出かけた時から帰り道

バイクや車やフェリーや列車や飛行機や自転車による旅行記群。VTR-F乗り。分割日本一周計画遂行中。

伊勢志摩3日間の旅【3終】




【第三章】忍者、城郭、二見浦



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おはようございます。志摩の朝です。

突然ですが今回の宿を紹介しますね。

「シーズンインアミーゴス」という、志摩スペイン村の付属施設のひとつのシーズンホテルです。
いわゆる繁忙期にのみ営業するこのホテルに2連泊でした。

シャトルバスで2分とパルケの目と鼻の先にありながら、「ホテル志摩スペイン村」に比べ値段が圧倒的にリーズナブルなのが売り。
……元は従業員用の施設として建てられたらしいですこれ。

ちなみにサイトなどを見ると朝食付きと書かれていますが、ごくごくプレーンなパンとコーヒー紅茶が用意されて取り放題なだけというあまりにも質素な食事。
お湯を注ぐだけのスープなり何なり、自分でおかずポジションのものを持ち込むのがここの宿泊者の基本スタイルです。

なお、近所のお店は徒歩10分弱のところにあるファミマだけの模様。
このファミマ実は窓から見えたのだけど、周囲が畑しかないから見えるのであって実際歩くとそこそこの距離です。


ひもじい話はこれくらいにして。


このホテルから直通で駅の方に出るバスは無いので、まずはパルケ前のバスターミナルまで乗車しそこから乗り換え。
バス待ちの最中がちょうど開園時間に被っていて、昨日の自分の姿をそこに見ました。

しかしこの日の天気は雨。切実に一日ずれてくれて助かった……。


賢島駅から近鉄とJRを乗り継ぎます。


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JRに乗り換えるとき、窓口に「二見浦までの切符下さい」と言ったら「もうすぐ出るから中で買って」と返ってきました。
嫌味ではなく僕は電車の中で切符を買うという体験をしたことがなかったので、

切符無しで改札を抜け乗車 → 車内を歩く駅員さんに声を掛け切符購入 → 無人駅の回収箱に切符をぶち込む

という一連の作業をどぎまぎしながらやったのですが我ながら挙動不審っぷりがとても恥ずかしかったです。


そんなこんなで到着したのは二見浦駅。


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うん、おっけー。


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楽しんでってと言うわりにはなんか……なんか……。

ずどんとだだっ広い駅前。だけどこじんまりとした駅舎。だけど新しい建物。だけど無人駅。


バスは都合のいいタイミングのものがなかったので、ちょっと遠いですが徒歩で目的地へ移動。

2,30分は余裕で徒歩圏内と見込む僕の旅ですが、今回も20分ほど掛けて到着したのは


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砦です。しかも山の向こうには天守閣が見えるぞ。

……ということで、「伊勢安土桃山文化村」でございます。

○伊勢安土桃山文化村 公式サイト

小学生時代に1度だけ来たことがありまして、当時は「伊勢戦国時代村」という名前でした。名称変更の真意はわからん。
ちなみにここ、2013年に20周年を迎えたとかで、実はパルケエスパーニャよりも1年先輩だったという衝撃の事実。

似たようなコンセプトとして「日光江戸村」が(少なくとも関東では)比較的有名ですが、オープン当初はその傘下だったそうで。
今は独立して別の法人として運営しているようです。



ちなみに、中での金銭の単位は「両」


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そのまま円にするだけなんですけどね。



チケットは入村手形(入場券)と通行手形(パスポート)の2種類。そこそこ回る気でいたので通行手形を購入。実際のところそのチケットで入れるところは難なく全て回ったので、一応元は取ったことになります。
なお、公式の方で「体験どころ」とされているアトラクションは全てウォークスルー形式なので、どれだけ人が来ようと並ぶという概念は起こり得ないと思われます。
諸々のアトラクションの入口で村の人(キャスト)にチケットの提示を求められるのですが、人気(どっちの読みでも問題なし)のないアトラクションなんかは提示すらなく入口に「入村手形の人はここに料金入れてってね」というまさかのゲストの良心にお任せする仕様。


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ただし、↑のように常に見張りが目を光らせているので悪い事はできません(白目


ここまでの説明でだいたいお察しがつくと思いますが、園内は空いているなどというレベルを超越してガラッガラでした。
たしかに平日の昼間ではあったけど……一応まだ夏休み中なんだけどな……、

だいたい回りはしたのですが、それらをかいつまんでご紹介。


○「伊賀忍者妖術屋敷」

床が斜めになってたり壁が斜めになってたりする要するにマジックハウス的なやつ。
写真撮って遊ぶならここですかね。


○「忍者修行砦」

道中いろいろ脅かされつつもビビらずに歩いていきましょう的なもの。
機械仕掛けの忍者が現れて「合言葉は、『山』!」などと言われたら「川!」と答えて味方であることを伝えなければならないのですが、音声が認識できればいいらしく、

忍者「合言葉は、『山』」
僕「おっぱい!」
忍者「よし、いいぞ通れ!」


○「妖怪屋敷」「怨霊首無寺」

小学生の時に来た僕にとって人生初のお化け屋敷的なものだった、思い出のアトラクションたちです。
そのものの怖さは大したことないものの、そもそも園内のお客さんが少ないことがここにきて妙な怖さをかもし出す要素に。


○「忍者からくり迷路」

いちおしです。この中では一番楽しめるのではないかと。
難なくクリアするにしても20分くらい掛かる、実は結構大きな迷路。


全体的に言えるのは、アトラクション本来の楽しさとは違う趣旨の楽しさが味わえる人なら楽しいと思いますということです……。
どことなくシュールなのは否めないので、まあその辺踏まえて行って頂ければと。
いや僕はそういうの嫌いじゃないんですけどね。


それじゃあここ伊勢安土桃山文化村の真価はどこにあるかというと、劇ですな。


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↑開演前。上演中はもちろん撮影できません。

いや凄かったです「大忍者劇場」。からくりが登場するわアクションあるわちょいちょいネタしこむわ。
訪れた日には「大忍者劇場」しか公演していなかったのですが、以前観た「山田奉行所」なども楽しかった記憶が。


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終演後には外でお見送りをしてくれるので、その気になれば一緒に写真も撮れます。


週末になれば2劇場開くこともあるようなので、その辺は公式のスケジュールを確認してくれたらと思います。
口コミなど見て回ると役者さんの確保にだいぶ苦労しているようなのですが、今いる人たちはなかなか面白いので頑張ってほしいなと思う次第(なぜか上から目線

大忍者劇場が本当に楽しかったので正直に書くけれど「ニャンまげ劇場」の映画はちょっとさすがにアレだった。




ところでこのテーマパーク、娯楽だけでなく多少の文化的価値もありまして。

先程の写真にもちょろっと写っていました天守閣がそれです。


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何を隠そうあの安土城なんですよ。

後世の復元案に基づいて復元された鉄筋コンクリート製のレプリカ建築になります。
ホンモノの安土城の場所は現在石垣が残っていて城址に指定されている為、そこに復元を建てることはできなかったんだとか。

ちなみに、安土城天守に入るためには入園料(入村手形)とはまた別料金。通行手形(パスポート)なら追加料金なしで入ることができます。


内部は信長の経験した合戦や功績の展示というかイメージ再現がメイン。
合戦の再現されてる各部屋なんかは昔それぞれのドラマが上映されてたはずなのですが、やっている気配はありませんでした。


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宣教師と仲良くしているところを再現してみたよの図。

夏季の間だけのようですが、各合戦の部屋を使って肝試しをやっているみたいです。
別料金だったのでその時間には行っていません。


天守閣が中身まで本当にお城っぽくなるのは本当に最後の方、上のほうまで上がりきってからになります。


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天守から伊勢市方向を見た景色。

行った日の天気がちょっと残念ですが、山の上に作られているだけあって眺めは抜群です。
なお、この展望ができる部分が天守閣のてっぺんではなく、さらに上にはもう一室だけあります。


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黄金の間。外から見ても金ぴかだった部分は中から見ても金ぴかなのです。
ご覧の通り扉があっても開けられておらず、その結果なんというか他の部屋と一線を画す湿り気を感じるというかなんか体育会系の部室みたいな臭いがすると思ったのは僕だけじゃないはず。



ところでここ伊勢安土桃山文化村は、大きく分けて3つのエリアに分かれています。

入ってすぐが「領民の里」。
領民の里のはずれから山登りよろしく石段を登った先にあるのが「忍者の里」。ここまでの2つに大半のアトラクションが配置されているのですが、敷地の広大さのわりにアトラクションの密度がアレなことになっているのでまあそこそこ歩き回るテーマパークです。
3つ目は「城郭の里」ということで名前の通り安土城があるのがここ。忍者の里から歩くと20分近く掛かる場所なのですが、定期的にこいつが走って3つの里を行き来しています。


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その名も駕籠バス。その名の通り屋根が駕籠っぽくなってる……。
安土城に向けて運行していると、途中歩いている人たちを見つけては停車して拾っていくという温かなシャトルバスです。
乗車中、この駕籠バスは給油する時このビジュアルのまま野に下ってガソリンスタンドに行くんだろうかなどと考えていました。


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そんな具合で伊勢安土桃山文化村でした。

パルケエスパーニャほど誰に対しても大プッシュできるとは正直言えませんが、たまに来たくなる感じはあるで。


行きは駅から徒歩で伊勢安土桃山文化村まで来ましたが、戻るのはバスを使います。
距離といい道路状況といい、駅からの道が明らかに徒歩での来場を想定していないというのもあります。


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駕籠待ち處。
妙なところでしっかりと世界観が確立されているんですよね。

伊勢二見鳥羽周遊バス「CANばす」に乗車し、揺られること10分ほど。


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二見浦の夫婦岩(めおといわ)にございます。

夫婦岩とはその名の通り夫婦になぞらえた岩でして、夫婦円満や家内安全といった祈願の対象として信仰を集めています。
こう呼ばれる岩は全国に何箇所かあるのですが、その中でもここ二見の夫婦岩は元祖にして最もメジャーなものとして知られているようです。


すぐ傍というか隣には二見興玉神社がありまして。
ただし夫婦岩はご神体ではなく、ずっと沖合いにある興玉神石(おきたましんせき)と呼ばれる霊石(江戸期の地震により海中に沈んでいます)。夫婦岩はそれを臨む鳥居のような役割なんだとか。

祭神は猿田彦大神
ちなみに、古来伊勢神宮に参拝する前にはここ二見浦で沐浴を行うのが慣わしだったそうです。
順番まるっきり逆ですいません。

なお、夫婦岩の綺麗な写真はネットの海をさぐればすぐに沢山出てくるのでそっちを是非ご覧くださいませ。


いきなり夫婦岩をお見せしましたが、最寄のバス停または駐車場からは少し距離がありまして、その途中は土産屋や海産物の店の立ち並ぶ施設の中を突っ切ることになります。赤福の支店(喫茶スペース付き)もあります。


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電球を置いて朝日代わりにする発想嫌いじゃない。


このモールに隣接するのが「二見シーパラダイス」という水族館。
伊勢界隈だと鳥羽水族館の方が圧倒的にメジャーですが、ここもなかなか見ごたえはあります。
今回は時間の都合により入りませんが、かつて僕はここでイルカの背ビレに掴まって一緒に泳ぐ体験をして、地元新聞に名前と写真付きで載ったそんな思い出のある場所。



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夫婦岩を拝んだ後はバスの時間が来るまでしばらく海辺をぷらぷら。
そして初日の行動拠点、伊勢市界隈へと戻ります。帰りの深夜バスは伊勢市駅から乗るのです。


1時間弱のバス乗車を挟み……


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気づいたらまた宇治山田のまんぷく食堂で唐揚げ丼(しかも伊勢うどん付きのセット)を食っていた。

美味いし安いし早いし落ち着くんだもの。駅前のだいたいの(リーズナブルな)飲食店は夕方には閉まっちゃってるし。
かつて伊勢に来た時の食べ物がらみの記憶といえば赤福氷くらいだったのですが、また新たな思い出の味が増えて大変嬉しゅうございます。


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HDRで撮影した夜の宇治山田駅

バスが来るのはまだまだ2時間くらい先の話で、宇治山田から伊勢市駅まで散歩してもなお余った時間は駅のベンチに座って撮った写真をただただ眺めて過ごしましたとさ。

22時過ぎに深夜バスへ乗車。翌29日の朝に出発地でもあった池袋駅に到着です。



……そんな感じで、2泊5日の伊勢志摩の旅でした。


北陸と立山黒部弾丸の旅のちょうど1年後の旅となりましたが、前回のような「いろんなモノを見ていろんなモノ買っていろんな所行ってうおあああああ」という感じから一転、押さえるポイントは少なく雰囲気を味わいに行くことがメインのような感じになりました。
まあ、場所柄や観光資源の性質もあって伊勢志摩を舞台にいかにも観光らしい観光するためには、それなりに羽振りがよくないとらしい雰囲気が出ないのかも知れません。

お土産も、自分用には伊勢神宮の御守やおはらい通りで選んだ蕎麦ちょこ程度なので特に紹介はしない方向で。


そして思い返せば全行程基本的にとても暑かったのですが、いかんせんこれを書いているのが1月のためその辺の記憶はあまり反映されていません。
暑かった、はずですハイ。


あと思ったのは、やはり現地での移動手段は自動車がベストな環境なのかなということ。

都市型観光or民間の車が立ち入りできない環境だった北陸の旅のようなら貧乏旅もなかなかに魅力が溢れるのですが……。
今回みたく見どころがわりかし点在している場所だと、電車やバスに頼るには本数が少なく移動時間のロスが多かったり行動できる時間帯に制限が生まれたりとなかなか厳しいです。

とはいえ、伊勢市駅界隈をあれだけ練り歩きながら観光スポットもそうでないところも見て歩けたのは貧乏旅ならではなので後悔している訳ではないのですが。
何より、小学生時代の思い出の旅行先であり好きな作品の聖地でもある場所へ学生最後の夏に行けたというそれだけでも個人的には非常に満足しています。


以上、最後までありがとうございました。


旅行期間 2014.8.25~2014.8.29
旅行記完成 2015.1.28


伊勢志摩3日間の旅 ~終~