ちました。
高いけどおなか空いてたんだもん……ユーロの札を崩したくなかったのでカードで支払いました。

フランスでは行きも帰りも、30分だけ無料で使えるWifiTwitterをやって遊んでいた記憶しかない。


相変わらずザルのようなフランスの出国審査を抜け、国際線の機内では寝るか映画を見るかを繰り返して時が過ぎ……。


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日本の羽田空港に到着。
添乗員さんとも一週間の間で(主観的には)だいぶ仲良くなれて、到着ロビーで一緒に写真を撮れたのが嬉しかったです。

かなり駆け足の日程で、当然ながら見たいところを全部見られたわけではありません。
が、日本に帰ってきたときは「うわあもっとイタリアいたかった」というよりはしみじみとした満足感と安心感が強かったです。



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そんなこんなのイタリア旅行でした。
ツアー代を除いた食事代や土産代等の現地出費は、計算こそしていませんがだいたい7万円弱ではないかと思われます。
……カードと現金を併用していたのでもはやよく分からなくなっています。

途中にも書きましたが、ローマのローマらしいお土産はベッタベタなアイテムが多い印象なので、イタリア性のあるお土産を求める時は他の都市がいいかもしれません。
個人的にはフィレンツェの革物の市場がお気に入りでした。いや、まともに滞在した都市がローマとフィレンツェしかないのは否めないけれども……。
あそこで買った財布は今普通に使っています。ユーロ紙幣は日本円より小ぶりなのでお札がちょっと入れづらいです。


Wifiルーターをレンタルして日本から持っていったのですが、付属の変換プラグを紛失してペナルティ料金を課せられたのはまた別の話。



旅行期間 2015.2.8~2015.2.15
旅行記完成 2015.8.8


卒業旅行イタリア7日間 ~終~